Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

Androidソフトウェアコンテスト開催

2007-11-13 20:04:40 | Technology

 以前のこのエントリで、

 最初にまず断っておきますが、私はGoogle製のオープンソース携帯電話OS「Android」について、エンドユーザーが得られる恩恵とは「価格だけ」だと考えています。

などとのたまった私ですが、全面的にその発言を撤回します。なぜなら、GoogleがiPhoneとは真逆の戦略を採ってきたからです。

「あなたの“Google携帯”作って」――AndroidでiPhoneライクなUIも ITmedia

「携帯電話の『Hello,World!』を」――米Googleが、携帯電話向けオープンプラットフォーム「Android」のSDKを公開。Google Mapsとアドレス帳を組み合わせたアプリや、iPhoneのようなタッチスクリーンUIなどを、YouTubeに投稿した動画で紹介している。

 今回のこのプロジェクトがもたらす状況を考えてみますと、驚くべき事に、Androidを乗せた携帯電話が市場に出回る頃には、すでに大量の対応アプリケーションがインストールを待っている状態になります。私は「携帯電話のPC化」と言う言葉に対して大きなミスリードをしていたようです。ソフトウェアがあふれ、自由に環境をカスタマイズできる端末を、「PC」以外のなんと呼べばいいのでしょうか。
 このプロジェクトにauが関わっていることを、喜ばないわけにはいきません。

 Googleらしいと言えばそうなんでしょうけれど、まさかここまで自由度の高いSDKをリリースしてくるとは正直思っていませんでした。と言うよりも、まだ市場投入されていない携帯OSのSDKを早々と公開し、それどころかそれを大々的に「広告塔」にしてくるなんて予想外もいいところです。

 iPhoneは、現在に至るも勝手アプリを認めておらず、正式なSDKの登場する来年の2月まで待たなくてはなりません。元々、「革新的なインターフェイス」「iPodとの融合」という「アップルのリソース」こそがiPhoneの戦略でありましたから、ある意味当然なのかも知れません。対して、GoogleはAndroidの戦略を、「無償」と「自由」という「Googleのカラー」に設定してきたのです。

 どちらが勝つか?なんて野暮なことは市場が決めることですが、私にはAndroidが急に魅力的なプラットフォームに見えてきました。

ソフトウェアの開発については、最大限と言ってもいいくらいに敷居を下げてきたGoogle。後は実機が出てきたときに、どれくらい簡単にソフトウェアのインストールができるのか。そして、SDKを早々とリリースし、携帯電話に乗せる以上は、ほぼ100%ネットワークにつながるというその性質上、セキュリティ問題をどのくらいまで制御できるかについて、今後注目していきたいと思います。

 来年の今頃、「Androidでウイルス大流行」とかいうニュースの見出しが躍らないといいのですけれどね。