千手院のBlog

タイトルそのまま・・・お寺の紹介・生活日記!冬期は墓地の積雪状況もアップしています。

新しい命

2009年05月31日 | Weblog
乾いた畑には恵みの雨となりました。
ジッとしていると少し肌寒いですが、明日以降、お日さまの光を受けて植物も元気に成長するでしょうね。

昨日の午後、境内作業中、ツバメが目の前に現れました。
まだ巣立ったばかりなのでしょう。私が近づいても全く逃げる様子がありません。「おい、こんなに無防備だと動物にねらわれるぞ」と、手をさしのべても逃げる気配なし・・・目の前で手をたたいてもどきません。

「ケガでもしているのかなぁ?」と思った瞬間、元気に羽ばたいてくれてホッと一安心しました。

春のこの時期、動植物の新しい命の誕生が続く季節。
飛ばないでいるツバメの子を、母親でしょうか・・・、近くの電線の上から見ていました。飛び立つとそれを追うように電線から飛び立ちました。命の循環を感じずにはいられませんでした。

循環・・・仏教的には輪廻といえば良いかもしれません。
今の行いは必ずどこかで自身に返ってくる。そう思えば、いろんな悩みにぶち当たった時、先ず問題を真正面から受け止めることができると思います。最初に真正面から捉え、考えないと、だんだん人や周囲のせいにするようになるのかな

裏山から声が聞こえる・・・

2009年05月29日 | Weblog
天気予報とは違い、晴れ間がたくさんでたさわやかな1日でした。

朝からお寺の裏の方で子供たちの声が聞こえるな~、と思っていたら、浦佐小学校の生徒さんが、浦佐城跡や毘沙門堂など、地域の歴史を調べる体験学習?のようなものがあったようです。

子供たちが、生まれ育った地元を少しでも身近に感じてくれたり、歴史を学ぶことは一住人の私にとっては大変嬉しいことでもあります。

子供たちも元気なようですが、太陽の光と適度な雨をうけて、境内の雑草たちも元気になってきました。
そろそろ、再度草刈り機の出番がやってきそうです。

今年の青少年研修会は・・・

2009年05月28日 | 行事・お祭り
毎年、年1回開催されている青少年研修会が今年は糸魚川市能生の実相院(じっそういん)様で行われることになりました。(ちなみに昨年は旧上川村)

今日はその第1回の会議が実相院様で行われました。

浦佐から糸魚川まで、今回は上越市まで国道253を経由し、そこから時間をみて高速を使おうかと思いました。



その理由に国道253沿いには天地人でも紹介された、戦国時代の松之山街道があり、重要な山城であった犬伏城、松芋神社などがあり、そこに立ち寄れたら・・・と思っていました。

結果、残念ながら今回は立ち寄る時間はなく、次回にまわすことにしました。

上越市近辺には訪問してみたい遺跡もたくさんあり、あと何回か会議にいく機会があるので、その際には是非訪ねてみたいと思っています。



お天気は良かったのですが、やはり海沿いだからでしょうか、風の強い日でした。

能生ICからすぐ近くにあるお寺さん、急な坂を登ると立派なケヤキの木やたくさんの木々に囲まれ厳かにたたずんでいました。中に入ってみると外観以上に広く、太い柱に梁、「雪の深い魚沼では建てられないなぁ~」という広く奥行きのある作りでした。

打ち合わせも順調で、毎年問題になるトイレや洗面所の確保も充分!檀家さんから大切にされている様子が肌で感じられたお寺でした。

今年はこのお寺様を会場に7月30日、31日の1泊2日で開催されることになりました。素晴らしい研修会になるようにがんばりたいと思います。

久しぶりに見た海でした。
海を見ていると気持ちが大きく、ゆったりとした気分になったり、その向こうにはどんな世界が広がっているのか、ロマンを感じさせてくれます。

四季を感じる

2009年05月25日 | Weblog
さわやかな1日でした。

湿度も少なく、心地よい風がながれ、山は新緑、里では畑や田んぼが忙しく、人達の動きも活発です。

今日も相談事の1日・・・。
深刻な問題からそうでもない問題まで、誰しも色んな悩みを抱えているものですね。もちろん私もその一人。

では、人の悩みやお話しを聞く立場の私自身が迷った時、どうしているか?

信頼できる人に相談もしますが、その前に必ずしていることがあります。
①瞑想をし、しっかりとした呼吸法を行う。②家の中ではなく、山や川や海など自然の中に身を置く。③本を読む。

この3つを事前にしてしまうと、大抵のことは解決策や心の納得ができてしまいます。特に自然からは学ぶことが多い。春の芽吹き、夏の成長、秋の収穫、冬の充電・・・四季を感じていると、それを自分に当てはめて考えることができると思います。自然に生かされている訳ですから、私はいまどの位置に立っているのだろう???という意識が自然に育ちます。

「何か上手くいかないなぁ」と感じるとき、自分は四季の中のどの位置に今いるのだろう?と考えてみるとよいかも知れませんね。

そのために、旬な食べ物をいただくのも良い方法だと思いますよ。


たくさん歩きました。

2009年05月24日 | 地域
西山33番観音巡りの沢道!



