千手院のBlog

タイトルそのまま・・・お寺の紹介・生活日記!冬期は墓地の積雪状況もアップしています。

初稽古

2016年03月30日 | Weblog
今年のご詠歌の会が今日からスタートしました。

昨年12月の数珠洗いを最後に冬休み?・・・、春のお彼岸があけると雪も落ち着き、足下が良くなることから千手院のご詠歌講は新年の活動を再開します。

今年は特別雪が少なく、今日などもすごく気温が上がりました。
午後1時30分から2時間弱、本堂で久しぶりに皆さんのお顔を拝見でき、良い日でした。

今年もみんなが健康で、楽しくご詠歌に関わっていただけるように、お寺側でもできるだけのことをさせていただきたいと思っています!

一番好きな季節。

2016年03月29日 | Weblog


千手院のしだれ桜、例年4月の下旬に満開を迎えますが、今年は雪も少なく今後の気温にもよりますが、例年より開花は早くなりそうな気配です。
ちなみに昨年は4月27日に満開を迎えました。

今日も快晴、暖かくてつぼみが一気に膨らみました。



浦佐城跡を少し登ったあたりにはすでにキクザキイチゲが元気に咲いていました。ところどころまだ残雪があります。
本当に可憐な花で大好きな早春の花のひとつです。こちらは白色の花です。



淡い紫色のイチゲも可愛らしさたっぷりです。

他にも日当たりの良いところではカタクリもほんのひとつ、ふたつと咲き始めたようです。
雪が解けたばかりに、待ってましたといわんばかりに、残雪の中を咲く花たちは本当にきれいです。私が1年で一番好きな季節です。



ピントがあっていませんが、山のオクチョウジザクラもつぼみが膨らみ、ほんの少し開き始めています。



お墓ごしの越後三山も本当にきれいです。



そんな早春の花々達が姿を見せ始めてくれる頃、境内では雪囲い外しの作業に追われます。雪囲いをする時はお手伝いを頼みますが、外すときは毎年私1人で行っています。自分だけのペースでやりたいようにやらせてもらっています。
お寺はそれなりの敷地や木々があるため、丸太を外し、運び出すだけでも結構な重労働ですが、春の作業は何故か気分が違います。

今日は雪囲いを外しながら外でお茶を飲み、山野草を横目に、穏やかな1日でした。
こんな風にして過ごせるのは本当に贅沢者だと感じています。

さぶぅ~

2016年03月24日 | Weblog
今日は冷え込みました。
朝には雪がチラホラ・・・昼間も雨やアラレ模様・・・、気温が上がらず寒かったです。

私は明日に控えた会議のために1日中書類とにらめっこ・・・
得意な人はあまりいないでしょうが、事務仕事が苦手な私には大きな試練?です。

2期8年続いた宗派の役職ももうすぐ終わり!本当に勉強になることがたくさんありました。感謝感謝です。

役職に携わって、佐渡も含め、長野など田舎のお寺の現状は本当に大変なものだということも実感できました。高齢化、人口減少、後継者不足などなど・・・、都市部の寺院にはない問題が多くあります。都市部には都市部の問題があると思いますが、田舎の場合は存続自体が問題になっているのです。

昨年、テレビにもよくでる方が住職方に講演をしました。「お寺がなくなっても、お釈迦様の教えはずっと残るでしょう。必要とされなければ、なくなってもいいじゃないですか」なかなか手厳しい、しかし納得もできる言葉でした。

必要とされるお寺を目指して、地域に根ざした地道な活動こそが大切なのでしょうね。

お彼岸

2016年03月22日 | Weblog
お彼岸の各戸のお参りも栃木のお寺にいる弟から手伝ってもらい、昨日で一段落することができました。



中日、墓地の風景。
珍しくお墓参りができるほどの残雪しかありませんでした。3連休もあり、チラホラとお墓参りの人影が見えました。

私事ですが、20日は私の誕生日なのですが、毎年お彼岸の流れにのまれて忙しくさせてもらっております。ただそんな日に命のご縁をいただいて、とても有り難く思っています。



昨日、今日ともに良いお天気でした。
昨日のお彼岸参りの途中、分かりづらいかも知れませんが浦佐ヤナさんです。この時期はヤマメがとても美味しいのだそうです。この風景、昔からのヤナさんの姿は今後もなくならないでほしいと願います。

県外のヤナ場などにも出かけたことがありますが、この浦佐ヤナほど、美味しく川魚やウナギをいただけるところは他に知りません。
黒光りした炭火の魚焼き場などは必見だと思います。それにしても魚を焼く、炭の良い香り、お彼岸に怒られそうですが、川魚に日本酒は素晴らしく合うと思いますよ。



