キッズインターナショナルスクール日記

愛知県長久手市のキッズインターナショナルスクールから、保育の様子や子育て情報を発信していきます。

歌と宗教

2012年11月29日 | KISの教育
学期末に行なわれるホリデーコンサートのための練習が始まりました。1学期に楽しんで歌ってきた歌を保護者の方たちに聞いていただくためのコンサートなので、新たにそのコンサートのために歌を覚えるのではなくて、クラスで歌いこんだものにしてね・・・と依頼するのですが、毎年やはりクリスマスの歌を歌ったり、楽器で演奏したいという希望を出すクラスがあります。

多国籍民族の国であるアメリカでは、宗教色を帯びた行事はクリスチャンスクールなどを除き、行われません。クリスマスはキリスト教の行事ですから、当然学校ではクリスマスの歌など歌うことはないのです。初めは私たちも神経質になっていましたが、異なる宗教の方たちにお子様がクリスマスの歌を歌うことは構わないかどうかお聞きしながら、少しずつ導入していきました。クリスマスキャロルを歌うことは今でもあまりしませんが、「赤鼻のトナカイ」や「ジングルベル」などポピュラーなクリスマスの歌はコンサートでも歌います。

宗教でも文化でも何か一つのことに偏るのではなく、クリスマスのお祝いをしたり、ハヌカ(ユダヤ教のお祭り)のお祝いしたり、日本のお正月やアジアの旧正月のお祝いをしたりすることで、世界には様々な習慣や文化を持った人たちがいるのだということを体験してくれればいいと思っています。

サンクスギビング

2012年11月23日 | イベント
各クラスがそれぞれ料理を作って持ち寄り、スクール全員でサンクスギビングのランチを楽しみました。3歳クラスが野菜サラダ、4歳クラスがサツマイモのデザート、5歳クラスがスタッフィングとパンプキンパイ、6歳クラスがマッシュポテトとチキンを作りました。

七面鳥の代わりにチキンの丸焼きを見て、それぞれが作った料理に感謝して食事をいただきました。今年のチキンは前日から付け込んであって、よく味がしみていておいしかったです。子どもたちもチキンのおかわりをした子がたくさんいました。

サンクスギビングのランチでは、異年齢の子どもたちが同じテーブルに座れるように配慮してクラスで色分けしたステッカーを事前に貼っておきます。ランチルームに入ってくるとそれぞれ自分のクラスの色のステッカーを見つけて座るのですが、ある3歳の子どもは部屋に入ってくるなり、いつも延長保育で一緒に遊んでいる6歳の子どもを見つけてその子のもとに直行していました。慕われている年長児もまっすぐ自分のもとに来てくれたことに気づいたようで、とても誇らしげに話してくれました。それ以外でも年長児が年少児の子どものお世話をしてくれる姿があちこちにありましたし、6歳児ががんばって食事を食べているのを見て、いつも以上にがんばって完食をしようと努力している5歳児もいました。普段から2クラス一緒に公園に出かけたり、絵本を読んだり、外遊びをする機会はありますが、毎年サンクスギビングのランチでは、異年齢での交流の機会の大切さを感じさせられます。教師はもちろんスクール全員の子どものことを把握していますが、子どもたちも異年齢交流を通してお互いのことを知り、KISファミリーとして支え合って成長していくことが理想です。

たかが・・・されど・・・

2012年11月16日 | KISの教育
今週の中日新聞の記事に、アメリカでは銃規制を見込んで駆け込みで銃の売れ行きが好調だということが書かれていました。いろいろ悲しい事件があっても銃を持つ権利を行使する人たちがたくさんいるということです。銃が身近な存在であり、隣の人も銃を持っている可能性があるという事実は私たち日本人にとっては理解しがたいかもしれません。ましてや日本人の子どもたちにとって、銃は実際に見たこともない、テレビや映画の中に出てくる闘いごっこで使われる「道具」でしかないでしょう。実際に手にすることはない道具ではあっても、人を傷つけ命を奪う道具であることに違いはありません。どのような意味を持つ道具で、どう扱われるべきものなのか教えるのは大人の役割です。

