今ではもう、まず見ることも無くなってしまいましたが、
これはかつて世界中で使われていたソニーのレコーダー、3348(サンサンヨンパチ)というものです。
以前は、レコーディングスタジオには、必ずといっていいほどこれがありました。
まだコンピューターでの録音になる前、
アナログテープではなく、デジタルのテープです。
細いテープに48トラックもの録音ができました。
たしか、価格は数千万円したはずです。
僕がバンド活動をしていたころの全ての録音は、これで行われていました。
今となってはですが、時期的にも、いわゆるバブル期の遺産ともいえるかもしれません。
あの頃、自宅環境では、4トラックのカセットレコーダーが主流でした。
今ではスマホでも、マルチトラックで録音ができますし、トラック数も数十でも簡単です。
パソコンにいたっては、家での環境でも、使用トラック数は「無限」になりました。
4トラックを工夫して、ピンポンダビング。ちょっと音が悪くなったりもしますので、素材に高価なクロームやメタルテープを使ったり、あるいはドルビーに頼って、なんていう時代が、本当に遠い過去のようです。
わずか20~30年ほどの間に、レコーディングテクノロジーはとてつもない進化を遂げました。
さて、ミュージシャンは。
こちらは、相変わらず、えっちらおっちら、練習して、がんばっているわけですが(笑)、
しかも、あまり機械の便利さに頼りすぎないようにしないと、ライブでの力が付かないのですよね。
結局は、ライブが生命線であり、分水嶺になるような気がしますね。
今はちょっとアレですが、やがて復活する日に向けて、しっかり力を蓄えておかないと、だと思います。
ではー。