今日の暖かさで境内、樹齢200年以上のしだれ桜の足下に咲くヒマラヤユキノシタもつぼみを膨らませてきました。
寒さに強い植物ですが、今年もきれいな花を咲かせてくれることでしょう。楽しみ楽しみ



お隣さんからいただいた間引いた雪割草!
あぁ~、確実に春が近づいていますね。

心はウキウキしながらも、宗派の役職として最後の大仕事、年度末の会計監査が近づき数字とにらめっこの頭が痛い日々です。基本的にとても苦手な仕事ですが、これも勉強です!!!任期がもうすぐ終えますが、有り難いご縁をいただきました~!!!

お彼岸

2016年03月18日 | Weblog
昨日から春のお彼岸に入り、浦佐も暖かな春の陽気になりました。



境内のボタンの花壇の片隅に咲くクロッカス・・・この花が咲くと春がきた~って感じになります。
これから徐々に早春の花が咲き誇るようになります。

おかげで気持ちよくお彼岸参りにでかけられております。



墓地の積雪はご覧のようです。
長靴があればお墓参りできるような状態です。普通の靴ではまだダメです。

後ろの山が薬師山、浦佐城跡ですが、このくらいの陽気になるとすでにマンサクの花が咲き誇っているでしょう。



越後三山もかなり山肌が黒くなってきました。昨年とはまるで雪の量が違います。



そんな感じで春のお彼岸に入ったのですが、本堂前では大工さんの工事が入り始めました。

50年近くがんばってくれた階段とサッシを入れ替えるためです。
もともとは木戸だったのですが、時代の流れでサッシに代えられました。しかし曇りガラスのおかげで堂内の廊下などは日光による焼けを最小限にとどめる事ができました。

反面、なかなか開けておくことができず、その分お寺の開放感はなく、どうしても閉じられた雰囲気は否めませんでした。
また古くからの雪国(魚沼周辺)のお寺は構造上どうしても日光が差し込みやすい作りになっています。(浦佐毘沙門堂などのお堂は別格の作りになっているため例外です)

10年以上前からこの本堂向拝を何とかできないかと試行錯誤しておりましたが、やっと今回取り掛かることができました。
ただ初めて試みることもあるため不安もあります。

正面の曇りガラスも透明なものに代えます。今はすばらしいフィルムやガラス性能のおかげで建物を焼き、傷める紫外線も相当カットできるようになっています。

「お寺は敷居が高い」とよく言われますが、私はお寺は敷居は高くてよいと思っています。やはり本尊様やご先祖様の存在は私たちより一段も二段も高くなくてはいけないと思います。

しかしそこに住む人は別です。
住む人とはお坊さんのことです。住職として、一人の人間としてのお付き合いは対等に、入りやすい、付き合いやすい存在でありたいと思っています。

そんなお寺の入り口になることを願って・・・

人間ドック

2016年03月16日 | Weblog
今日は穏やかな1日でした~。
里山も雪解けでどんどんと地肌が見えて、一度山の様子を見に行きたいと思っているのですが、なかなか時間ができないでいます。

ここのところちょっとオーバーペースで、今日は約1ヶ月ぶりにお休みをいただき人間ドックに入りました。
40も半ばをすぎるとあちこちガタが出始めています。

やりたいことはたくさんありますが、それを可能にする健康は何よりも欠かせません。

よ~く身体を調べてもらい、あとはゆっくりと過ごし、家族の夕ご飯の準備もゆっくりとできました。
たいしたものはできませんが、台所に立つことは結構好きなほうです。

明日からは春のお彼岸に入りますね。
千手院では、春、秋、お盆にお参りに伺うお宅を決めて、年に1回は必ずお仏壇をお参りするようになっていますので、明日からお参りにでます。

お天気も良さそうです。気持ちよくお参りに伺えそうです。


涅槃会

2016年03月14日 | 行事・お祭り
暖かくなったかな~と思えば、今日などは雪交じりのお天気、三寒四温とはよくいったものですね。



千手院境内の雪もほとんどとけてなくなりました。
お地蔵様の脇にある石灯籠、雪国では冬前にご覧のように石をおろし、雪がとけるとまた組み直しています。そうしないと雪の重みで倒されたり、石が割れたりしてしまうからです。

