CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

陶磁器を探す旅~佐川美術館その3~

2008-03-25 23:15:07 | 陶磁器を探す旅と名物
というわけで、ようやくであります
最大の目玉として見てきました
佐川美術館楽茶碗展(ちょっとちがう)

樂家の御当主様による作品の数々を見るという
なかなか希な機会にあったわけでありますところ
京都の樂家には一度、初代長次郎の作品とかを見にいったことが
あったのを思い出すのですが、
当代のは無論初めて、ぱっとテレビか何かで見た限りでは
どう見ても、茶碗作ってる人というよりは
流行のクリエーター風だと思っておりましたが

実際そうであった

そんな感想であります
まずまず、とりあえず本当に見たかった
最新鋭茶室については、予約制ということで
予約入れていない自分に見られるわけもなく断念
遠目に見ただけでありましたが
この茶室の近く、しかも地下にギャラリーがあるのです

暗がりというのか、ともかく黒い
ギャラリー自体も相当作り込まれておりまして
まさにこの樂さんのための美術館かもと思うほど
舟と題された黒茶碗がいくつか(楽茶碗と呼ぶべきか)
ありましたのをもっちり拝見

この舟シリーズは2パターンありまして
一つが夜、一つが昼
少しずつ釉薬のせいなのか、いわゆる黒い暗いのと
黒い明るいののパターンによって何作品かが展示
見ていて、ふーん、とそんな具合になってしまって
私の脳では正直
これは茶碗として使いにくい、
そんな感想しか抱かなかったのであります
愚か者め

で、それとは別に、実際かなり使いでがありそうな茶碗も
いくつかありまして、四方茶碗じゃないですが
ざっくり、ごっちりと角張ったやつとか
胴長のそれこれとか、色々ありました

試みなのか、楽茶碗でありながら
志野や織部を思わせる茶碗もいくつかあって
一番よかったのは、蒼、朱、緑の釉薬がかかった茶碗で
これは大変かっこよかったのであります

もっとも、やはり、全部が全部
美術作品という具合でありました
古美術ではなく、最新美術であって
陶器とは、美術品となった場合こうなるのか
そう思うとなんとなし残念でありました

その他、ナスにしか見えない物体(おそらく茶入)とか
黒いものがそれこれといっぱいあって感動
某漫画の利休が見たらなんと称するのかわかりませんが
ともあれ、最新の陶器美術を見たのであります

そんなわけで、感触としては
三番手、三つ見たなかでここが一番しょんぼりかしらとか
嘗めたことを思ったのですが、つと
ショーケースでなく、生で茶碗と水差しが見られるポイントがあるんですが
それを見た時に
なんというのか、吸い込まれた、そういう感動を覚えたのであります
一番よい作品だからか、あるいはそうでもないのか
わかりませんが、不思議なもので
ガラスで区切られていない、生で見ているというだけで
網膜か、脳か、感覚か
凄いよいものを見た、肌理がまるで違って見える
そうやって感動したのでありました
できるなら、生で、一番かっこいいと思った茶碗を見たかったのであります

と、そんな具合で
すっかり散文ですが、あとは、茶室を遠目から見て
いつかあそこに入ろうと心に決めつつ
もっちり、初見を終了させたのでありましたとさ
骨董をやるつもりはないけども
最新美術もやるつもりはない

やっぱり、使ってにやにやできるくらいの陶磁器を探したい
そう思いつつ、少しばかりシルクロードあたりの仏教にかぶれてしまった
今回の見学でありましたとさ


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