MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.097 「STAY ステイ」 (2005年 米 101分 シネスコ )

2006-10-09 00:30:38 | 2006年劇場鑑賞
監督 マーク・フォースター
出演 ユアン・マクレガー
    ナオミ・ワッツ
    ライアン・ゴズリング



大阪で名画座がひしめく数少ない場所{新世界}ここにある洋画3本立ての劇場の新世界国際劇場へ「ステイ」を鑑賞しにいきました。
が・・・この日は折からの雨で、タダでさえおっさんの街で、客層は日雇い労働者や仕事にあぶれた人が寝床代わりにしてる映画館(その割には皆真剣に見ていて、案外と一般の人より映画詳しいかも?)てこともあり煙草の煙や匂いと何とも言えない異臭がしてるとこに雨による湿気・・・構わず鳴る携帯電話の呼び出し音(当然電話に出て館内で喋ります!)、小声ながら堂々と聞こえてくる話声、ひっきりなしに人が出入りする度に開く扉・・・これほど集中力が散漫になる劇場で見たのが難解な作品「ステイ」でした。

(あらすじ)

精神科医サム・フォスター(ユアン・マクレガー)は、謎めいた若い患者ヘンリー・レサム(ライアン・ゴズリング)を前任のセラピストから引き継いだ。ヘンリーはサムに、三日後の真夜中に自殺すると予告する。サムには同棲中のガールフレンド、ライラ(ナオミ・ワッツ)がいるが、彼女は精神的に不安定だった。サムは結婚指輪をいつでも渡せるように準備しているのだが、なかなか渡せないでいる。その指輪に興味を示すヘンリー。また、ライラは自分と同様に自殺願望のあるヘンリーが気になり始める…。

交通事故現場から始るこの作品、悪夢から目覚めるユアン・マクレガーの顔のアップから一気に謎と幻想の世界に観客を引き込む映像感覚が素晴らしいですね。
難解なストーリーで観客の脳内を混乱に陥れるというよりスタイリッシュな映像をトリッキーな編集でつないだ油断ならないスリラーサスペンス。
伏線が幾重にも張り巡らされ、よく見てないと鑑賞後に色々と見た人に聞きたくなることは必至です。
でも一度だけでは理解するのは難しい映画だと思います(私も実はわかってませ~ん!)

死んだハズの人間と会って話していたり、自分の名前を他人の名前で呼ばれたりと薄々と真相が感ずいてしまうキライもあるんだが、伏線が細かいことにより単に結末の真相がわかっても必ず???がどことなく付きまとう。
単なるストーリーだけで見せる作品だとそれほど驚きはしないんだが、映像トリックにかなり幻惑され内容よりむしろ映像に重きを置いたんではないかと思ってしまいます。

精神科医役のユアン・マクレガーも中々良かったけど、自殺志願の謎めいた患者ヘンリーを演じたライアン・ゴズリングがこの映画では最高の存在感で、彼のどことなく影のあるミステリアスな役どころは彼ならではこの雰囲気は出せないのでは?とさえ思ってしまいました。

鑑賞後この劇場を後にしたあと何とも言えない体の変調を感じましたが・・・気のせいかな?



★★★ 2006.10.5(木) 新世界国際劇場 18:50 二階最前列中央