Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

「Google Phone」はOSだったが・・・

2007-11-07 19:13:36 | Technology
 最初にまず断っておきますが、私はGoogle製のオープンソース携帯電話OS「Android」について、エンドユーザーが得られる恩恵とは「価格だけ」だと考えています。いくらイノベーティブでユーザーフレンドリーなインターフェイスを提供できると言っても、それはあくまでOSレベルの話であり、実際にエンドユーザーが触れる部分で、いままでと同じハードウェアでは「革命的」といえるような驚きは無いでしょう。

 まあ、販売奨励金の是非が問われているこのタイミングで、OS開発費が無償になるというこの話が出てくることは、絶妙すぎるくらいタイムリーですね。

米グーグル、携帯OS無償公開 第2のマイクロソフトに CNET

 米グーグルは6日、基本ソフト(OS)を含む、携帯電話開発に必要なソフトウエア一式「アンドロイド」を開発し、無償公開する、と発表した。携帯事業者や通信会社など33社と企業連合「オープンハンドセットアライアンス(OHA)」を立ち上げ、世界規模での普及を目指す。

 「無料で展開」、「すでにSynbianという目の上のたんこぶが」、「そもそもLinuxで完全自社開発でない」、「マーケットがエンドユーザーでない」など、つっこみどころ満載のタイトルですが、情報的には詳しい記事です。

 ただ、内容的に注目すべきところは、

端末開発費用を「10%削減できる」

という一点のみ。
 他に書かれている携帯のパソコン化、PCとの親和性などは、特に目新しいものではありません。

 結局のところ、エンドユーザーはOSなんか気にしません。PCよりも携帯は特に顕著です。自分の携帯にどんなOSが入っているかよりも、自分の携帯で何が出来るかの方が10倍重要で、それよりももっと重要なのが、今のところ通話料のようです。

 ユーザーの手に渡る頃には、メーカー各社のインターフェイスが表に出るだけで、中身なんて気にもされないのが現実。OSが共通化されると、今まで以上に見た目で差別化が図られるでしょうから、最終的には何にも変わらないんじゃないでしょうか?

 ・・・こう、いい影響がさっぱり思い浮かばないとなんだか悲しくなってきますが、これはたぶん、私個人が携帯のOSなんかにはさっぱり興味が無いと言うことの現れでしょうね・・・