NATURAL SOUND

音楽の話を中心に、日々のできごと‥

UNFINISHED

2015年10月31日 12時27分24秒 | ブログ
ワルター~ニューヨーク・フィル、1958年録音の「未完成」。これを超える演奏はない、とまで言われた不朽の名盤です。アナログ盤を手に入れました。この曲は小学校6年生の時に父親が買ってくれたものが最初。ロジェストベンスキー指揮だったことは間違いない。オケはたぶんモスクワ放送交響楽団あたりではないかな。ワルターの演奏は若いころ図書館か、どこかで借りて聴いたような記憶があります。今はCDで持っていますが、もっぱらクライバー盤を聴くので、久しぶり。中古レコードですが、盤質は上々。第二楽章のゆったりとしたテンポは独特で、この年になると沁みるなぁ。

BLACK FRIDAY

2015年10月31日 12時02分04秒 | ブログ
ブラックフライデーは、「感謝祭」の翌日(感謝祭は木曜日)のこと。タイトルからはブラック・マンデーも想起させますね。なにしろ舞台はウォール街ですから。昨年のベストテンを賑わせた作品。これ面白かったな。作者はなんとこれがデビュー作だそうです。ウォール街の証券会社に勤めた経験が、生き生きとした描写に生きています。主人公は不正行為で2年の刑期を終え出所した元証券マン。自閉症の子どもを抱えながら‥。この子どもとの心の交流もていねいに描かれています。読後感も爽やかで感動的。おススメですね、というにはそれほど新刊ではないですが‥。シェイマス賞受賞作。

LA TRAVIATA

2015年10月17日 16時02分14秒 | ブログ
サンカルロ歌劇場はナポリにあります。2012年の「La traviata」はヴィオレッタにC・ジアンナッタシオを迎えたオーソドックスな演出でした。この人なかなかの美人で、第一幕と第二幕では大きく雰囲気が変わって見事な演技でした。アルフレッドも美男子。第一幕の「乾杯の歌」でキャッチできませんでしたが、第二幕以降、持ち直しましたね。

【BEST TRACK】 Little Rootie Tootie

2015年10月17日 09時41分25秒 | ブログ
Thelonious Monk - Little Rootie Tootie
モンクのレコーディングの歴史で、50年代半ば以降の名盤は取り上げられることが多いですね。しかし、初期のアルバムは特別なもので、私はこのプレスティッジ盤が大好きです。1952年の二つのローチとのセッションと、1954年のブレイキーとのセッションを集めたもので、「Blue Monk」や「Bemsha Swing」などの彼の代表的なオリジナル曲やスタンダード曲などが収められており、どれもワクワクする名演。当時30代半ばのモンク、素晴らしい。そんな中から「Little Rootie Tootie」を聴いてください。

【N Collection】 LIGHTS OUT

2015年10月12日 13時45分32秒 | ブログ
P・ウルフがJ・ガイルズ・バンドを抜けてソロ活動を始めた時のデビュー・アルバムです。J・ガイルズ・バンドについてはヒットした「堕ちた天使」は知っていましたが、あまり注目もしていなかったので、リードヴォーカルだったP・ウルフも良く知りませんでした。このアルバムはM・ジャガーが参加していることで話題だったそうです。今聴いてみるとさすがにサウンドは80年代ですね。もっともなかなか気合いの入ったアルバムで、「Gloomy Sunday」なんか歌っているのにはビックリでした。

SALZBURG FESTIVAL 2014

2015年10月10日 22時22分01秒 | ブログ
2014年のザルツブルグ音楽祭。G・デュダメル~ウィーン・フィルのR・シュトラウスを聴きました。次代を担う天才デュダメルを伝統のウィーン・フィルが盛り立てるという構図。豊饒な響きは素晴らしく、時折聴こえるR・キュッヒルのソロは、ひときわ耳を引きます。キュッヒルは今年定年だそうですね。さてデュダメル、演奏が終わってからの団員たちの表情からもわかるように、確実にウィーン・フィルのメンバーたちのハートをつかんでいます。楽しみですね。

PIANO & PEN

2015年10月10日 10時10分42秒 | ブログ
D・カッツはとても趣味の良いピアノを弾く人です。サイドメンとして参加しているアルバムは私も何枚か所有していますが、本作は彼の数少ないリーダー作。1958年の暮れと翌年1月の二回に分けて録音されたものです。トラック別の録音日が書かれていませんが、ギターのC・ウェインとJ・レイニーのトラックで違うのでしょうね。タイトルからも容易に想像がつくように、半分は彼のオリジナルで占められています。一聴すると、MJQ的なサウンドが聴こえてくるのは、ドラムスがC・ケイということもあるのでしょうが、カッツのピアノもルイスっぽい。このあたりがカッツの黒人ミュージシャンとの親和性が高い理由かしら、などと考えてしまいました。

SYMPHONIE FANTASTIQUE

2015年10月04日 21時10分19秒 | ブログ
V・ゲルギエフとロンドン交響楽団による"幻想"。正直なところ、こんな演奏は聴いたことがありません。細部まで神経の行き届いて、緻密でいてダイナミック。完璧ともいえる演奏でした。曲が終わって、コンマスのR・シモヴィチと握手するゲルギエフの表情が満足感いっぱいだったのが印象的。それにしてもゲルギエフのタクトは、どうしてあんな短いのでしょう。