CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】精霊の守り人

2017-05-24 20:00:49 | 読書感想文とか読み物レビウー
精霊の守り人  作:上橋 菜穂子

ようやく読めました
児童文学の金字塔と聞いていたので、
図書館に絶対設置されているだろうとうろうろ探したんだが
本当にキッズコーナーにしかないなんて知らず、
えらい時間がかかったというか、キッズコーナーに近づくのを恐れたと
それが正解なんだけども、ともかく、心に決めてようやっと読んだのであります
非常に面白かった、それと同時に、これは児童に理解できるのかと
疑問にも思ったのである

話としては、ドラマも見たし、アニメも見たと
それと同じでありました、
新ヨゴ国というところで、精霊の卵を産み付けられた皇子が
数奇な運命によって、女用心棒とともに旅をするといえばいいか、
なかなかの感動巨編なのであります
読み終わって、そうか、ドラマやアニメはだいぶ話しの展開が違うんだなと
当たり前といえば当たり前のところに驚いたのでありますが
小説のほうも、非常に面白かったので
このあたりはそれぞれよかったと思えるところであります

この物語に限ったところでいえば、
主人公はバルサのように始まるけども
実際はチャグム皇子が主人公で、彼の成長物語として、
12歳くらいの多感な少年が、様々な苦難を経て強くなっていく
何よりも、大人になっていくといった姿が
ありあり描かれているのが見事なのでありました
この少年の王道的な歩みが、児童文学としても立派なものなんだなと
読み終わって、胸が熱くなる感動を覚えたのでありました
素直に読み進めて、へんな衒いもなく、面白いのでありました

成長の途中で、仮の母ともいうべきバルサとのやりとりが
丁寧で、アニメやドラマは、よりバルサに寄った描き方に見えたので
母性みたいなのを読み取れたように思えていたのですが
これは子供が、母に求めるものを言葉にせず描いて、
まわりがどう支え、少年がどう生きようと思ったかと
まぁ、こんな立派な子供はなかなかおらんなぁと
思ってしまう感じが、子供が見ても
かっこいいから、ああなろうなんて思ったりするんだろうかと
考えさせられたのであります

いや、でも、ああいう英雄的な子供像は
子供からすると嫌いだよなぁなんて、元子供として
考えたりもするんだが、
ともあれ、名作を読んだという感動が胸に残ったのでありました


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