美は匠にあり 著:白洲正子
いくつかの随筆を新たに編みなおしたものと思われる
初出が、それぞれ異なる雑誌であったり、時代であったりするので
いくつか読んだことがあるような、そうでもないような
わからんが、ただ、今読んでもまったく古びていない
この印象は、前に読んだ別のと同じ感想だと思うんだが、
今回もそれを新たにしたのでありました
みずみずしいとも違うんだが、すごく読みやすいのはなんでなんだろうか
同時代というか、もうちょっと前くらいになるのか
小林秀雄とか、ほぼ古語じゃねぇかとか思ってしまうのに(恥ずかしい話)
いや、文体については、ひょっとすると現代語版に書き直されてんだろうか
原文じゃないのでまったくわからんが、
よくよく考えてみれば、そうなのかもしれんと、今更気づいたが
これは大いなる余談だな
さて、それはそれとして、美について語る白洲正子の感覚が素晴らしくて
ついつい読み入ってしまう、魅入られるかのようで面白かった
師匠筋にあたる青山二郎の話がやっぱり面白いなと思ったというか、
この人たちと触れ合うことで培われた
彼女の中の美への確信というか、そういうものをとらえた感じが
読んでいて納得できるし、なんだか美しそうに見えてしまうのであった
様々な匠たちへの取材をもとにした話が多くて、
木工や能といった、芸術の匠へのあこがれとも異なる畏怖がかしこから感じられて
とても気持ちよく読めるのでありました
また、民芸という運動についての柔らかな指摘もよくて、
実際そういうものであったのか、民芸運動というものは始まって3年ほどで、
その役目を終えたと考えるのが妥当であるのだろうか
その時代人じゃなくてはわからない感覚だけど、
白洲正子がいうなら、まず、そういうことだったのかもしれないと
思わされるのでありました
この運動もまた、若さの発露で成熟をもって解散したというのは
人間の成長の姿でもあるし、老いとも置き換えられるものなのかもしれんなと
軽い言葉で重い事実が語られていると思うのである
あとは、魯山人への言及がやはり面白くて、
本当に、魯山人という人はろくでもないやつだったんだなと
改めて思い知る話がいくつかあったものの、白洲正子としてはあんまりいじめられててかわいそうと
そういう感じでもあったらしく、これがまた、刺激しただろうなとも思うんだが
それはそれとして、一発ぶん殴った話がさらりと書かれていてすごく笑ってしまった
ありそうというか、これこそというか
このサロンでの醜聞というのは、それはそれは面白かったんだろうな
と、大正から昭和の頃にあった美への探求という一種の事業について
知ることができる本だったとも思うのでありました
もうちょっと勉強しないと、とやかく語るのも恥ずかしい話であるな
いくつかの随筆を新たに編みなおしたものと思われる
初出が、それぞれ異なる雑誌であったり、時代であったりするので
いくつか読んだことがあるような、そうでもないような
わからんが、ただ、今読んでもまったく古びていない
この印象は、前に読んだ別のと同じ感想だと思うんだが、
今回もそれを新たにしたのでありました
みずみずしいとも違うんだが、すごく読みやすいのはなんでなんだろうか
同時代というか、もうちょっと前くらいになるのか
小林秀雄とか、ほぼ古語じゃねぇかとか思ってしまうのに(恥ずかしい話)
いや、文体については、ひょっとすると現代語版に書き直されてんだろうか
原文じゃないのでまったくわからんが、
よくよく考えてみれば、そうなのかもしれんと、今更気づいたが
これは大いなる余談だな
さて、それはそれとして、美について語る白洲正子の感覚が素晴らしくて
ついつい読み入ってしまう、魅入られるかのようで面白かった
師匠筋にあたる青山二郎の話がやっぱり面白いなと思ったというか、
この人たちと触れ合うことで培われた
彼女の中の美への確信というか、そういうものをとらえた感じが
読んでいて納得できるし、なんだか美しそうに見えてしまうのであった
様々な匠たちへの取材をもとにした話が多くて、
木工や能といった、芸術の匠へのあこがれとも異なる畏怖がかしこから感じられて
とても気持ちよく読めるのでありました
また、民芸という運動についての柔らかな指摘もよくて、
実際そういうものであったのか、民芸運動というものは始まって3年ほどで、
その役目を終えたと考えるのが妥当であるのだろうか
その時代人じゃなくてはわからない感覚だけど、
白洲正子がいうなら、まず、そういうことだったのかもしれないと
思わされるのでありました
この運動もまた、若さの発露で成熟をもって解散したというのは
人間の成長の姿でもあるし、老いとも置き換えられるものなのかもしれんなと
軽い言葉で重い事実が語られていると思うのである
あとは、魯山人への言及がやはり面白くて、
本当に、魯山人という人はろくでもないやつだったんだなと
改めて思い知る話がいくつかあったものの、白洲正子としてはあんまりいじめられててかわいそうと
そういう感じでもあったらしく、これがまた、刺激しただろうなとも思うんだが
それはそれとして、一発ぶん殴った話がさらりと書かれていてすごく笑ってしまった
ありそうというか、これこそというか
このサロンでの醜聞というのは、それはそれは面白かったんだろうな
と、大正から昭和の頃にあった美への探求という一種の事業について
知ることができる本だったとも思うのでありました
もうちょっと勉強しないと、とやかく語るのも恥ずかしい話であるな
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