千手院のBlog

タイトルそのまま・・・お寺の紹介・生活日記!冬期は墓地の積雪状況もアップしています。

今年も有難うございました。

2013年12月30日 | Weblog


昨日の朝は大雪注意報に見合った、まとまった積雪がありました。
本堂前で約30~40㎝の新雪が積もりました。前に積もっていた雪とあわせると私の腿あたりくらいですから、60~70㎝くらいの雪になります。

その後も大雪の予報でしたが、昨日のお昼前から今日も1日大変良いお天気になりました。





昨日の新雪積もり立ての墓地の積雪状況です。
もう長靴を履いていてもお墓参りはできませんが、ふかふかの新雪に、青空、お日さまの光があたると、キラキラと輝いて、それはもうステキな光景になります。

確かに太平洋側に比べれば浦佐の冬は日が照らず、雪が降って寒い日が続きますが、私はこういう光景を見る度に浦佐に生まれて良かったなぁ~と心底思います。雪の生活も確かに大変かも知れませんが、私はあまりそのように感じていません。



さて、今日は新入り君の除雪機を出動させました。今年2回目です。
30年以上使い続けた除雪機がついにお役目終了となり、2代目になります。

さすがに新しい除雪機は性能が違います。
本堂前に屋根から落ちた堅い雪たちもどんどんと除雪してくれました。おかげでお年始のための除雪作業が随分早く終わりました。



本堂裏の墓地もご覧の積雪です。お墓の上の部分を残すだけになっています。

さて、今年も残すところ明日だけになりました。
皆さんはどんな1年を過ごされたでしょうか。

私は先代住職からご祈祷や心配事相談を引き継いで15年目を終わります。
私にとって15年という数字は大きな節目を持っていて、これからは今までのやり方、体制を考え直していかないと思いながら1年を過ごしてきました。

住職の体調問題、家族も年を重ねていき、宗派の役職などもあり、お寺を護持発展させていくために、変えてはいけない部分と効率化を図る部分とを考えてきました。四季と同じように、物事はいきなり変化するものは本物でないと思っているので、今年考えてきたことを少しずつ、季節が土用という期間を経ながら変化していくように、私もお寺も変化をしていきたいと思っています。

何はともあれ、何とか健康で1年を終えることができようとしています。

そしてこんなお寺のブログに訪れてくださる方に感謝しております。
宗派が同じでも違っても、そのお寺の在り方というのは、住職の考えひとつでほぼ決まってしまいます。この千手院というお寺がどのような「在り方」をし、日々を送っているのかを少しでも知っていただければ幸いに思います。

明日はお年始を控えて、細かい堂内のセッティングや夕方からは年越しのお勤め。23時45分からは毘沙門堂でお護摩祈祷に助法するため、ブログを書いていられないと思いますので、今日が年内最後のブログかな。

皆さま良いお年をお迎え下さい。
今年も1年、本当に有難うございました。感謝!!!

寒波到来?

2013年12月28日 | Weblog
大雪注意報が続いている南魚沼ですが、一時強い降りになっても、それほどの降雪にはならないなぁ~と思っていたところ、夜になって結構降り方が強まってきました。この調子で降れば明朝は結構な積雪になっているでしょう。

地元の人は、大体雪の「降り方」が分かっていて、「これは積もる雪」「たいしたことない降り」というものがあります。



千手院の樹齢200年のしだれ桜も、今のところは軽く雪をかぶったくらいですんでいます。
大雪になると、この枝々に何十キロ?という雪の重しがかかります。雪国で大木が育ちにくい要因のひとつです。

今日もお正月準備、お年始の間の飾り付けや、しめ縄が届いたので、豆からと松と昆布とミカンで飾りを作って準備をしました。



こちらもそう。これは本堂に祀る御日待のご本尊様の幣束です。
御日待というのは本来「日天」を祀るのですが、千手院では古来からこの日天とあわせて、荒神、水神さまを一緒に祀って「御日待」としております。信者さんにお渡しする幣束とは形が違うものですが、真ん中が日天、左が荒神、右が水神さまの幣束です。これも毎年、新年には新しい幣束に代えるのです。

