黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『遊びをせんとや生れけむ』久世光彦(文藝春秋)

2009-09-17 | 読了本(小説、エッセイ等)
たまたま神社でぶつぶつ呟く老人に出会い、それが自分も子供の頃覚えた天皇歴代の名前だと知り、そこから子供の頃の<遊び>を思う『神武綏靖』、テレビ界に入って45年。ニュースだけでなく、クイズやドラマもみんな生だった時代のエピソードを語る『悲喜劇・生放送』等“遊びをせんとや生れけむ”(『オール読物』連載)と、
西條八十の詩<トミノの地獄>の謎についてに思う『「トミノ」の地獄』、亡き父の遺した爵(青銅器)の真偽を確かめようとする『父の爵』等“極上の暇つぶし”(『新・調査情報』連載)を収録。


タイトルは『梁塵秘抄』の一節から。06年に急逝された久世さんの、おそらく最後のエッセイ集。
テレビドラマ全盛期の頃、『寺内貫太郎一家』や『ムー一族』など制作に携わった際のエピソードなども語られていて楽しいです。
ただ、かつての仲間たちが次々にこの世を去ってゆく…という話をたびたびされているのですが、既に久世さんご自身が亡くなられたのを知っているだけに、読んでいてちょっと切なくなったり;

<09/9/16,17>