遊歩道が整備されてキレイになったと聞いたので、今日の午後に足を運んでみました。今朝は早起きをして仕事前に六万騎山へ登ってきたので、多少の疲れもあり、どうしようかなぁと思いましたが、「思ったら行動」と思い、行ってきました。

曇り空で少し小雨にあいましたが、噂どおり、すっかりキレイに整備されていました。やっぱり行って良かったです。



途中、アオミズナが林のようにでていました。
今年の初物・・・、晩御飯の分だけいただいてきました。オヒタシで食べました。美味しかったです。

また、途中にはかなりの山中にも関わらず、手入れをされた杉林、ちょうど良い水に恵まれちょっとした湿地帯、手入れがされ光が差しているあたりには貴重な植物なども見られ、「やっぱり西山一帯は植生に富んでいるなぁ~」と思いました。

長年、2次林として培われた歴史があるだけ、もっと定期的な手が加えられれば、さらに豊かになる場所だと感じました。



ただ、不安な点もありました。観音様を歩いていて特に目に付いたのがナラの木が多く枯れていたことです。
最近、全国的に流行っているナラ枯れの被害なのか?それとも大木が多かったのである程度の寿命なのか?素人の私には分かりませんが心配です。
ナラ枯れ被害なら、西山一帯に広がっていく可能性があるからです。



予定より少し早く帰ってきたので、欲をだしてヤゴ平線に車を走らせ、Iさんが精魂こめて手入れをしているツツジの様子を見に行きました。花の左後に見える尾根が浦佐城跡、薬師様です。

浦佐西山の北側から観音様、薬師様、秋葉様とつづく山並みの秋葉様の奥にはいった尾根沿いに山ツツジの群落があります。山から自然に芽吹くものを長年育て、今日あたりは見ごろを迎えています。

車を止めると、そのIさんが草刈り機を手に、ひとりで頑張って稼いでいました。尊敬です!!!
Iさんも高齢になってきて、このツツジたちの世話をしてくれる後継者もあるといいのにな・・・と感じました。

国際生物多様性の日

2009年05月22日 | Weblog
タイトルの言葉・・・5月22日は生物多様性と持続可能な利用について考える「国際生物多様性の日」というのを皆さんご存知でしたか?

私も最近知ったのですが、それらを議論するCOP10(生物多様性条約第十回締約国会議)が来年名古屋を会場に開かれるそうです。

自然環境を考える時、経済活動を無視して考えることはできず、経済界の取り組みにも注目が集まっています。そんな中で日本経団連生物多様性宣言というものが出されました。素晴らしいことです。

お寺や仏教となんら関係のないことのようにも感じられますが、決してそんなことはありません。

日本仏教の基礎を作った空海が開いた真言宗の「曼荼羅」はまさしく生物多様性をも示したものですし、密教=曼荼羅といっても過言でないほど真言宗では教えの根幹に位置しているものです。

天台宗の最澄は「山川草木悉皆成仏」と説き、山も川も草花もみんな仏である・・・言いました。

また、親鸞聖人は「すべてあるがままでよい」と教えを説きました。

生物の多様性を考えるとき、日本文化にはその土壌が何百年もかけて仏教によって育てられてきた歴史があります。ですから個人的には、技術的な力もある日本は生物の多様性や共存、環境問題に対して世界のリーダーシップをとれる才能のある国だと思います。

新聞などの記事を読んでいて、一面に出てくるのは第一線で活躍している経済界、政治界、NPOの方たちですが、その土壌に仏教を感じずにはいられません。

ただ、反対にそれだけお坊さん、宗教界の行動が頼りなくも感じます。一生懸命行動している方もたくさんあるのですが・・・。

私自身もできるところから行動をしていきたいと思います。


残雪。

2009年05月20日 | 地域

残雪の越後三山・・・、例年に比べれば格段に早い雪解けです。
山の下から緑が日毎に山頂を目指して登ります。

八海山の上はまだかなり雪が残っていると思いますが、天地人の影響で今年は八海山登山の人もかなり増えるのでしょうね。(大河ドラマオープニングのラストは八海山からの眺望ですから。)

尾瀬も山開きをしたそうで、良い季節になりました。

しかし、今日は暑かった。
隣の小出では29.7度とかニュースで流れていたような・・・不確定ですが、真夏を思わせるお天気でした。このくらい熱ければ、インフルエンザウイルスも何日かで死んでしまうようですが、いいのやら悪いのやら???