こんな仕事もお寺の大切な勤めのひとつです。

冬光

2013年12月26日 | Weblog


昨日午後の越後三山。
お昼頃から日が差し始め、威厳漂う素晴らしい光景が広がりました。

昨日はご葬儀がありました。
住職が入院中のため、恥ずかしながら私が導師を勤めさせていただきましたが、出棺後に広がったこの光景に、故人の生き様、お徳を見せられたかのようでした。お戒名、6文字の中に今日のタイトル「冬光」を入れさせていただきました。

雪国の貴重な晴れ間・・・、有難いご葬儀でした。



今日は、千手院で心配事相談を行っているお部屋の恒例の大掃除。
右には内鎮守のひとつ、稲荷大明神、左には弘法大師と水子のお地蔵様が祀ってあります。

大きなお厨子以外は全部降ろしてホコリを落とし、元の位置に戻します。
お手伝いさんを1人頼んで、2人で1日かかる作業です。一見するとあまり感じられませんが、堂内には細かい仏様、おキツネ様がたくさんあり、ひとつひとつ手にとって綺麗にします。

着々とお正月を迎える準備が進みます。

祈念札

2013年12月23日 | Weblog
昨日は冬至を迎えましたね。皆さん、お風呂でよく身体を温めたでしょうか。

今日の浦佐は曇り・・・夕方から雨模様。
昨年の今頃は大雪で、毎日除雪作業でアタフタしていたのを思い出します。



さて、私は今日もお正月のご祈祷準備でしたが、千手院のお正月準備で一番時間がかかる作業がコレ!!!
当寺では「祈念札(きねんふだ)」と言っています。

千手院では、お正月のお日待祈祷とあわせて星祭りの祈祷(本来は節分の前後ですが)も始めます。
その星祭祈願をした方に、御札、幣束と一緒に、この祈念札を差し上げてきた歴史があります。1人に1枚、今年の星祭について、どういう傾向の年回り(星回り)であるかを約200文字くらいでしょうか、この祈念札に書き込みます。

先代はずっと手書きで書いてきましたが、私に引き継がれてから、今はできるだけ読みやすく、そして何より正確に年回りが相手に伝えられるようにという思いから、パソコン文字に変更させていただきました。

この祈念札は、随分と頭を使う仕事になります。
星のただ決まった伝えの文句を書くだけでなく、私が知りうる範囲の情報すべてをもとにして、個々にみんな違った内容になります。
たとえば、どういう家族構成だとか、何の仕事をしているだとか、何人兄弟だとか、それによって書く内容が違ってきます。

偉そうな例えかも知れませんが、お医者さんが患者のカルテを診て、どんな薬を処方するのか・・・に似た感じなのです。人によってみんな違う。だから、たった200文字で、一見簡単に書いてありますが、もの凄く神経を使って書き込みます。

これを、来年分は約1200名分を書いています。先代の老僧などは、亡くなった年のお正月まで毎年、約2000名の祈念札を書き上げていました。最後の方は字が斜めになってしまったり、誤字脱字もありましたが、本当に脱帽する数です。
毎年、秋のお彼岸後くらいにとりかかるのですが、これがなかなか時間がかかります。

こんな具体的な数字まであげてブログを書かなくても良いのでは・・・、とも思いますが、このブログを書き始めた目的は、千手院のお寺の生活や仕事を、多くの人に知っていただきたい。というものなので、どうかご容赦下さい。

この祈念札・・・こんなにして書いているお寺はほとんどないようです。これが千手院の星祭り祈祷の大きな特色です。

思ったほどの雪にはなりませんでした。

2013年12月21日 | Weblog


今朝の境内、お地蔵様には雪が少し積もってしまいました。寒そうです。。。

しかし、思ったほどの積雪にはならず、今日も1日みぞれ交じりの湿った雪が降ったり止んだりのお天気。
お寺周辺はほとんど積もることはありませんでした。

三連休の初日。皆さんはいかが過ごされているのでしょうか?
年賀状の準備やら大掃除やら、はたまたスキーとか・・・、子ども達も冬休みに入り、喜んでいることでしょうね。

お寺は日々お正月準備です。
今日も机の前で座りっぱなしの1日でした。さぁ、まだまだかかりそうです。今晩ももう一踏ん張り頑張ります!!!

