NATURAL SOUND

音楽の話を中心に、日々のできごと‥

BUD POWELL 1953 SUMMER SESSIONS

2011年06月18日 11時14分09秒 | ブログ
Summerボリス・ローズ・コレクションから発売されたB・パウエルの4枚の中で、C・パーカーが参加していることで価値の高いのがこの「SUMMER SESSION」です。1953年はパウエルの好調時として知られています。トリオ演奏では「異教徒の踊り」の二つのテイクが良いですね。パーカーの参加は二曲だけですが、「CHERYL」が素晴らしい。音質は悪いですが、4枚の中では最も魅力的なセッションです。




BUT BEAUTIFUL

2011年06月17日 23時13分50秒 | ブログ
NancyN・ウィルソンの最も優れたジャズ・ヴォーカル作品として定評のあるのが本作。張り上げた声が急にフェイクしてため息のようになる独特の癖は目立つと鼻につくのですが、ここでは実に魅力的。というのもほぼ全編がミディアムからスロー・バラードという構成に合っているんでしょうね。H・ジョーンズのカルテットによるバックも、実に見事。夜、グラスを傾けながら聴くには最良の一枚です。




BAGS GROOVE

2011年06月16日 23時46分55秒 | ブログ
Bags_groove1954年のクリスマス・イヴに録音されたマイルスとモンク、M・ジャクソンの残した名演がA面。B面はロリンズとH・シルヴァーとの共演が収められています。B面は良い演奏だと思いますがほとんど聴きません。最近はA面の一曲目だけだなぁ。「この一曲だけでいいや」というくらいの価値がこの演奏にはあります。マイルスはもちろんモンクもそしてミルトも圧巻のプレイ。完璧!というのはこういう演奏ですね。




EDDIE SOUTH

2011年06月15日 23時13分07秒 | ブログ
Eddieヴァイオリンといえば、S・グラッペリ、J・リュック・ポンティ、S・スミス‥といったところ。あと里見紀子か。でも黒人のE・サウスを忘れてはいけません。アナログ時代は彼の録音はJ・ラインハルトと一緒のものくらいしかなかったのですが、デジタル時代になって、彼を中心にしたアルバムが入手できるようになったのは嬉しい限り。圧倒的なテクニックと哀感あふれる音はジャズ・ヴァイオリンの好きな人には是非一度聴いていただきたいです。




HYAKKEN UCHIDA

2011年06月14日 22時28分04秒 | ブログ
Abo百閒先生は大変な鉄道好き。鉄道紀行文をたくさん書いています。私はいつもどれか一冊をカバンに入れています。何回読んでも飽きない。たとえばこの「第一阿房列車」の最初は東京から大阪までの「特別阿房列車」ですが、最初から21ページまでなかなか発車しません。列車が走り出したら10ページで大阪に着いてしまいます。で、帰りが2ページ。この間の無駄話がとても面白く、これはちょっと読むしかありません。「まあだだよ」の松村さん、好演でしたが百閒先生はもっと変、だと思いませんか?




AS LONG AS THERE'S MUSIC

2011年06月13日 22時09分18秒 | ブログ
Hadenピアノとベースのデュオ・アルバムです。H・ホースとC・ヘイデン、ってかなり意外な組み合わせですよね。録音は76年に二回に分けて行われています。コンテンポラリー時代のホースとはかなりイメージが異なりますが、70年代の録音技術で捉えた音は実に素晴らしく、C・ヘイデンもこういうアルバムにはぴったりの実力を発揮しています。ホースはこの翌年に亡くなっていて、まさに白鳥の歌ですね。




WHO'S NEXT

2011年06月12日 21時38分25秒 | ブログ
Who映画「ウッドストック」で見たのが実は最初。その時は「SEE ME ,FEEL ME」を「いい曲だな」って思ったことと、P・タウンゼントの派手なギター・アクションが印象に残りました。このアルバムはその直後。聴きものは何と言ってもそのサウンド、K・ムーンの圧倒的ドラミング(4曲目「MY WIFE」に痺れます)、R・ダルトリーの声って‥全部じゃないの。とかくライヴのパフォーマンスばかり取り上げられていたWHOが、そのサウンド作りの力量を示した傑作。




PYRAMID

2011年06月11日 22時47分14秒 | ブログ
Pyramidライヴを除けば初期の「DJANGO」「CONCORDE」「NO SUN IN VENICE」、後期の「FONTESSA」あたりでしょうか。この「PYRAMID」は時期的にはそれらの真ん中あたりに位置しますが、あまり触れられないアルバム。個人的にはA面一曲目の「ヴァンドーム」の再演と三曲目の「スイングがなけりゃ~」が好きです。この頃のMJQは安定していて迷いがないですね。




HERE IS PHINEAS

2011年06月10日 23時39分48秒 | ブログ
Phineas1956年にアトランティックに録音された、P・ニューボーン・ジュニアの、初リーダー作。実は彼のディスコグラフィを持っていないので確かなことではないのですが、多分初録音。驚かされるのは単なる「早弾き」とはちょっと違う物凄いスピードの指の動きと、不思議なメロディ・ラインですね。サポートもO・ぺティフォードにK・クラークというあたりが、彼の評価を表しています。ギターのC・ニューボーンはお兄さんらしいけど全然目立ってないです。




THE GERRY MULLIGAN SONGBOOK

2011年06月09日 20時17分39秒 | ブログ
Gerry_mulligan「メンバーを聞いて驚くなよ」と言いたくなりますね。L・コニッツ、Z・シムズ、A・コーン、A・イーガー、F・グリーン、H・グライムズ、D・ベイリー、そしてG・マリガン。ピアノレスのオクテットです。しかもアレンジはB・ホルマンとくればサックスの分厚いハーモニーが聴こえてきます。サックスのブラインドはなかなか難問だなぁ。F・グリーンのギターも効いていますね。全トラック駄作なし。57年、マリガンの傑作。