先日、新潟市に講演会を聞きに行ったとき、紙谷先生から「森林総合研究所」という言葉が聞こえたので、ネットで調べました。

そこには大変参考になることがたくさん出ていました。
里山に手を入れるときには、その整備目的(現在の森林の維持か?環境や景観の保存なのか?昔の里山林に積極的に戻すのか?)によって整備技術も大きく変わってくるとのこと。

あと以外だったのが、生物の多様性が一番高くなるのは、以外にも皆伐が有効とのこと・・・、それと昔の方達は山を薪や炭を得るために「畑」的な感覚で捉えていたことなど・・・興味深かったです。

歴史、景観、遺構の保存、生物の多様性、人の楽しみ、優先順位はあれど、どれもバランス良く整えられたなら、素晴らしいと思います。時間をかけてゆっくりと・・・。

初夏の陽気。。。

2009年05月19日 | Weblog
暑い日でした~。
一雨あった後なので、山はワラビがひょんひょんと出てくるでしょう!

午前中は心配事相談、午後も相談の予定でしたが、急遽キャンセルの連絡がありました。

先日、浦佐城跡・薬師さまを登った義父から、「山頂にベンチがあるといいねぇ~。」とアドバイス。確かにそうだな・・・と思っていたら、何年か前に寄付をいただいたアルミ製のベンチが余っていたのを思い出しました。

そこで、午後の一仕事を終えてから浦佐城跡・薬師さまに登ってきました。アルミ製のベンチなので軽く、楽々と登り、さぁ組み立てようかと思った瞬間、ドライバーを持ってくるのをすっかり忘れてしまいました。
ベンチだけ置いて、組み立ては後日になってしまいました。

「冬の間は木につつりつけておけば、アルミ製でも大丈夫だよ。」ともアドバイスをいただいたので、安心しています。



ホウチャクソウ。



ガクウラジロヨウラク。

夕方のだったので画像が暗くてすいません。
目立たないところに咲いていましたが、誰にも見られなくてもしっかりと自分の花を咲かせている姿はたくましく、可愛らしく、尊敬に値しますね。

花にも咲く条件があるように、きっと人間にも花を咲かせる条件っていうものがあるのだと思います。ただ、条件を考える前に先ず根っこ(先祖供養)と幹(心と身体の健康)は必須だと思いますが・・・。

思わぬお客様。

2009年05月17日 | Weblog

今日も寒い1日でした。
人の話によると、2,3日前には越後駒ケ岳には雪が降ったようです。寒いわけですね。その分、ボタンの花は長持ちしていますが、今日の雨でかなり花びらが落ちてしまいました。

夕方に「古山門にフクロウが入っている!」との情報。。。フクロウ???

ビックリして行ってみると、大黒様が祀ってあるところの下に、本当にいるではありませんか。5時くらいでまだ明るかったので、フクロウもまだ周囲がよく見えないのか、キョロキョロしていて、捕獲にかかった時にも比較的おとなしくて、上手く捕まえることができました。

背丈が20cmくらいでしたが、まだ子供なのでしょうか?よく分かりませんが、思った以上にかわいかったです。

お堂の脇にキツツキがあけたような小さな穴が開いているのですが、そこから入り込んだようです。

毘沙門堂の堂番の人に聞くと、今朝から参拝者の人気者だったよ・・・と。
確かに可愛らしいけど、フクロウもきっと大勢の人たちに見られてストレスだったかもしれませんね。もちろん放しましたが、きっと今頃、夜の毘沙門堂を飛び回っているのかな?もう、建物の中には入らないように。。。

失われた自然の再生!!!

2009年05月15日 | Weblog
今日は久しぶりの休日でした。

けど、不思議・・・。
あるところで1枚のチラシに出会いました。「にいがた緑の百年物語」を推進している委員会が主催した講演会『失われた自然の再生』が今日、新潟市で開催されるとのこと。

入場は無料、しかも講師には紙谷智彦さんという、新潟大学の副学長、農学博士で教鞭をとっていらっしゃる教授・・・経歴もさることながら一番目を引いたチラシの内容が「自然を再生するとはどういうことなのか?」という言葉でした。

このタイミングでこのチラシ・・・、迷わず新潟市に行ってきました。

あらゆる実践を現場で積み、研究を重ねてきた先生の言葉だけに大変面白く、90分がアッという間に過ぎました。

「多様性」・・・、お話の中にたくさん出てきて印象的でしたし、最近私が多様性を強く考えているせいか、妙に耳に残りました。

山が育むしっかりとした水源と多様性のある動植物の営みが、美味しいお米を育て、それが人の身体と心を育てることを痛感しました。また、そのためには自然、山や森とどのように関わっていけばよいかなど、大変勉強になりました。

普段から感じていることですが、アンテナを張っていると、不思議と必要な情報にめぐりあえるものだと思いました。

浦佐の浦佐城跡・薬師さま・三十三番観音・秋葉さま・白山さま奥の院を含め西山一帯、これからの向きあい方に大きな参考になった講演会でした。