ヨシ切り。

2013年12月20日 | Weblog


先般、若いお坊さんにお手伝いをお願いして皮をむいてもらったヨシを、お正月のお日待、星祭りのご祈祷の幣束に使用するため、一定の長さに切りそろえる作業がやっと終わりました。

写真はまだ作業途中のものですが、今日で約900本を切り終えました。
こちらもヨシの皮むき同様、全部手作業です。1年の家内安全のために、1本ずつ丁寧に切ります。

玄関先で作業しているため、訪れた人の多くは「何をしているのですか?」と質問されます。
確かに・・・、私が知る限りのお寺さんでも、こんな事?をしているところはほとんどありませんから、一般の方から見れば、不思議な作業風景なのでしょうね。

今年も残りわずかとなり、本当はもう少し早く終えたい作業でした。

今日の浦佐は午後から雪になり、途中結構な降り方になったので、かなり積もるかな~という感じでしたが、夜になるとお月様と満点の星空・・・月光を浴びた雪景色は、ほんのり群青色に染まりました。電気など、灯りがなかった時代には誰もが空を仰いだことでしょうね。

明日からの連休で、魚沼のスキー場はほとんどオープンするかと思われますが、今年はまだもう少し雪が足りないようです。
昨年の今頃はかなりの積雪で、屋根の雪下ろしを何回もした家もあったぐらいですが・・・。

私が小中学生の頃は、このクリスマス前後にスキーに乗れるかどうか位の積雪でしたので、今年はその頃と同じような感じです。
今シーズンはスキーに行けるかなぁ~、かなり体力的に心配ですが。。。

年末の忙しさとはうらはらに・・・

2013年12月18日 | Weblog


千手院の中庭の1枚。
なんやかんやと年末の忙しさに追われながら、ここだけは時間が止まっているよう・・・。

今日の浦佐は1日曇り空。
天気予報だと関東では夕方から雪になりそうだとか・・・大きな混乱がなければ良いですが。。。

私もお正月準備の毎日・・・毎年のことながら何故か気が焦ってしまいます。

そんな時、この雪景色は心を落ち着けてくれます。池に水の流れ落ちる音だけが聞こえてきます。

根雪。

2013年12月15日 | Weblog
ここ数日、宗派の会合、お通夜、お葬式、御詠歌の数珠洗いなどが立て込んで、そのタイミングで結構な雪模様・・・浦佐はすっかり根雪になったようです。



数日前、墓地に通じる道がご覧の積雪。



昨日の毘沙門堂山門と大ケヤキの雪の華。
とてもキレイですが、雪降り当初の雪はとても重く、雪になれない枝達が最初に相当折られてしまいます。

また、よく見ると山門の中に雪が吹き込まないようにネットが張られているのが分かるでしょうか?
このネット張り作業だけでもかなり大変だと思いますが、これも毎年行われているのですから、お寺の仕事とはいえ頭が下がります。

今日は所用で新潟市へ行ってきました。
海沿いは風が凄かったですが、時折晴れ間も見えるお天気。道路に雪など全くありません。

しかし、帰りの高速道路では、長岡付近から真っ白になり、浦佐に来ると雪がボサボサと降っていました。同じ新潟県内でも、こうも違うものか・・・と毎年思います。
今も外から消雪パイプの水が流れる音が聞こえてきます。昨日の朝で墓地には私の膝までの積雪でしたから、約40cmくらい・・・この調子で降り続くと明日は70cmくらいになりそうです。千手院の墓地は山際にあり、浦佐駅からも徒歩10分程度の距離で、駅から標高もほんの少し高いくらいなのですが、実はこの「ほんの少し」の差で、雪の積もり方が結構違うんですよ~。

この差はきっと地元に住んでいないと分からないことだと思います。

この雪で完全に根雪になると思われます。
「根(寝?)雪」とは、地元ではもう春まで溶けることがない雪のことをいいます。

本格的な雪景色が見られるようになってくると、周囲からはちょっとため息が聞こえるようになりますが、私はあまりそう感じません。
冬には冬の良さがあるのですから、多少生活が不便になっても、雪の積もる土地に住む人だけに与えられる心の恩恵があると思っています。宝物は必ず一番足下に転がっているはずです。

