今日は本格的な雪になり、千手院のしだれ桜もまた雪をかぶって重そうにしています。南魚沼市の雪祭りも開催されて、きっと大勢の人達で賑わっていることでしょう。
私は今日も心配事相談の1日でした。
ここ数年、相談にみえる方から「私は今年大殺界なんですが大丈夫でしょうか?」という質問を数多く受けるようになりました。何年前からでしょうか、六星占術というのが流行り、周知される言葉になりました。
この「大殺界」というものは、実は暦の知識がある人から見ればその原理原則は大体分かるものです。あとはその解釈の違いということになるかと思います。
言葉に「殺」などという字があれば、誰でも悪いイメージを抱くでしょう。
「大殺界」が生まれた原理原則は長くなるので省略しますが、大殺界イコール悪いことがある、何もしてはいけない、などと捉えると全くおかしい事になります。
大殺界とは季節に例えると「冬」と言えるでしょう。しかし冬には冬の良さがあるものです。雪がたくさん積もっているのに、畑が凍っているのに大切な種を撒く人はいないでしょう。冬にはしっかりと幹と根っこに力を蓄えることに努力する時であり、それが自然の法則にかなっていることになります。今後の計画を立てたり、資格取得のために勉学に励んだり、資金を蓄えたり、身体を鍛え直したり、趣味の世界を充実させることで根幹が強くなる時です。
逆に春になっても外に出ないで、家でゴロゴロしていたら決して良い方向には向かわないでしょう。その時々の過ごし方次第で良くもなるし悪くもなるのが自然界の法則だと思います。
お寺の中ではヤブコウジが赤い実をつけて目を楽しませてくれています。
自然に謙虚に向き合い、何かを学び取ろうと観察していると、次第に自分が今どんな季節に立っているのかが分かるようになる・・・老僧の言葉です。