黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『ふちなしのかがみ』辻村深月(角川書店)

2009-07-13 | 読了本(小説、エッセイ等)
“踊り場に花子さんが現れる”という七不思議がある、若草南学校。
その花子さんについて研究していた少女・青井さゆりは、いじめられていたが、そんな彼女の遺体が、とある渓谷で発見された。
そんなある日、教師の相川英樹が日直をしている日に、教育実習生だったチサ子がやってきた。忘れ物をしたというのだが……『踊り場の花子』、
ブランコに乗っていた小学5年生の倉崎みのりが、そこから落ちて亡くなった。
彼女は、仲間たちとともにキューピッド様を呼び出していたという。
そんな彼女について語るクラスメイトたち……『ブランコをこぐ足』、
認知症に侵された祖母と足の悪い祖父の住む、家に片づけにやってきた、つつじと両親。
ところがそこで、近所で行方不明になった少女・愛の遺体を発見。隠し通して何もなかったことにする、ということになったのだが……『おとうさん、したいがあるよ』、
自分の未来が見えるという鏡占いの方法を聞いた香奈子は、早速試した。自分が憧れる高幡冬也に似た少女の姿を見て、自分と彼との未来の子供だと思うが……『ふちなしのかがみ』、
小学5年生の小島シンジは、友達のキョウスケとともにクラスで仲間ハズレにされていた。
そんなシンジは彼らの関心を買う為、架空の存在・ゆうちゃんを作り上げ、ことあるごとに皆の前でその名を出した。
しかしそれがクラスメイトから嘘だといわれ……『八月の天変地異』の5編収録。

怪談短編集。
それぞれ別のテイストで怖さを感じるお話でした。これまでの辻村作品の雰囲気に近いのは『八月~』かな。
装丁に使われていた山城えりかさんは、個人的に注目している方なので、ちょっと嬉しかったり(でもHPで元絵全体を見ると、またちょっと違う印象)。

<09/7/13>