【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

渡辺純夫『肝臓病-治る時代の基礎知識-』岩波新書、2011年7月

2011-08-16 00:01:17 | 医療/健康/料理/食文化

            肝臓病
 わたしの個人的な健康に関してコメントすると、血圧がやや高めなことと肝臓の状態についてγ-GTPの数値が高いです。後者は明らかにお酒、アルコールの影響です。

 ということで丁度、出版されたばかりのこの本を手にとって読みました。大事に至る前に予防できることがあればしておきたいという気持ちがあったからです。

 肝臓は非常に重要な臓器ですが、本書は肝臓に関わる病気がトータルに紹介され、最新の医療措置、また予防のための心得が書かれています。

 まず、わたしはこれまで血液検査の結果でγ-GTPの値にしか知識がなかったのですが、AST,ALT、ビリルビン、総タンパク、アルブミン、ALPなどの意味と重要性ががわかりました。

 肝機能検査の検査項目の正常値の一覧表が載っているが便利です(p.12)。ここには重症度、慢性度、肝腫瘍を判断する項目も掲げられています。ウイルス検査、腫瘍マーカーの測定も重要とのことです。

 肝臓病では急性肝炎、劇症肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝がんと段階があるようですが、進行しないよう心がけたいものです。

 ウイルス性肝炎にかなりのページが割かれています。分類表には潜伏期、感染経路、慢性化、予防の手立てがまとめられています(p.61)。

 A型からE型まであるようですがが、D型、E型は日本では稀とのこと。C型で日本人の推定感染者は200万人ほど。C型はわりと最近1980年代以降、クローズアップされ、治療方法も改良されてきていることが紹介されています。

 どの型の肝炎もウイルスの駆逐が鍵となるようです。そして慢性化するまえに早期発見につとめることが重要だと書かれています。

 肝がんの解説も詳しいが、個人的にはそこまで心配していないので、説明が頭に入ってきませんでした。

 それで問題のアルコールと肝臓病との関係ですが、飲まないことにこしたことはないようです。自身飲まない医者はアルコールについて厳しく戒めるが、お酒の好きな先生の判断は甘いなどという、面白い一文もありました。

 それと生がきも避けた方がいいように書いてありました。著者はお酒も生ガキも変美味しいことがわかっているようですが、医者としての判断で節酒と生ものを避けることに留意すべしと指摘しています。


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