千手院のBlog

タイトルそのまま・・・お寺の紹介・生活日記!冬期は墓地の積雪状況もアップしています。

印象に残った言葉・・・

2012年12月30日 | Weblog
皆さん、今年はどんな1年でしたでしょうか?

千手院は例年以上に忙しかった1年でした。
大雪の除雪作業に追われる冬から、春には四国巡礼、また墓地の法面崩れ防止工事の準備が始まり、秋には皆様からご寄付をいただいて工事に着工、また住職が入院、私も風邪をこじらせ、思わず重症になるなど・・・、その間、宗派の書記の仕事がてんこ盛り・・・、いや~、良いことも悪いことも山盛りで、充実感たっぷりの年でした。

さて、今年の流行語大賞はお笑い芸人の「ワイルドだろ~」だったようですが、私は印象に残った言葉が2つありました。

ひとつは、ノーベル賞を受賞した山中教授の言葉です。
名言としてマスコミでも大きく取り上げられましたが、私が印象に残ったのはその一節で、「答えは自然の中にある」というものです。
ほとんどの人には気づかれもしなかったような部分ですが、私が普段思っていることを再確認できたコメントでした。漠然としているかも知れませんが、最大限の努力を重ねた上に、最後には一番大切なヒントや答えは山川草木の中に隠れていると思います。

ふたつめは、大河ドラマ『平清盛』からの台詞でした。どうも視聴率はよろしくなかったようですが・・・。

中井貴一さんが演じた清盛の父親、平忠盛が清盛に言いました。
「己にとって生きる意味を見つけたとき、心の軸ができる。心の軸は身体の軸を支え、身体の軸は心の軸を支えるのだ」という言葉です。

私は思わず鳥肌がたってしまいました。仏教の五重塔の作りとダブってしまいました。

実は五重塔の内部には「心柱(しんばしら)」という柱があります。これは地面についているものもあれば、ついていないものもあるのですが、この心柱のおかげで耐震構造が強く、何百年という間、大きな狂いもなく、災害にも耐えて今に建っているのです。凄いことですよね。

これを古の人達は「心の柱」と名付けたというセンスというか、感性には本当に感動します。外からは一切見えないのですが、それがなければ塔は建っていられないのです。そして外から見える部分も大変繊細で正確な計算の上に建っているのです。これは今に劣らぬ数学の知識がなければ絶対にできないものです。

外だけでもダメ、中だけでもダメ、心と身体がお互いに強くあることで困難に打ち勝っていけるという仏教の教えを五重塔は伝えてくれていますが、それと平忠盛の言葉がシンクロして、一度聞いたら忘れられなくなってしまいました。

そして心の柱を作るには、実は「上下関係」が必要だという教えがあります。親子、師弟、先祖などがそれにあたります。

それにしても中井貴一さんは格好良かったです。格が違うな~ってほれぼれしてしまいました。
人間模様が泥臭い、映像が汚い、分かりづらいなどと色々言われていましたが、あまりにキレイすぎる脚本より、私はそんな現実的な描写が結構好きでした。

ちょっと長くなってしまいました。今年、印象に残った言葉でした。

明日、31日はちょっとお寺がバタバタしてしまいそうです。
今年も本当にささやかな山寺のブログに訪れていただきありがとうございました。HPなども細々と手作りの、色気のないものですが、また来年もお立ち寄りいただき、千手院が普段どのような仕事をしているのか、感じているのかをご覧いただければうれしいです。

皆様どうぞよいお年をお迎えください。素晴らしい未来が訪れますように、心から祈っております!!!

ご報告。

2012年12月28日 | Weblog
ちょっと遅くなってしまいましたが、今年の心配事相談にてご相談者から奉納していただいた浄財の一部を、あしなが東日本大地震津波遺児募金に募金させていただきました。

このような寄付や募金行為について報告するのは「いかにも」という感じでどうかな?と感じるところもあるのですが、お寺の活動のひとつとして行っていますので、一応ご報告をさせていただきます。

遺児であろうとなかろうと、子ども達には大きな夢を持って成長して欲しいと願っています。



さて、話は変わり今日の墓地の風景です。
あと20~30cmでお墓も全部雪に埋まってしまいそうです。雪のない年にはお正月にお墓参りにいけることもあったのですが、今年は完全に無理のようですね。去年の記録を見ると、去年も今頃にこの位の積雪になっていました。

今年の2月には、画像右側に見える観音様がすっぽり頭の上30cm以上も雪で埋まってしまいましたので、今年の年明けはどうなるでしょうか?

