CLASS3103 三十三組

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【読書】チェ・ゲバラ伝

2016-06-25 16:20:16 | 読書感想文とか読み物レビウー
チェ・ゲバラ伝  著:三好 徹

伝記というのではないけども、
チェ・ゲバラの生き様を追ったドキュメンタリ的な本でした
これまた、勉強が足らずによくわかってなかったのですが、
第二次世界大戦後の歴史上大きな出来事であったキューバ革命、
さらにいえば、革命であり社会主義であり共産主義でありといった
イデオロギーについての壮大な歴史的社会実験めいた
この時代を生きた、その原動力であった人物
名前は知ってるんだが、正直、何をしたのか
さっぱり知らなかったので、大変ありがたい読み物となりました

大きく感動したことは二つ、
チェ・ゲバラの高潔さと、
革命の志についてであります
こういうのは、やっぱり、若いうちに読むべきだなとも思うんだが
同時に、若いと耐えられない退屈さもあるような
そういう本でありました
じっくり勉強するように読む分には面白いんだけども、
なんだろう、読んでいて、ぎらぎらしてくるそれではないので
そういうのは、本人の著作によったほうがよいようであります

実際にそうであったのだろうと
信じたくなるわけでありまして、
真の革命家とはこうあるべきだと、並の人間には到達できない
高すぎる信念と高潔さによって、生きて殺された
そんな風にも見えたのでありますけど、
この真面目さというか、真摯さはうらやむというか
敬うべきであるとつくづく思い知らされたのであります
昔の人にはあったもののようにも思える

キューバ革命については、なかなか衝撃的というか、
まさに時代であったのだなと思わされるところ
これは、ある種日本にも訪れていた厄災だったんじゃないかと
思わなくもないのだけども、
もはや暴力による解決、闘争による革命しかありえないと
そこまで追い詰められる状況に、
なんというか、思想的に殴られたように感じたのでありました
今はまだ、安穏としているけども、
近々こういう日がまた、やってくるんじゃないかと
そんな不安を覚えてしまう
そして、そのときに、彼のように立ち上がることはきっとできないなんて
思ってしまうのである

しかし、こういった熾烈きわまる人生もさることながら、
ゲバラが極めて優秀な人物であったのだなと、
頭のよさと、政治ができるところと、なによりも
ロマンチストであるというあたりが、
もう完全に革命家のお手本というか、これを本歌とするしかないような
凄まじい人生を見せ付けられてしまうと
なんとも、様々に考えさせられてしまうのでありました
そしていま、アメリカがキューバと手をつなごうとしている
これもまた、この時分には考えられない凄まじい歴史的偉業だと
感じるのでありますけども

まぁ、だいたい、あの頃のアメリカは、
いや、今もってアメリカは、大資本は、
何かにつけ腹が立つものだなと思い出させてくれたように
感じたのでありました


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