雪降り前・・・

2013年12月11日 | Weblog
明日からは結構な雪になりそうな天気予報・・・



一昨日、業者に依頼して桜や他の境内の木々を枝下ろししてもらいました。
雪の重みで枝がしなり、本堂の屋根に近づくようになると、本堂屋根からの落雪を止めてしまい、結果建物を傷めてしまうので、数年に1回のペースで本堂側に伸びた枝を剪定します。

ユニックを用意しての高所作業・・・さすがプロですね。手際よく1日で作業を終えてくれました。



昨日は、秋に取ってきたヨシの皮むきを、去年も頼んだ若手のお坊さんに来てもらい、お手伝いしてもらいました。
去年同様、私は手が回らず、お願いすることになりましたが、こうやってヨシを1本ずつ手作業で皮をむき、一定の長さに切って、お正月のご祈祷に使用する幣束に使います。これだけのヨシですが、皮むきに1日かかります。



今日の天気予報は雨マークだったのですが、浦佐は落ち着いたお天気でした。もうけ日でした~。
越後三山もすごく綺麗です。



お寺の墓地、奥には浦佐城跡・薬師様の薬師山です。
こんな良いお天気の日には、ちょっと散策して、今頃はキノコのヒラタケなども期待できるところですが、そうもいかず、今日も1日お正月準備の仕事です。

そうこうブログを書いていると、外はもう真っ暗!!!
今晩あたりから雪かな・・・。さぁ、もう一踏ん張り、頑張ります。

さぶ~い。

2013年12月08日 | Weblog
浦佐の方言のひとつだろうか、お年寄り方は寒いことをよく「さぶいのぉ~」とおっしゃいます。

今朝はその言葉がぴったりの「さぶ~い」朝でした。かなり冷え込みましたね。
雪はうっすらと積もった程度でしたが、夕方には解けました。

今日12月8日はお釈迦様が35歳で覚りを開かれた「成道会」(じょうどうえ)の日。
あちこちのご本山では法要が執り行われているはずです。千手院のご本山、奈良県の長谷寺も同様です。

今日は午前中に本堂で読経を上げさせていただいてからは、1日中、机に向かってお正月準備をしています。
御札、幣束、祈念札、年忌の御札、案内ハガキなど、色々な内容です。12月はこの毎日です。

1日机に向かっていると、どうしても息苦しくなってしまいます。
ちょっと写真を撮りに中庭へ。



先般、ある方からワサビをいただきました。
水の落ちるところに植えてみましたが、さすがに強いのですね。簡単についてしまいました。雑草と間違って抜いてしまわれないように目印をつけておきました。これからどんどん増えるかな~。



同じく中庭の池のほとりにたたずむのは「ヤブコウジ」くん。
小さい赤い実が冬の薄暗い景色に光明を添えてくれます。こちらは今年の実の付き方がちょっと少ないようです。

本当に彼らを見ていると肩の力が抜けて癒されます。
私は息が詰まってくると、呼吸法をするか、山に入ります。呼吸法は大学時代と長谷寺に住み込んだ2年間で学びました。あの時に学んでいて本当に良かったと思っています。

思い出話ですが、長谷寺の小僧さん方は毎晩8時になると、本堂の外舞台というところから門前町に向かって約10分、「火の用心」と大きな声で叫びます。それが発声練習にもなるのです。それが終わると内舞台に上がらせてもらい、薄暗い中、正座をして約15分間、毎日呼吸法を練習しました。

長谷寺の観音様の正面で、日々色んな事がありましたが、その慈眼に諭されたり、怒られたりしながらくり返した日々は私の宝物になっています。

呼吸法をしながら静かに座っていると、お百度参りの方の足音だけが聞こえてきます。
時にはすすり泣きや、何か願をかけている強いオーラを感じたり、有難うございます、という心の底からの、何ともいえない、それぞれの人の思いが伝わってきました。

う~ん、懐かしい思い出です。長谷寺の研修所を修了して18年、あと2年で20年か・・・あっという間です。