今日はあちこちで仕事納めと忘年会をやっているようで、浦佐の料理屋さんも結構看板がかかっていました。私には無縁の世界ですが、寝正月と同じく、一度は体験してみたい世界です。

新雪。

2012年12月27日 | Weblog


今朝の天気予報とは違って、今日は良いお天気に恵まれました。越後三山も威厳に満ちています。
毎冬思うことですが、冬の山は人を寄せ付けなく厳しさが、かえって魅力を与えてしまいます。



本堂前、積雪も約1m50cmくらいはあるでしょうか。



毘沙門堂の方もすっかり新雪で覆われ、太陽の光があたるとキラキラと輝いて、新雪後のお日様の光は雪を素晴らしくキレイに照らしてくれます。

冷え込み・・・

2012年12月25日 | Weblog
今朝は寒かった~。お寺の廊下の温度計を見ると2度でした。寒いわけですね。本尊様のお茶は凍りませんでした(笑)
今日堀之内から来た方の話だと、今朝の外の気温はマイナス10度だったそうです。

お寺ではお正月準備が急ピッチで進んでいます。

お正月には毎日新年のご祈祷が始まりますが、それに使う御札やヘイソク作りが中心です。
御札やヘイソクは神仏が宿る依り代だと考えるとよいと思います。



これは千手院に伝わる稲荷大明神のヘイソクです。
こうやって奉書紙をたたみ、型に沿って切ります。



それをたたむとご覧のようなヘイソクになります。
これに、秋に切ってきたヨシを差込んで完成します。何百体とこれを作ります。

お正月にはこの稲荷様の他に、日天様、水神様、荒神様、星祭りや不動明王などのヘイソクと御札を用意してご祈祷させていただきます。
今、御札もヘイソクも(ヘイソクはほとんどありませんが)多くは業者が制作していますから、こうやって作っているところは珍しいと思いますよ。

これも千手院が昔から伝え続けている大切な仕事のひとつです。

今年も残すところあと1週間を切りました。
クリスマスを終えるとあとは一気にお正月モードですね。気忙しいながら、じっくりと振り返ってみる時間も必要ですね。

四十九日法要。

2012年12月23日 | Weblog
今日は今年最後になる法要がありました。
四十九日法要と百ヶ日法要、そして仏壇の開眼とありました。

若くして突然の他界をされた故人でした。

カメラが大好きなお方で、浦佐城跡の登山道で何回もお会いしました。
だいたいカメラを持っていて、春先などは近づく私の存在にさえ気がつかずカメラをのぞき込んでいました。

その先には花の姿がありました。
春はマンサク、カタクリから始まり、スミレやツバキ、桜・・・とても自然を愛していた方だと思います。浦佐城跡頂上からの山並みの案内板の写真も故人から撮っていただきました。

残されたご家族もまだまだ辛い思いをしているでしょう。
しかし、やはり前を向いていかないといけません。浦佐はまだ雪の時期が始まったばかりですが、必ず春はやってきます。雪解けにマンサク、カタクリに出会えた時、毎年故人の姿を思い出すでしょう。それで良いと思います。人とのつながりを大切にすることは、必ず自分の成長につながります。

寂しくはありますが、感謝、感謝、感謝です。




雪の山。

2012年12月22日 | Weblog


本堂裏屋根から落ちた雪の山。。。
下の方は消雪用の地下水で消えているが、消しきれない雪はご覧のようにもう少しで本堂の屋根に届きます。私がこの山に登れば屋根に手が届くのですが、上からはまだ雪が全部落ちきっていないので、まだ危ないんです。

けれど、雪山に登るとと~っても見晴らしがいいんですよ!

今日の浦佐は雨でしたが、これから雪に変わる天気予報です。さぁ、またどの位降るかな?

今日の私は1日中デスクワークでお正月準備です。気がつけば昨日の冬至を過ぎ、今日からは少しずつ昼間の時間が長くなります。陰極まれば陽に転ず・・・政権交代して、日本という国はどうなっていくでしょう?陰は極まったでしょうか・・・。

雪の降り方と反比例して・・・

2012年12月20日 | Weblog


今年は雪の降り方のペースが速い・・・。境内の樹齢200年のしだれ桜も毎日白い華を咲かせています。
そして、お墓ももう全部埋まってしまいそうです。

今日も浦佐は1日中雪模様。今後も寒波が来るようなので今年の冬は一体どうなってしまうのだろう???恐るべし!



