久しぶりに小学生時代の友人・木場に再会した葉山。その場に居合わせた演劇部部長の柳瀬沙織は、葉山と彼の間に何かあるのではと、過去の話を聞き出したらしい。
それは、小学校の卒業式の日のこと。
好きな相手に思いを伝えようと葉山が書いたラブレターを、友人の木場や根本に見つかり、もてあそばれているうちに、ビルの屋上に落ちてしまった。
落としたのは2つ並んだビルのどちらかで、ひとまず片方の『キムラビル』に入った葉山は、そのままその屋上に閉じ込められてしまった。しかも隣の『第二高橋ビル』にも鍵がかかっていて入れない。しかし葉山はその同じ日の夕方、第二高橋ビルにいた。
彼はどのようにしてビルから脱出したのか、答えを言おうとする葉山を制し、文芸部部長の伊神恒がそれを推理しはじめ……“第一話 あの日の蜘蛛男”、
先の一件で、小学校時代にラブレターを書いた相手が、渡会千尋だとばれ、それが中学時代からの同級生・ミノこと三野小次郎に伝わった。
それから5か月。そのミノが、千尋が現在愛心学園に通い、吹奏楽部のオーボエの首席奏者となっているという情報を持ってきた。しかもその吹奏楽部のコンサートに手伝いが必要だというので、葉山にも声をかけてきた。
その話に乗った葉山だったが、そんな中、吹奏楽部に貼られた怪文書の犯人として彼女が名乗り出た。
何とか彼女の無実を晴らすべく、奔走する葉山だったが……“第二話 中村コンプレックス”、
ジャックという名の白い猫を可愛がっているお姉さん目当てに、庭園に通っていた“僕”。
猫はなかなか僕には懐こうとしないが、ふらりと現れた伊神には懐き、おまけにお姉さんとも話が弾んでいて僕は面白くない。
夜中にこっそりとジャックを餌付けし手なづけようと餌をやったのだが、翌日ジャックは池に浮かんでいるのを発見されて……“第三話 猫に与えるべからず”、
いよいよ迎えた、伊神卒業の日。
しかし式の途中、いつの間にか消えた伊神の姿を探す葉山だったが、携帯は繋がらず、住所録に載っていた場所に、彼は住んでいなかった……“第四話 卒業したらもういない”の4話の他、断章収録。
『理由あって冬に出る』の続編。
前後編の前編らしく、間に入っている『断章』の意味合いがまだ不明。
後編でどう絡んでくるのかが気になります。
<09/7/17>
それは、小学校の卒業式の日のこと。
好きな相手に思いを伝えようと葉山が書いたラブレターを、友人の木場や根本に見つかり、もてあそばれているうちに、ビルの屋上に落ちてしまった。
落としたのは2つ並んだビルのどちらかで、ひとまず片方の『キムラビル』に入った葉山は、そのままその屋上に閉じ込められてしまった。しかも隣の『第二高橋ビル』にも鍵がかかっていて入れない。しかし葉山はその同じ日の夕方、第二高橋ビルにいた。
彼はどのようにしてビルから脱出したのか、答えを言おうとする葉山を制し、文芸部部長の伊神恒がそれを推理しはじめ……“第一話 あの日の蜘蛛男”、
先の一件で、小学校時代にラブレターを書いた相手が、渡会千尋だとばれ、それが中学時代からの同級生・ミノこと三野小次郎に伝わった。
それから5か月。そのミノが、千尋が現在愛心学園に通い、吹奏楽部のオーボエの首席奏者となっているという情報を持ってきた。しかもその吹奏楽部のコンサートに手伝いが必要だというので、葉山にも声をかけてきた。
その話に乗った葉山だったが、そんな中、吹奏楽部に貼られた怪文書の犯人として彼女が名乗り出た。
何とか彼女の無実を晴らすべく、奔走する葉山だったが……“第二話 中村コンプレックス”、
ジャックという名の白い猫を可愛がっているお姉さん目当てに、庭園に通っていた“僕”。
猫はなかなか僕には懐こうとしないが、ふらりと現れた伊神には懐き、おまけにお姉さんとも話が弾んでいて僕は面白くない。
夜中にこっそりとジャックを餌付けし手なづけようと餌をやったのだが、翌日ジャックは池に浮かんでいるのを発見されて……“第三話 猫に与えるべからず”、
いよいよ迎えた、伊神卒業の日。
しかし式の途中、いつの間にか消えた伊神の姿を探す葉山だったが、携帯は繋がらず、住所録に載っていた場所に、彼は住んでいなかった……“第四話 卒業したらもういない”の4話の他、断章収録。
『理由あって冬に出る』の続編。
前後編の前編らしく、間に入っている『断章』の意味合いがまだ不明。
後編でどう絡んでくるのかが気になります。
<09/7/17>