キッズインターナショナルスクール日記

愛知県長久手市のキッズインターナショナルスクールから、保育の様子や子育て情報を発信していきます。

困難に立ち向かう力

2013年03月29日 | 園長の雑感
6歳クラスの担任が、卒園式の祝辞の中でとても良い話を引用していました。

ある男性が見つけたさなぎを観察していると、ちいさな穴が開き、何時間もかけてその穴から蝶が生まれようとしていました。しかし、あるところで止まってしまい、進もうとしなくなってしまったので、その男性は蝶を手伝おうと思いました。ハサミでさなぎに切り込みを入れ、蝶が外へ出やすくしました。しかし、外にでてきた蝶は、体が膨らみ、羽根は縮んだままで、死ぬまでそのまま地面を転がることしかできませんでした。小さな穴から必死で出てこようとする時に体から液体が出て、羽根をしめらせ飛ぶことができるようになっているようで、その過程を容易にしてしまったがために蝶の一生を狂わせてしまったのでした。

保護者会でお伝えしたこともありますが、子どもがかわいいからといって困難に合わないように一生懸命になることは、子どものためになりません。子どもたちの行く手に回って、障害を除きながら平らな道を用意してしまうと、子どもたちが困難に立ち向かう力、挑戦しようと思う力を育む機会を奪うことになります。簡単にできてしまった経験よりも、失敗をしながらも乗り越えて達成した経験の方が子どもたちの記憶には大きく残るでしょうし、子どもたちを成長させてくれます。

子どもたちが遭遇する障害を取り除くのではなく、見守り、力づけ、障害を乗り越えた時に共に喜ぶ役割を私たち大人はしていきたいですね。美しい蝶として一人で飛び立つまで、気長に・・・



卒園式

2013年03月22日 | イベント
春の日ざしが柔らかに注ぐ日、無事に卒園式が終了し、13人の子どもたちがキッズインターナショナルスクールを旅立ちました。

式で子どもたちの顔を見ながら挨拶をしている時には、通い始めた頃の泣き顔、お友だちとふざけあってはしゃぐ顔、緊張した顔、楽しさではちきれそうな笑顔などそれぞれの顔が次々と浮かんできました。2歳に入園してきた時には、まあるいお顔だった子たちが、頬や顎の線が少しシャープになって、お兄さん、お姉さんの顔になりました。見た目の成長だけではありません、本当にたくさんのことができるようになって、たくましく成長しました。

卒園にあたって、子どもたちに3つメッセージを贈りました。一つ目は、自分に自身を持つこと。それぞれの子どもが特別な力を持っていますから、自分のできることに自信を持って欲しいと思います。二つ目は、人の話を聞き、自分の考えや思いをしっかり伝える、つまりコミュニケーションを大事にすること。4年間ずっと伝え続けてきたことです。自分を理解してもらうためには、口に出して伝えることが大事です。三つ目は、自分の周りには自分を大切に思い、大好きだと思ってくれる人がたくさんいるということを覚えておいてほしいということ。友だちや先生、そして大好きな家族が常にそばにいることを覚えておいてほしい。

ご家族の方たちの溢れんばかりの愛と私たち教師全員の愛を受けて、一人一人個性を持ったすばらしい子どもたちに成長しました。お誕生からの成長を思い出されると保護者の方たちの喜びは計り知れないものだと思います。ここまで支えて来られたご苦労に「お疲れ様でした」とお伝えすると同時に、「次の6年間のステップを楽しんで過ごしましょう!」とお伝えしたいと思います。焦らず、(感情的に)怒らず、受け止めて、その一時にしかない子どもの成長を楽しむくらいの気持ちでいきましょう!

折りにふれ、一緒に子どもたちの成長を喜ばせていただけると幸せです。

リハーサル

2013年03月15日 | イベント
来週の劇の発表会と卒園式に向けてリハーサルを行ないました。

実際に舞台の乗降をしたり、大道具の設置をしてみるとどうすれば動きがスムーズになるかということも見ることができます。日頃子どもたちが練習している劇をベストな状態でプレゼンテーションするのは教師やスタッフの役割です。周りがもたもたしていては、せっかくの子どもたちの劇が台無しになってしまします。

そして、子どもたちにリハーサルで気づいて欲しいのは、ホールの大きさです。クラスの中で練習していると、どうしても動きが小さくなってしまったり、お互いの距離が近くなったりしまいがちです。実際の舞台でリハーサルをすると、もっとスペースを取った方がいい、もっと大きな動作で動こう、もう少し大きな声で話そう、といった教師の声掛けに子どもたちも納得できます。