さて、先般ブログにも書きましたが、お手伝いを頼んでよしの皮をむいてもらったものを、ヘイソク用の長さに切り揃える作業がやっと終わりました。段ボールに1箱半、これで約900本あります。私1人で約2日半の作業です。

慣れた作業とはいえ、手にはマメができ、肩と腕はプルプルといっています。
本当は12月10日くらいまで終わらせたい作業・・・雪の降るペースとは反比例して、お正月準備は遅れています。
毎年のことで、もっと早くから準備すれば良いのですが、同じ事の繰り返し・・・学んでないですね~、すいません。

さぁ、次の仕事にとりかかります!

よしむき。

2012年12月16日 | Weblog


秋に山から切ってきたヨシ約200本です。このあと100本程度を切ってきました。しばらく天日干しして乾燥させます。
そして12月に入ると、お正月のご祈祷に使うヘイソクの一部として手を加えます。



本当は12月の初旬に終わらせたかった作業ですが、よしの皮むきです。こうやって1本1本丁寧に皮をむいていきます。
今年は副住職の弟と後輩のお寺さんにお手伝いをお願いして、2人で約1日半かけて皮をむき終わりました。私1人だと3日くらいは時間がかかってしまう量です。

あとは、このヨシを一定の長さに切り揃え、切り込みを入れてヘイソクにさせるようにします。
それはある程度の技術がいるので、副住職の作業になります。

お寺の後輩も初めての作業で驚いていました。今、わざわざこれだけの手間をかけてヘイソクを作るお寺は皆無だからです。
12月は確かに忙しいことは忙しいのですが、こういう作業も季節を感じる風情があってよいものだと私は思っています。

お手伝いをしてもらって随分と助かりました。

しめ(み)渡り。

2012年12月14日 | Weblog
今日は久しぶりの快晴!朝には放射冷却現象で雪の上を歩いても埋まらない「しめ(み)渡り」ができました。
普段だったらスノーシューやかんじきを履かないとズブズブと埋まってしまうのですが、しめ渡りができる朝は快適です。約1mある雪の上に立つと普段では見られない位置からの景色が楽しめます。これも雪国の楽しみのひとつです。



竹も霜がおりて寒そうです。



墓地もご覧の積雪。
ちょうど朝日が差してきたので私の影と雪の上の動物の足跡も入れてパチリ。

しめ渡りはこの雪の上を全然埋まらず歩けるのです。ただ昼間には雪が緩んでしまうので、朝の時間帯にしかできません。子ども頃はこの上でサッカーなどして遊んだ記憶があります。



八海山の方を見るとちょうどお日様が昇って来ました。位置的には八海山の八ツ峰付近からの日の出です。
雪がなければ絶好の雲海日和ですが、雪がこれだけ積もってしまうともう雲海は見ることができません。今日はちょうど7時40分くらいが山からの日の出時刻になります。



昼間はお正月のご祈祷の御札準備と本堂前の除雪作業。連日、除雪機には活躍してもらっています。もうかなりの年寄りなのですが、大活躍してくれています。

夕方からは長年お寺の役員をして下さっていた方のお通夜へ向かいました。大変ご尽力下さってくれただけに本当に残念です。
明日の葬儀は住職が体調不良のため、副住職の私が代理で導師を勤めさせていただきます。心を込めて修法を致します。

検査結果~大雪。

2012年12月11日 | Weblog
身体を休め、12月最終週くらいからブログ再開かな・・・と思っていましたが、ちょこちょこと再開できそうです。

咳がなかなか止まらなかったので、よ~く身体を検査をしてもらいました。ちょっと身体が弱っていましたがお医者さんが心配してくれたウイルス系の疾患や臓器の炎症も大丈夫だろうと昨日検査結果がでました。ただ完治にはもう少し時間がかかりそうです。

良かった~、感謝!!!などと思っている間に、浦佐は大雪になりました。
去年の今頃は5センチ程度の積雪だったのが、あれよあれよという間に1mは超えただろうか???



今朝の家の前、私の胸くらいの積雪があります。飛び込んでラッセルしたいような雪です。

他の仕事もそうですが、その前に先ず除雪・・・まだ身体が本調子ではないので、気持ちをおさえながらの作業になりました。
昨日は今年初めて除雪機を出動!まさかこんな早くに除雪機を動かすとは思っていませんでした。



今日も午後から除雪機を出しました。ここは本堂脇の庫裡の玄関です。
昨日の夕方屋根から落ちた雪山をきれいに除雪したというのに、もうこんな雪山になっています。これはホントは2月の光景なんだけどなぁ~。。。

こういう仕事、私は結構好きなのですが、その分時間をとられてお正月準備は日に日に遅れてしまい、焦っています。
まぁ、これが自然の営み・・・仕方ないか。

身体の調子とあわせて、またブログを書いていきたいと思います。