NATURAL SOUND

音楽の話を中心に、日々のできごと‥

JAZZ JOYFUL STREET

2012年10月30日 23時31分11秒 | ブログ
P1070051神保町の“響”のマスターが今から20年以上前に書かれた本。大木さんとは取材を通じて知り合い、今では時々メールのやりとりをしています。つい最近、この本を知りアマゾンで購入しました。なんと著者の直筆サイン入りでした。スピーチやライナーは苦手、とご本人はおっしゃいますが、江戸っ子らしく歯切れの良い文章は実に面白いです。さまざまなアルバムやミュージシャンのこぼれ話など、ジャズ好きなら一気読み。「ジャズの発展は広がりではなく高さである」という一言に納得。表紙から裏表紙に続くイラストは、じっくり見ているととても楽しいです。




RIGOLETTO

2012年10月28日 23時51分41秒 | ブログ
P1060786カルロ・マリア・ジュリーニという指揮者は、晩年のホロヴィッツのモーツァルトで共演していました。私はあまり聴く機会がありませんでしたが、彼のリゴレットは70年代の終わりに録音されたもので、セラフィン盤と並び称される名盤です。タイトルロールのカプッチルリ、マントヴァ公爵がドミンゴ、ジルダがコトルバス、スパラフチレがギャウロフ(当たり役!)と充実した歌手陣とやはりウィーン・フィルですね。このアルバムは三枚組ですが、今はオペラはDVDかCDで聴くことがほとんどで、LPをひっくりかえしながら聴くなんてことはしなくなりましたね。</spa>




GOTHAM CITY

2012年10月26日 23時50分05秒 | ブログ
Dexゴッサム・シティといえば「バットマンの街」です。このアルバムタイトルがバットマンに関係あるかどうかはわかりませんが‥。本作は1980年、D・ゴードンが57歳のときに録音したもので、例によって悠揚たるプレイ。年齢を感じさせない傑作です。オーディオ的にもアナログの最後の時期ですから是非レコードで聴きたいものです。録音が二日にわたっていて、メンバーがちょっと違います。一日目にギターのG・ベンソンが加わっていて(これが快演!)二日目はベンソンがいなくて一曲だけW・ショウが参加しています。バラード「バークリースクエアのナイチンゲール」が素晴らしい!




【BEST TRACK】A NIGHT AT TONY'S

2012年10月25日 22時04分12秒 | ブログ
Farmergryceプレスティッジの7000番台でも屈指の名盤です。数あるハードバップのアルバムの中でも、個人的に聴くことがとても多いレコード。「CAPRI」「BLUE LIGHT」あたりがベスト・トラックという人も多いと思いますが、どのトラックも素晴らしい演奏。ファーマーとグライスの相性が抜群です。ここにH・シルヴァーを持ってきたところが、このアルバムの成功の秘密のような気がしますね。シルヴァーが焚きつけるので「クールな二人が熱い」というあたりが聴きどころでしょうか。この曲はA面の一曲目。それにしてもこのジャケットいいなぁ。

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YouTube: Art Farmer & Gigi Gryce Quintet - A Night at Tony's




LAMBERT, HENDRICKS & ROSS

2012年10月20日 18時47分59秒 | ブログ
LhrA・ロスはイギリス人です。ソロ・シンガーとしても人気を博して成功した人ですが、私はランバート・ヘンドリックス&ロスのグループでの彼女がとても好きです。それはランバートとヘンドリックスとの掛け合いやバランスが抜群だから‥。ジャケットからもわかるように、これはコロンビア時代の代表的な作品。1959年の録音です。超スピードのスキャットはもちろんW・グレイの名演で知られる「TWISTED」や「MOARNIN’」のようなお馴染みの曲も新鮮。バックのトランペットはH・エディソン。こちらも目立っています。




IN PARIS FESTIVAL INTERNATIONAL DE JAZZ

2012年10月17日 21時55分17秒 | ブログ
Paris1949年5月、パリでのライヴ。T・ダメロンのグループに参加したマイルスの記録です。マイルスのビバップ時代ですが、この頃のマイルスはパーカーと共演していたころに比べ、はるかに完成に近づいてたことが良く分かります。3曲目のバラードなどは、ほとんど「マイルスのバラード」になっています。クールの誕生の4ヵ月後というのも興味深いですね。スタイルが逆戻りしているようです。それにしてもラジオ放送の録音なのでしょうかフランス人DJ(?)の話がとてもうるさい。




WHEN CAPTAIN FLINT WAS STILL A GOOD MAN

2012年10月16日 23時50分31秒 | ブログ
P1070049スチーブンソンの「宝島」は、フリント船長が隠した宝をめぐる物語ですが、このタイトルはまさにそのフリント船長のこと。この小説にはフリント船長は出てきませんが、それにしても良くこのタイトルを思いついたな。舞台はアメリカ北西部、アラスカでのカニ漁で生計を立てているある港町です。これといって血なまぐさい事件も起きないまま、話がどんどん進んでいきますが、読ませます。そしてビックリの結末。著者のN・ダイベックはこれがデビュー作だそうですが、なかなかの力量です。主人公の少年カルの母親ドナは、音楽の趣味がハンパではなく、音楽好きの人はきっと楽しめます。ちょっと青春ミステリっぽいので好みは分かれるところでしょうが、とても心に残る素晴らしい物語でした。




GROOVIN' HIGH

2012年10月15日 23時30分29秒 | ブログ
Groovin初めてジャズ喫茶で聴いたとき、「あれっ!ペッパーみたい」と思ったのですが、メンバーを見たらスティットとペッパーの共演でした。レーベルはアトラスで、プロデューサーがいまは亡き石原康行氏だとわかって納得したものです。この二人を共演させるというアイデアは、実に彼らしい。7~8年ほど前に小岩の喫茶店で石原氏にインタビューしたことがあります。既に相当ご高齢でしたが、ジャズへの情熱は衰えていませんでした。演奏は白熱した素晴らしいもので、音も良いです。録音は80年。「BERNIE’S TUNE」が印象に残りました。




INTRODUCING ROLAND KIRK

2012年10月14日 22時36分44秒 | ブログ
Kirk1960年にアーゴ・レーベルに録音されたR・カークのリーダー作です。アルバム・タイトルにもあるように、ほぼ「初リーダー作」(カークにはこの4年前にリーダー作があるので‥)。例によってテナーのほかにマンゼロとか、いろいろな楽器を鳴らしていますが、意外とオーソドックスな演奏です。I・サリヴァンが参加していて、サウンドに厚みが出ているのも魅力。オルガンのW・バートンが目立っていますね。R・カークの快進撃はここから始まった、というレコードですね。




THELONNIOUS MONK WITH JOHN COLTRANE

2012年10月13日 10時33分23秒 | ブログ
P1070050今日は朝からMONK。コルトレーンが短期間モンクと共演していた時期の演奏については、ファイヴ・スポットでの録音が残されていないこともあっていまや伝説となっています。昔はカーネギー・ホールでの録音も発掘されていなかったので、このレコードの価値はそういう意味でもとても高かったですね。このアルバムにはモンクとコルトレーンの貴重なスタジオ録音が三曲入っています。どれも素晴らしい演奏で、それ以外のメンバーとの録音ではドラムスのブレイキーが目立ちますね。一曲だけあるソロピアノの「FUNCTIONAL」も名演です。