製薬会社に勤める26歳の女性である“私”。中学時代に入ったブラスバンド部で、たまたま体格がよかったことから、大きなチューバを割り当てられたのをきっかけとして、目立つこともなく、良さを理解されることも少ないその楽器に執着を覚え、現在も続けている……インディペンデントなチューバ吹きとして。そんな私は、ある日、黒帽子のクラリネット吹きに出会い、我樂多楽團の一員として活動するようになるが……『チューバはうたう』、
若い頃、放蕩の限りを尽くし、各国を飛び回っていた祖父は、今では特別養護老人ホームで寝たきり生活。そんな祖父がかつて行ったであろう熱帯の南洋の島に出かけた孫である青年は、そこで人々と知り合い、歌で盛り上がるが……『飛天の瞳』、
北東北の小さな町・鳥羽江。その商工会の青年団主催の『鳥羽江さくらまつり』で、手製のプラネタリウムの上映会をして欲しいと依頼された男がやってきた。たまたま自転車でその町を訪れていた、自分の行動をブログで綴る青年・榎田、家政婦・平塚愛子と、彼女を妻の名“ノブコ”と呼ぶ喜多見老人、帰省していた3人の男子大学生…ロンゲ、デブ、片耳ピアス…、養蜂家の中年男・御木本と家出娘・リッキ……そのプラネタリウムを観に出かけた人々の、それぞれのドラマ……『百万の星の孤独』の3編収録の短編集。
表題作は第23回太宰治賞受賞作。
てっきりブラスバンドに青春を燃やす!的なお話だと思いきや、ブラスバンドというよりもチューバへのひたむきな愛が感じられるお話でした。ラストのライブシーンがとても良いですv
他2編も良かったので、今後チェックしていきたい作家さんかも~。
<08/6/10>
若い頃、放蕩の限りを尽くし、各国を飛び回っていた祖父は、今では特別養護老人ホームで寝たきり生活。そんな祖父がかつて行ったであろう熱帯の南洋の島に出かけた孫である青年は、そこで人々と知り合い、歌で盛り上がるが……『飛天の瞳』、
北東北の小さな町・鳥羽江。その商工会の青年団主催の『鳥羽江さくらまつり』で、手製のプラネタリウムの上映会をして欲しいと依頼された男がやってきた。たまたま自転車でその町を訪れていた、自分の行動をブログで綴る青年・榎田、家政婦・平塚愛子と、彼女を妻の名“ノブコ”と呼ぶ喜多見老人、帰省していた3人の男子大学生…ロンゲ、デブ、片耳ピアス…、養蜂家の中年男・御木本と家出娘・リッキ……そのプラネタリウムを観に出かけた人々の、それぞれのドラマ……『百万の星の孤独』の3編収録の短編集。
表題作は第23回太宰治賞受賞作。
てっきりブラスバンドに青春を燃やす!的なお話だと思いきや、ブラスバンドというよりもチューバへのひたむきな愛が感じられるお話でした。ラストのライブシーンがとても良いですv
他2編も良かったので、今後チェックしていきたい作家さんかも~。
<08/6/10>