A面がS・ロジャース、B面がB・パーキンスとの共演。ジャケットも表が昼景、裏が夜景という洒落たデザイン。B・シャンクの傑作です。B・シャンクはJ・クリスティの「Something Cool」の後ろでの素敵なソロを聴いたのが最初でした。当時はほとんど彼のアルバムは市場に出ていなかったし、クリティックに取り上げられることもあまりなかったのですが、実は彼のアルバムは結構数があります。どれも水準が高く、西海岸の優れたミュージシャンが共演しているのも魅力です。このアルバムは長い間探していたもので、彼のリーダー作の中で屈指の傑作。A面の「JASMINE」におけるバラードプレイの素晴らしさは必聴です。B面はH・ホーズの参加も魅力。『ウエスト・コースト・ジャズの全盛時代、バッド・シャンクの吹く瑞々しいアルトとフルートの音色は一陣の涼風の如く我々の耳に爽やかだった。(ジャズ・レコード・ブック/粟村政昭より)』
昨夜は下北沢で音楽部会が開催され、熱心な部員が5人集まり音楽談義に花を咲かせました。会長(?)の港湾労働者氏の指定したお店は「MOTHER'S RUIN」というお店。音源のコレクションも豊富で、リクエストにも応えてくれます。部員F氏のリクエストしたO・レディングが、ほかのお客様の絶賛を呼び、店一体となった盛り上がりは楽しかった。そんな中で、かかった曲が気になったのはこれ。イギリスの「Manic Street Preachers」というバンドの最新アルバム「FUTUROLOGY」。1986年結成のこのバンド、もうこのアルバムが12枚目だそうです。失礼しました!GOOD!なサウンドです。
昔にくらべて音楽を聴く時間が少ないので、電車の中でiPodを使ったり、車の中(結構デカい音が出せるので良)で聴いたりするわけですが、土曜日に買い物に行く途中の車の中でかけていたのがこれ。ひさしぶりにアルバム全曲を聴いて、B面に魅せられました。もともとこのアルバムはB面にバラードが集中しているのですが、「I Don't Want to Talk About It」や「This Old Heart of Mine」、そしてお馴染み「Sailing」と、グッとくる曲が目白押し。今聴くと結構アコースティックな感じが新鮮。D・リンドレーのマンドリンやS・クロッパーのギターなど、アルバムタイトル通り、アメリカの実力派ミュージシャンが素晴らしいサポート!良き時代のR・スチュワート、楽しみました。
「DIVINE」というのは英語の独特の表現ですね。ピッタリの日本語はなさそうです。「並外れた」「神がかった」といった感じですか。S・ヴォーンのMr.ケリーズでのライヴで、司会者が「The DIVINE Sarah Vaughn」と紹介していたのを思い出しました。このB・ミドラーのアルバムは、彼女のデビュー作。「ローズ」で有名になる前に、すでに彼女は「DIVINE」と称されるほどの評判だったわけです。A面は「踊ろよベイビー」とか「スーパースター」といったポップスで知られた曲を取り上げ、B面では「ブギブギビューグルボーイ~」みたいなジャズっぽい曲も歌っています。もっともアメリカでは「ポップスの曲、ジャズの曲‥」みたいなことはどうでも良いわけですが、このB・ミドラーのアルバムは全曲実に独創的で、楽しい!そういえば「ブギブギビューグルボーイ~」は昔ザ・ピーナッツが紅白で歌っていましたね。ついでにピーナッツ・バージョンもリンクしておきます。
M95はV15と近い音色と言われています。復活したので、80年代のアナログからと思い探したらこれが目にとまりました。L・ロンシュタットの81~2年の録音。「Get Closer」や「I Knew You When」などがヒットチャートを賑わしました。J・テイラーやE・ハリス、J・D・サウザーがゲストで参加していたり、バックコーラスにP・オースチン! そのほかにもL・バッキンガムやD・パートンといった名前も見つけることができます。そういう点では、2曲のヒット曲が入ったA面よりB面の方が聴きごたえがありますね。B面一曲目のJ・テイラーとの共演「I Think It's Gonna Work Out Fine」は聴きもの。L・ロンシュタットは90年代にはジャズ・ヴォーカルにも挑戦していました。抜群の上手さ!脱帽です。
今日はB・ホリディの生誕100年ということで、世界中でさまざまなイベントがささやかに行われています。たぶん。私がビリーを初めて聴いたのは高校2年生。お約束のコモドア盤「奇妙な果実」をラジオで聴いたのですが、その時は「人種差別への反抗」だとか「事実をもとにしたストーリィ」だとかいったお話に「へ~え」と思った次第。音楽のメッセージは確かに強くて、ちょっと興味は持ったのだと思います。このコロンビア盤は大学に入ってから買ったもので、何回も聴きました。ボロボロになったので再発された時に買いなおしましたが、不思議なもので聴きこんだレコードと曲順が違うのは違和感があるし、なにしろジャケットがねぇ。もっともB・ホリディのレコードは、「レディ・ラブ」と「ラスト・レコーディング」くらいを除いて、不思議にジャケット・デザインが良くないです。そんなわけで、偉大なるレディの生誕100年の夜には、「I MUST HAVE THAT MAN」。ビリーとレスターの絶妙のコラボレーション! HAPPY BIRTHDAY LADY DAY!