しかし同じ新潟でも海沿いにいけばそんな事はする必要はありません。海沿いは風対策です。

11日は東日本大震災から5年、そして同じく12日には長野北部でも大地震がありました。



3月12日は千手院の年中行事のひとつ、十二講が朝6時30分から行われました。
十二山大権現様に山の安全と五穀豊穣をお祈りするものです。

毎年雪のほこらを作り、中には御札と幣束、そして住職が書いた的、信者さんが作ってくれた弓矢で荘厳します。
雪のほこらを作るにも今年は雪が少なく、信心くださっている方が除雪機で雪を集めてくれたほどでした。

春木山(はるきやま)といい、この12日から本格的な春山の山仕事が始まったそうです。



御祈祷が終わると1人ずつ、作っていただいた弓矢で、最初は的へ向かって1本放ち、2本目は山へ向かって放ちます。その時には口上があるのですが、昔はカラスや鳥たちに農作物を荒らされてしまう事が多かったのか、口上の最後には「カラスの目に当たれ!」と言って放ちます。鳥追いの意味があります。

今年も山が里が、自然界が安穏でありますようにお祈りを捧げました。



今日はこちらも毎年の、お釈迦様の涅槃会(月遅れ)の逮夜法要を行い、涅槃経というお経をお唱えしました。
雪国の冬の行事は多くが月遅れで行われてきました。



十界曼荼羅もおかけします。

これらの御掛軸はともに200年以上、毎年3月14日と15日だけご開帳されます。その間、平成7年に1回だけ修復がされております。
本当に昔の方々はすごいと思います。大切に扱われさえすれば、200以上前の物が遜色ない状態で受け継がれていくのですから。

人それぞれの価値観だと思いますが、今作られている様々な物がはたして200年後に残っているだろうか・・・、昔の人たちの仕事ぶりには驚かされるところが大きいです。

十界曼荼羅の中心にもありますが、最後は「心」の在り方次第なのだと思います。



夕方、毘沙門堂別当の普光寺様からお団子が届きました。
2月3日の節分同様、昔は普光寺様で合同で団子撒きが行われていたので、その名残で今も届けて下さっています。明日15日は普光寺様で団子撒きがあります。

ですからあえて千手院単独で団子撒きをする予定は今後もありません。

先般、普光寺様のご住職とお話しした際に、今年は普光寺様の涅槃図の御掛軸も修復が完了されたとのことです。
自分が携わるようになって初めて分かりましたが、歴史あるものの修復は本当に労力、時間、お金がかかります。そしてそれを任せられる職人さんも限られます。しかし、それだけのことをしてでも次世代につなげていく価値があるのかどうか・・・、その判断も最後は携わる人の「心」次第なのでしょうね。

あの日から18年・・・

2016年03月09日 | Weblog
昨日は千手院の先代、賢能和尚の命日でした。
遷化されてから18年、毎年この日には思うことですが、先代がいなくなってから自分は何をしてこれたのだろうかと自問します。

私が男性の平均寿命まで生きることができたとしても、残された時間は30年程度しかありません。

お釈迦様は「私のことを真に供養するということは、私の残した教えを実践していくことだ」とおっしゃいました。
先代の残してくれた教えを自分は実践できているだろうか???これからも問い続けて、そして千手院が檀信徒の皆様のお役に立てるように頑張りたいと思います。

そういえば、この前あるお坊さんが言っていました。
「偉いお坊さんより、有り難いお坊さんになれ!」と。「千手院は有り難いよなぁ~」そんな風に言われるようになりたいものです。



私の好きな光景のひとつ、3月3日裸押合大祭が終わった後の毘沙門堂の長廊下・・・。雪が残るなか廊下に筵が干され、雪の上を走る風が心地よく、聞こえてくるのは沢の水の音、あのお祭りの騒ぎはどこへやら・・・、強者どもが夢の跡・・・という光景です。

これだけの筵を干してくれる寺男(てらおとこ)さん達の労力にも頭が下がります。



ここのところの暖かさで山肌も一気に黒くなってきました。
浦佐駅前から見える薬師山、浦佐城跡のお山です。この調子ですと早春の草花の開花も早そうですね。

3月3日以降、浦佐はお葬式が続いています。
今日も葬儀の打ち合わせに、心配事相談、御祈祷という具合で、1日があっという間に終わってしまいました。



ホッと一息つける時間・・・炭火を前にした時です。
冬はほぼ毎日炭をおこし、鉄瓶でお湯を沸かします。今日は残り火でクルミを割りました。クルミは食べるも良しですが、クルミ油を絞って昔から廊下や柱、什物類を磨くときにも使われてきました。これも手間暇かかりますが、とても大切なことです。

先代からはこのクルミの油の事をよく言われ、できる限りクルミを使用して手入れをしていますが、私は時間があまりない時は天然の蜜蝋や椿の油を使用します。
しかし、このクルミがピカイチだと思います。

