黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

† 新刊情報(13/08) †

2013-08-31 | 新刊情報
<8月>
8/5
吉田篤弘『つむじ風食堂と僕』筑摩書房(ちくまプリマー新書)

8/12
香月日輪『妖怪アパートの幽雅な日常 ラスベガス外伝』講談社(YA!ENTERTAINMENT)

8/22
皆川博子『海賊女王 上・下』光文社

8/24
須賀しのぶ『暁の兄弟 芙蓉千里III』角川書店(文庫) 

須賀しのぶ『永遠の曠野 芙蓉千里IV』角川書店(文庫)

8/25
有栖川有栖『菩提樹荘の殺人』文藝春秋 

8/26
三浦しをん『政と源』集英社 

8/30
高橋克彦『ドールズ 最終章 夜の誘い』角川書店

太田忠司『ミステリなふたり a la carte』東京創元社 



『つむじ風、ここにあります』木下龍也(書肆侃々房)

2013-08-31 | 読了本(小説、エッセイ等)
つむじ風、ここにあります 菓子パンの袋がそっと教えてくれる
天井の染みに名前をつけている右から順にジョン・トラ・ボルタ
じっとしているのではない全方位から押されてて動けないのだ
B型の不足を叫ぶ青年が血のいれものとして僕を見る
レジ袋いりませんってつぶやいて今日の役目を終えた声帯
ハンカチを落としましたよああこれは僕が鬼だということですか
生前は無名であった鶏がからあげクンとして蘇る
カレンダーめくり忘れていたぼくが二秒で終わらせる五・六月
鮭の死を米で包んでまたさらに海苔で包んだあれが食べたい
枝豆と壁の模様を見ています合コンは盛り上がっています

新鋭歌人シリーズ。気になりつつも、なかなか買うタイミングを逃していたのを、ようやくゲット。
木下さんは、普段よくある風景、遭遇する事柄を別の観点から切り取る能力に長けている気がします。そしてそれを表現する言葉の選択のセンスが絶妙ですね。

<13/8/31>

本なお茶会・その25@古書真昼造船

2013-08-31 | おでかけ
 今回は「内田百センセイ入門」ということで内田百がテーマ。
 参加者は、5名でした。
『阿房列車』『阿房列車(漫画版)』『サラサーテの盤』『おからでシャムパン』がテキスト(前三作品は抜粋)。
 随筆における百の独特な論理展開がいちいちおかしくて、大爆笑。
 阿房~は、今でいうなら乗り鉄の道中記なのですが、本当に出かける(だけ)のが目的で、目的地についたら何もせず即帰る(笑)。いつも一緒に出かける(というかつき合わされている、割に扱いが結構ひどい/笑)ヒマラヤ山系くんとのかけ合いも楽しい。
 今回は新潟にやって来た時のエピソードを読みましたが、土地勘がある分より楽しい(万代橋とか!)。
 漫画版は、一條裕子さんが描かれたもので、原作にかなり忠実。百センセイの手の角度とか絶妙です!
 おからで~は、文字通り。5円のおからにかけるレモンには90円使うところがいかにも百。結婚式に呼ばれたものの行けないので(その時間には寝ているから、という理由……起きてやれよ/笑)、シャンパンを祝いに贈ろうと考えて云々というエピソード。
 多層的な時間の描き方がうまい、という考察。
 サラサーテ~は、一転、どこか幻想的な怖さ漂う作品の描写の妙について鑑賞しました。
 これまで読もうと思いつつ(買ったけど積読とか…)、なかなか読めてなかったので、他の作品も読んでみたいです~。

 おやつは、トゥジュールさんの、桃の載ったバニラプリン的なデザート。