黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『猫弁と透明人間』大山淳子(講談社)

2012-08-04 | 読了本(小説、エッセイ等)
天才的な頭脳を持ちながらもお人好しで損ばかりしている、弁護士・百瀬太郎。
猫をはじめとする動物訴訟が持ち込まれることが多く、猫弁と呼ばれている。お見合いは連敗続きだったが、先ごろようやく大福亜子と婚約。
そんな彼の法律事務所・百瀬法律事務所が、誤発注のキャットタワーで埋め尽くされる中、一通のメールが届いた。
タイハクオウムの杉山の様子が心配なので、様子を見てきて欲しいという内容で、差出人は“透明人間”。着手金として五十万、写真付きで報告してくれたらさらに五十万払ってくれるという。
早速、飼い主の山田の元を訪ねた百瀬。山田は気象予報士で、テレビに出る際の相棒として杉山を買ったのだが、留守中に番組ADの相沢に世話を頼んだところ、下品な大阪弁を覚えてしまい、人前に出せなくなってしまったという。法廷王子として昨今評判のカリスマ弁護士・二見純に相談した結果、少額訴訟で決着したという。彼の杉山の扱いに不満を覚えた百瀬は、ひとまず事務所に連れ帰ることに。
しかし、オウム嫌いな事務の七重は怒り出すやら、猫たちは怯えるやらでてんやわんや。
一方、頭脳明晰ながら、あることが原因で引きこもりとなった男・沢村は、夜中の公園で遊ぶ母子と遭遇する。そんな沢村は、実は二見のゴーストで……

続編。オウムを助けて欲しいという依頼を受けたところから派生する諸問題に、百瀬が奔走するお話。
百瀬は無事大福さんと婚約したものの、まだ戸惑ってる感じ。浮世離れした感じから、徐々に人間に近づいていて、ほのぼの。
この作品もテレビ化を意識しているのか、場面場面がイメージしやすい描き方をされてますね。
……ただ新潟だからって、もんぺはそう履かないと思うけど(笑)。

<12/8/4>