黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『宵山万華鏡』森見登美彦(集英社)

2009-07-11 | 読了本(小説、エッセイ等)
姉妹で通う洲崎バレエ教室からの帰り道。宵山の人ごみの中、走り回る姉の後について歩いていた、小学3年の彼女は、途中で小学4年の姉とはぐれてしまう。
道を知っているらしい、金魚のような真っ赤な浴衣を来た女の子たちについてゆくが……『宵山姉妹』、
<超金魚>を育てた乙川に誘われ、宵山にやってきた彼の高校時代の友人・藤田。
彼曰く、京都の町には立入禁止区域があり、そこに踏みこむと<祇園祭司令部>に捕まり、<宵山様>にお灸をすえられるという……『宵山金魚』、
前年の学園祭まで劇団の裏方をしていた大学生・小長井は、知人・丸尾から<偽祇園祭>をつくる計画を実行する、期間限定サークル<祇園祭司令部>に入らないかと誘われる。それに参加するのは、丸尾と髯づらの男・高藪、清楚なバレエ教師・岬。そしてその発想の奇抜さゆえに彼を疲労困憊させ、引退へと追い込んだ美術監督・山田川敦子で……『宵山劇場』、
15年前の宵山の夜に、娘・京子を失った過去を持つ画家・河野。“あの子はずっと宵山にいた”という謎の発言をする彼を心配する姪の千鶴だったが……『宵山回廊』、
画廊を引き継いだ青年・柳の元に、杵塚商会の乙川という男が、亡き父の遺品の中からあるものを探して欲しいと再三頼みにやってきた。
その翌日、宵山の同じ日が再び繰り返されていることに気づき……『宵山迷宮』、
妹と出かけた宵山ではぐれてしまった姉。探している最中に、金魚風船に惹かれ、大坊主について行き、<宵山様>の元へ……『宵山万華鏡』を収録の連作短編集。

祇園祭の宵山の夜の物語。
いつもの大学系でありながら、『きつねのはなし』系の幻想テイストでもあり、どちらも楽しめて素敵です♪
まさに万華鏡的な感じでしたvv

<09/7/11>