A・オディが63年に来日した時の映像です。この時43歳。アニタ得意の「Tea for Two」をニューポートとほぼ同じフォーマットで歌っています。貫禄のパフォーマンスで、後半の日本人ミュージシャンとのチェイスが楽しいですね。彼らが入ってくると、アニタはキチンとお辞儀をしています。ドラムスが若き日の猪俣猛で、おそらく当時の彼のレギュラーバンド「ウエストライナーズ」。小節を短く刻んでいって、最後にはキーを変えてメンバーを手玉に取る様子は、さすがに大姉御アニタの真骨頂。ビッグバンドで歌っている映像も残されています。
昨年末に発売された「ベツレヘム・オリジナル・アルバム・コレクション」の中では極めて地味な存在ですが、買って損のないアルバムです。「あのH・マギーが、これ以上ないリズム・セクションを得て録音した傑作」とでも申しましょうか。D・ジョーダン、P・ヒース、P・J・ジョーンズの出来が素晴らしく、まだマイルス・クインテットに参加する前のフィリー・ジョーが抜群。共演のS・シハブもリーダーと見事に渡り合っています。どのトラックも聴きごたえありますが、「LULLABY OF THE LEAVES」が良いですね。