3歳の子どもたちも今日はとても上手に笑顔で歌うことができましたが、本番は保護者の方たちを前に泣かないでがんばることができるかな・・・かわいいフルーツが舞台いっぱいに広がります。

4歳は今学期動物のことについて学んできました。それを"Alligator Baby"という劇を通して発表します。いろいろな動物の赤ちゃんたちが登場します。みんなしっかりセリフを覚えて言うことができていました。当日も大きな声がだせるといいな。

5歳も今学期学んできた宇宙の太陽系についての発表です。歌やセリフを通じて太陽系の惑星について教えてくれます。宇宙が大好きな6歳クラスの〇〇くんは、「知ってる、知ってる!」きっと大喜びだと思います。

そして6歳クラスは、3匹のこぶたのストーリーをロックミュージックにのせて伝えてくれます。動きがおもしろく、とてもテンポよくお話が進んでいきます。みんな笑ってくれるかな・・・

あと数日で6歳クラスの子どもたちは卒園です。最後にみんなで頑張った思い出として残るように劇の練習に励み、やっぱり6歳はすごいね、と年下の子どもたちに思ってもらえるといいね。


もうすぐ小学生

2013年03月08日 | 6歳児クラス
6歳クラスが小学校1年生のクラスに招待されて、小学校探検に行きました。

1年生のお兄さん、お姉さんに手をつないでもらって、「ここは、音楽室だよ。」「ここは理科室。」と館内を見せてもらった後、校庭の遊具やうさぎ小屋へも案内してもらいました。靴をはきかえるのをじっと待ってくれたり、かがんで話しかけてくれたり、とても優しい1年生に子どもたちはうれしそうでした。

学校探検が終わった後は教室に帰って、手作りの「トントンすもう」で遊んでもらいました。あっという間の45分で、玄関でお別れした後に小学生の子どもたちはフェンスまで走ってきて名前を呼んで別れを惜しんでくれていました。

お兄さん、お姉さんに優しく面倒をみてもらった6歳クラスの子どもたちは、今日は3歳クラスの子どもたちをエスコートして公園に行きました。横断歩道の渡り方など教えながら、手をつないで公園まで一緒に歩いて行きました。公園でも優しく一緒に遊んでくれましたが、スクールに帰ってきてから園庭で食べたピクニックランチもとても微笑ましかったです。3歳クラスの子どもたちは本当にうれしそうでしたよ。

面倒をみたり、みられたり、異年齢で関わりながら学ぶことは大きいと思います。今学期6歳クラスの子どもたちは、絵本を読んであげたり、一緒に遊んだり、公園に行ったり、たくさん3歳の子どもたちと関わりました。小学校に行っても、1年後に入ってくる新1年生にきっと優しく接することができると思います。

リーディング

2013年03月01日 | 6歳児クラス
6歳クラスでは、フォニックスの短母音、短子音を終え、サイトワード(フォニックスのルールからはずれた頻出単語)の学習を進め始めると単語や文章を読む練習に入ります。先学期からハッピーリーディングという本を読む活動を始めて、ずいぶん子どもたちは楽しんで読んできました。

子どもたちに自信をつけ、がんばってきたことを保護者の方たちと一緒に喜ぶ機会を作りたいという担任の企画で、リーダーズシアターというイベントを行ないました。

午前中は、他のクラスの子どもたちを招待して1回目のリーダーズシアターを行ないました。3つのグループがそれぞれ異なる絵本を読んでくれるのを子どもたちは一生懸命聞いていました。「どのお話が好きだった?」「そのお話のどこがよかったの?」という6歳クラスの担任からの質問にも4、5歳クラスの子どもたちは考えながらきちんと答えていました。

午後は保護者の方たちを招待しての2回目のシアターでした。お話を読む前にお話の内容をよくわかっていただくために、担任がストーリーについて質問し、子どもたちが説明してから本を読み始めました。緊張することもなく、子どもたちは上手に読めていました。本を自分で読める喜びをみんなと分かち合えて、子どもたちは達成感を味わうことができたと思います。

このリーダーズシアターをするに当たって、「きちんと人に聞こえる声で読もう」「原稿は顔を隠さないように腰の高さで持とう」「シーンを考えて棒読みにならないようにしよう」「姿勢を正しくして読もう」といった注意を担任から聞いて練習してきました。人前で発表する機会が与えられることで、プレゼンテーションスキルが培われたり、自信がついていきます。