NATURAL SOUND

音楽の話を中心に、日々のできごと‥

【BEST TRACK】 BLUE MONK

2012年03月30日 23時44分56秒 | ブログ
Rayシグネチュアという“超幻”のレーベルだったため、聴いたこともなかったアルバムでした。噂だけを聞いていたので発売された時(多分84~5年頃だったと思います)にはすぐ購入したのですが、なんだか「それほどでもないなぁ」という印象。要はレアだというだけの“幻”かと思ったのですが、これが若気の至りでした。聴いているうちに良さがわかってきました。それにしてもR・ブライアントという人は上手い人です。すべてのトラックに滋味が感じられますね。「Whisper Not」にも惹かれますがここはモンクとは一味違う「Blue Monk」を。




STRAIGHT TO THE HEART

2012年03月29日 21時57分54秒 | ブログ
David13D・サンボーンはジャズの世界で育ってきたという印象のない人です。「〇〇のグループで腕を磨いて‥」というようなことを知らないうちにフュージョンの世界でスターでした。結構ロックの世界では、いろいろなアーティストのアルバムに参加していたようです。このアルバムは84年の作。全編スタジオライヴで、ライヴらしいダイナミックな演奏。ちょうど私が結婚した頃で、「RUN FOR COVER」という曲がえらくヒットしていたことを覚えています。前にも書きましたが、彼の独特の音色は大好き。M・ミラーのベースも冴えています。




YOU MUST BELIEVE IN SPRING

2012年03月27日 22時27分57秒 | ブログ
EvansB・エヴァンスは、麻薬の問題や盟友S・ラファロの死などさまざまな試練があったにもかかわらず、生涯を通じてレコードに関してはハズレの少ない人でした。晩年は絶頂期のようなテンポの速い演奏は少なくなり、最近では「エヴァンスはバラードがいいよね」といったイメージが強いようです。このアルバムは77年に録音された傑作で、E・ゴメス、E・ジグムンドのトリオ。とにかくクリーンなピアノのタッチが絶品。すべてのピアノ好きに聴かせたい、そんな美しいアルバムです。だいぶ春めいてきましたね。




ELVIS 56

2012年03月26日 22時29分12秒 | ブログ
D70_007週末エルヴィスの初期の録音をじっくり聴きました。エルヴィスの全盛期は私はオンタイムではありません。むしろ湯川先生とかの世代。この二枚組アルバムはサン・レコードとの契約が終わりRCAに移ってからの初期の録音を集めたもので、ビルボードで8週連続して1位を獲得した「HEARTBREAK HOTEL」をはじめ「HOUND DOG(これ素晴らしい!)」や「DON’T BE CRUEL」などのヒット曲もほぼ網羅されています。しかしこの時代が「サキコロ」や「直立猿人」と同じ年というのが、不思議だな。

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YouTube: Elvis - Hound Dog




【BEST TRACK】 APRIL IN PARIS

2012年03月23日 23時44分22秒 | ブログ
Thad_jones「鳩」の愛称で知られるT・ジョーンズの代表的な傑作「マグニフィセント」の第一集。神保町の「ビッグボーイ」のマスターが「鳩はいいよなぁ」とつぶやいていたのが思い出されます。ベストトラックは10人中9人半くらいがこの「エイプリル・イン・パリ」を挙げるでしょう。ゆったりとしたミディアム・スローのグルーヴィな演奏。朗々としていて、しかもしっとりと落ち着いたT・ジョーンズのプレイは、「大人のジャズ」という感じです。本作はM・ローチのプレイも抜きには語れません。アレンジのセンスも抜群です。

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YouTube: Thad JONES "April in Paris" (1956)