毎年男の子たちの間で銃を撃つ真似をしたり、ブロックや廃材を使って銃を作る姿を見受けます。KISでは、銃は人を傷つけるものだから、たとえ真似であってもお友だちに向けて銃を撃つことや銃を作ることは悲しいからやめよう、と声をかけます。銃を構える姿を見かけるたびに何回でも声をかけます。そうするとそのうちクラスのルールとして理解して銃を手にしないようになってきます。たかがごっこ遊びの銃、されど銃ですからね。年齢とともにクラスのルールとしてだけではなく、「人を傷つける」という意味がわかってきますし、銃を向けられることに対する嫌悪感も生まれてきます。そうすると、人が嫌がることはするべきではない、という自らの道徳心が働いて、銃の遊びをしないようになってきます。

武器を手にしないということにかかわらず、道徳教育は、実生活の中で繰り返し話されることで子どもの中にしみこんでいくと思います。大人がしっかり意識を持って、安全で心地よい社会を作っていくために子どもたちに伝えるべきことをしっかり伝えていくことが大切ですね。

ビデオ撮り

2012年11月08日 | KISの風景
今学期のビデオ撮りが各クラスで始まりました。2日ずつ各クラスに入っていくのですが、子どもたちの様子が客観的にじっくり見れるので、毎回とても楽しみです。

ビデオカメラを持ってクラスに入るので子どもたちが意識をするのでは、と思われますが、ほとんどそういうことはなく、まるで透明人間になったようです。時々フラーッと教室にやってくる園長が今日は何か持ってるな・・・ぐらいのものでしょうか。普段の様子を撮影するのが目的ですから、透明人間のように扱ってもらった方がこちらとしては目的が果たせます。しかし、3歳クラスでは、おもしろいことにカメラを意識して行動するのではなく、「あ!遊び相手がやってきた!」と思ってくれる子が毎年何人かいて、今回も部屋に入るなり "Mitani san, come to play!" と手を引いてくれる子どもがいました。ちゃんと英語で誘ってくれたのね・・・うれしい!と遊び始めたら、"Look!" これができるよ、これを作ったよ、といろいろな子が見せてくれました。みんな自信たっぷり・・・うれしいことです。できることがいっぱい増えたね。担任と一緒に始めたお医者さんごっこもとても様になっていました。太い注射器に目を丸くして、逃げ腰になっている子どももいました。ごっこ遊びでは、実体験をもとに子どもたちは遊びの中で再現していきますから、自分が病院で経験したことをもとに遊んでいきます。年齢が上がっていくと、カルテを書いたり、レントゲンを撮ったり、処方箋を渡したり、病院ごっこもどんどん細かくなっていくからおもしろいものです。

6歳クラスでは、カメラを構えていない時には、"Today is my brother's birthday!" "I can make (an) airplane." "I went ......" と話しかけてくれます。たくさん話したいことがあるね。全部カメラを回して撮りたいところですが、そんなわけにもいかず、保護者の方たちには割愛して一部しか見せられないのが残念です。子どもたちは本当に毎日集中してたくさんのことを学んでいます。単語を読む練習も、もう一度行う予定の寄付金活動に向けてお金を数える練習もがんばっています。しかし、どんな学習よりも一人一人が自分の意見を発言できるようになっていることが何よりうれしいことでした。

トリックオアトリート

2012年11月02日 | イベント
今週は、月曜日にオレンジかぼちゃに顔を彫ってジャックオーランタンを作り、水曜日の午前中はコスチュームパレードをした後トリックオアトリートに出かけました。今年のテーマは、「音楽から飛び出そう!」だったので、みんな歌に出てくるキャラクターに扮しました。クマやウサギ、汽車、イチゴやヒツジ、虹やキャンディなど様々に工夫を凝らしたコスチュームで園庭は華やかになりました。
どんな歌から抜け出してきたキャラクターなのか6歳クラスの子どもたちは歌も歌って教えてくれました。

コスチュームパレードが済むと、ご近所に出かけ、バッグを差し出して「トリックオアトリート」と言ってお菓子をいただいき、うれしそうに中身をのぞいていました。スクールに帰ってきたときには、子どもたちのバッグはお菓子でいっぱいになっていました。

ハロウィーンデイの締めくくりには、全員で集まってジャックオーランタンに灯りをともし、ハロウィーンのお話を読み、大好きな歌を全員で歌いました。徐々に明りを消して暗くしたので、3歳クラスの子どもたちも怖がることなく、ジャックオーランタンの目や鼻や口が灯りで光るのを見ることができました。すこし「怖い」雰囲気をみんなと一緒に楽しく味わえたと思います。