黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『つむじ風、ここにあります』木下龍也(書肆侃々房)

2013-08-31 | 読了本(小説、エッセイ等)
つむじ風、ここにあります 菓子パンの袋がそっと教えてくれる
天井の染みに名前をつけている右から順にジョン・トラ・ボルタ
じっとしているのではない全方位から押されてて動けないのだ
B型の不足を叫ぶ青年が血のいれものとして僕を見る
レジ袋いりませんってつぶやいて今日の役目を終えた声帯
ハンカチを落としましたよああこれは僕が鬼だということですか
生前は無名であった鶏がからあげクンとして蘇る
カレンダーめくり忘れていたぼくが二秒で終わらせる五・六月
鮭の死を米で包んでまたさらに海苔で包んだあれが食べたい
枝豆と壁の模様を見ています合コンは盛り上がっています

新鋭歌人シリーズ。気になりつつも、なかなか買うタイミングを逃していたのを、ようやくゲット。
木下さんは、普段よくある風景、遭遇する事柄を別の観点から切り取る能力に長けている気がします。そしてそれを表現する言葉の選択のセンスが絶妙ですね。

<13/8/31>


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