BEETHOVEN : VIOLIN CONCERTO

2012年03月22日 23時56分01秒 | ブログ
Violinベートーヴェンはヴァイオリン協奏曲を一曲しか書きませんでした。その一曲は非常にベートーヴェンらしい「交響的」な傑作です。そんな側面を見事に表しているのがフルトヴェングラー~フィルハーモニア管弦楽団の演奏。EMIのウォルター・レッグが創設に深く関わったフィルハーモニアは、この頃(1953年)、カラヤン、トスカニーニ、クレンペラー‥と錚々たる指揮者が関わっていました。そんな時期のオーケストラはさすがにテンションが違います。このベートーヴェンの演奏はオケの実力もフルトヴェングラーの指揮も凄い。独奏はメニューイン。




【BEST TRACK】 WHEN YOU'RE SMILING

2012年03月21日 22時35分19秒 | ブログ
Billieこの二枚組アルバムは私の宝物のひとつですが、この中でベストトラックを挙げるのは困難。ビリーの絶頂期を捉えた1937年5月の「MEAN TO ME」も捨てがたいのですが、これはアルバム紹介のときに触れたので、今回は1938年1月の「WHEN YOU’RE SMILING」を聴きましょう。トロンボーンのテーマは原メロディですが、その裏のレスターにも耳を傾けましょう。続くビリーのヴォーカルは原メロディとはまったく違うフレーズ。ビリーの歌は他の楽器と同格です。ヴォーカルの裏で吹いているB・クレイトンのトランペットも聴き逃せません。続くT・ウィルソンのピアノも見事なら、その後のL・ヤングが素晴らしい!意表をついた導入、フレージング‥筆舌に尽くしがたいとはこのこと。バックはF・グリーン、W・ペイジ、J・ジョーンズのオールアメリカン・リズムセクション。3分にも満たない演奏なのに、なんとエキサイティングなのでしょう!

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YouTube: Billie Holiday-When You're Smiling




PERIOD'S JAZZ DIGEST Vol.2

2012年03月20日 17時50分42秒 | ブログ
P1060670ピリオド・レーベルのアルバムからチョイスしたオムニバス盤。第一集はSPL302で、これはSPL304。貴重な録音が収録されています。A面にはJ・カービィのオーケストラやR・バーンズがピアノを弾いている録音、D・ラインハルトなどの貴重な録音が、そしてB面は一転してモダン期の演奏。T・ジョーンズ、Jimmy・ジョーンズ、Jo・ジョーンズらのジョーンズ・ブラザースの演奏、そしてピリオドの目玉ともいえるBIRDLANDERSの録音が二曲含まれています。A・コーン、T・ファーロウ、O・ぺティフォード、K・ウィンディングの共演というのも珍しいですね。




SYMPHONIE NO.88

2012年03月19日 23時45分36秒 | ブログ
Hydon若い頃はハイドンの交響曲には見向きもしなかったのに、いつのころからかその魅力にとりつかれてしまいました。とはいうもののいわゆる「ザロモン交響曲」あたりを聴くくらいでしたが、この88番「V字」はフルトヴェングラーの「ハイドン的ではない」演奏で超有名な曲なので「じゃちょっと聴いてみるか」といったノリで手を出したものです。ハイドンのシンフォニーですから、これも全体で20分そこそこの曲ですが、そこはフルトヴェングラーですから重厚とは言わないまでもキッチリと造形した名演奏。第二楽章がとても彼らしいです。




【BEST TRACK】 US THREE

2012年03月18日 23時31分37秒 | ブログ
Us_three_2ジャズ喫茶で一枚のアルバムが終わり、さぁ次は何がかかるかな‥という時間はとても楽しいものです。やがて何やらベースの音が鳴り始め、ドラムスの快適なブラッシュワークが聴こえてきて「お、これは!」。そしてピアノが鳴り始めるその瞬間に、このジャケットが「サッ」と「NOW PLAYING」の棚に投げ込まれる。このタイミングでジャズ喫茶のマスターのセンスがわかります。このA面の一曲目「US THREE」のカッコよさは、この頃のブルーノートの象徴。それにしてもR・マイルスによるこのアルバムのジャケット・デザイン、抜群ですね。

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YouTube: Horace Parlan Trio - Us Three