黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『死神の浮力』伊坂幸太郎(文藝春秋)

2013-08-09 | 読了本(小説、エッセイ等)
対象者である人間に近づき、一週間観察、その死の可否を判定する役目を追う死神。
その死神である千葉の今回の対象者となったのは、小説家の山野辺遼。
自分の10歳の愛娘を本城崇というサイコパスに殺害されてしまった。だが逮捕された本城は、一審で無罪の判決を受け、釈放。娘の敵を討とうと考えている夫妻は、その周囲で機会を狙う。
だが、せっかくのチャンスを千葉の所為でふいにした後、“25人に1人の良心を持たない人間”である本城は逆に彼らの弄ぶような行動に出……

『死神の精度』の続編の長編。
娘の復讐の機会を狙う夫婦と、サイコパスの犯人の攻防。その陰で死の判定を(形式的な)するため観察する千葉の存在の空気読めなさ加減が絶妙。
ラストがうまいです♪

<13/8/7~9>