黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『ユリエルとグレン 1 闇に噛まれた兄弟』石川宏千花(講談社)

2008-06-11 | 読了本(小説、エッセイ等)
男女の2人組のヴァンパイアに家を襲われ、母を喪った幼い兄弟・ユリエルとグレン。
母の次に彼らの標的となったのは、弟・ユリエルだったが、彼はヴァンパイアに血を吸われても死ぬことも、ヴァンパイアになることもないという“無限の血”の持主であった為、難を逃れた。しかし兄・グレンは、普通の人間であった為、絶命。そこでとっさにユリエルは、ヴァンパイアたちに願ってしまったのだった……ヴァンパイアの血を与えるように、と。
そして6年後。16歳の年相応の外見になったユリエルに対して、グレンの身体は12歳で時を止めたまま……ヴァンパイアとなってしまい、太陽の光を浴びる事が出来ないグレンの為に、ユリエルは昼間働きつつ、2人でグレンの身体を元に戻す為の旅を続けていた。
そんな中、ヴァンパイア・ハンターに仕事を依頼しようとしたものの、金を騙し取られて困っている少女たち…エヴァンジェリンとアンジェラに遭遇したユリエル。彼女たちの村で、ヴァンパイアの仕業によるものらしい、4人の少女が惨殺されるという事件が起きているのだという。ヴァンパイアだと疑われているのは、ヨソモノであるリリエンソール家の女主人・ネイオミ。
かくしてユリエルたちはヴァンパイアの手がかりを求めて、彼女たちと共に村へ向かうことに……。
一方、教皇庁に18歳で入り、その後8年、異端審問聖庁のヴァンパイアや狼男などを扱う<区分X>に所属している神父、トリストラム・ロングは依頼を受け、ヴァンパイア・ハンターであるテレンス・ウォーベックと共にその村に向かっていた。そこに行方知れずになっていた姉の子供たち…ユリエルとグレンが向かっていると知らずに……

かなりラノベ寄りな児童文学。
せっかく表紙のイラストが素敵なのに、中に挿絵がないのがかなり残念;(トリストラムが、どんな感じなのか見てみたい…/笑)
ヴァンパイアもののお話は他にもたくさんあるので、それらとの差別化をどうはかっていくのかが気になるところ。

<08/6/11>