【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

「マルクス・エンゲルス」(岩波ホール)

2018-06-02 10:56:39 | 映画
          

 岩波ホールで「マルクス・エンゲルス」を観ました。原題は「Le jeune Karl Marx(若きマルクス)」です。マルクス生誕200年を記念して製作されました。そして、岩波ホールは久しぶりです。

 映画はその過激な言動により妻と共にドイツ政府から国を追われる26歳のカール・マルクス(1843年)から、『共産党宣言』(1848年)が出版されるまでです。原題にあるとおり若きマルクスの思想、行動が描かれています。20代後半のマルクスです。

 映画では、イギリス・マンチェスターの「紡績工場」の工場長の息子で、労働者の働く現場の実態に関心をもち、「イギリスにおける労働者階級の状態」を著したエンゲルスの姿、そのエンゲルスとマルクスとのパリでの邂逅、ヘーゲル左派との論戦、プルードン、バクーニンとの交流と理論闘争などが生き生きと描かれています。「哲学者は世界を解釈してきただけだ。必要なのはそれを変えることである」という有名なフォイエルバッハテーゼ、「あらゆる歴史は階級闘争の歴史である」という史的唯物論(「共産党宣言」)の命題も出てきます。