そうそう、今年の大河ドラマの真田丸のオープニングで、白山大権現の床の間が流れるシーン、床がピッカピカに光り輝いていますよね。
群馬や長野、そして越後でも昔の床やローカはほぼクルミ油で磨き上げられていると思われます。他はやはり椿か蜜蝋、菜種油などの入ったものでしょうね~。

とーってもアナログな世界ですが、何故なんでしょう?手間暇かけて、ゆっくりと時間が流れているとき、心が癒やされます。

千手院の廊下や柱も、私ができるうちは合成塗料など使わずに磨き上げていきたいと思っています。

雪割りと弓矢こしゃい

2016年03月06日 | Weblog


日本三大奇祭のひとつ、浦佐裸押合大祭も無事に終わりました。

当日、寺院の控え室からは餅撒きの様子がよく見えます。
正面のお堂が毘沙門堂、右に見える白壁の建物が別行殿(秘仏の毘沙門天が祀られているお堂)、毘沙門堂で御護摩にあった福餅が別行殿の上から撒き与えられます。

画像手前の雪台から撒いている人たちは別行殿に登り切れなかった奉納者です。

3日はあいにくの小雨模様でしたが、今年も魚沼に春が告げられました。



母親が煮付けた鱈です。

3月3日のお祭りの名物のひとつがこの鱈です。
ほか、かじか酒、しんこ餅、鱈の煮付け、そして今ではほとんど見られなくなりましたが、手打ちのそば、お土産屋さんに少しだけあると思いますがハッカ棒です。

千手院でも多くの講中が訪れ、毘沙門様をお参りするための宿元にしていましたが、今ではゼロになってしまいました。

私が子どもの頃も3日の本堂は講中の人たちで一杯!玄関を開けるなり「そばを頼むねー!」「カジカ酒を持ってきてー!」などなど、賑やかな声が飛び交っていました。
お昼の休憩などない忙しさの中、「ほら食べな」と、いただいたかけそばの味は今でも忘れられません。

私の母親もどれほどの鱈を煮付けたか、覚えていないほどです。

若者にはあまり好まれないかも知れませんが、本当に懐かしい、そして3月3日ならではの味です。しかしこれがお酒に合うのですよ~

4日からは一気に気温上昇・・・、今日にかけても暖かく、本当に春がやってきたなという感じです。



浦佐の毘沙門堂は3日の夜に閉じられると、7日まで開けられません。

お堂は閉じられていますが、今日も暖かかったせいか結構観光客の姿が見られました。



私は午前中のご法事を終え、午後から古山門の雪割り・・・。
例年だとまだガチガチに雪が固く、怪我防止のためにいれた雪も割れないのですが、この暖かさですぐに雪が割れました。

お堂を護持するために一番気をつけないといけないのは「水」と「火」です。
毎年、できるだけ早めに雪を割り、お堂に直接湿気を与えないように気をつけています。



私が古山門の雪割りをしている間、12日の十二講の祭礼の準備のひとつ、弓矢こしゃい(作るという方言)を、昔から信心してくれている方からしていただきました。
ささやかですが有り難く受け継がれている伝統行事です。



この暖かさで千手院わきの祓川の水量も増え、少し濁り始めています。
しかし、昨年のゴールデンウィークの時よりも雪が少ないです。

今年は雪消えも早そうですから桜の開花も早くなるかな???

サンゲツ準備

2016年03月01日 | Weblog
いよいよ3月3日の浦佐毘沙門堂・裸押合大祭も明後日になりました。



今朝は町内総出の境内の整備作業。
大勢の皆さんが奉仕で作業をしてくれ、関わってくださるおかげでお祭りが保たれているところ大です。

今日は真冬に逆戻りのお天気・・・、朝からずーっと雪が降りっぱなしです。
そんな中、祭りを取り仕切る多聞青年団の若者も1日中準備に追われ頑張っています。

3月3日はひな祭りですが、浦佐は「サンガツミッカ」とは言わず、「サンゲツミッカ」と言い、ほぼ裸押合大祭ムード一色です。

皆、なんだかんだ言っても、このお祭りを迎えると何故か身体がウズウズとしてくるのだと思います。
まるで春を迎える直前の、今にも殻を破り、新しい芽を出そうとするような、そんな雰囲気が漂います。ジッとしていられないのです。

まさしく魚沼に春を告げるお祭りです。

明日の夜から前夜祭が始まります。
3日はお天気も回復してきそうですので、是非皆さん遊びにおいでくださ~い