
コスモス、秋桜。キク科の一年草です。花の名前なぞ、両手と、どんなに甘く見積もっても両足を足して使ってしまえば数えられるほどしか知らない僕ですが、コスモスは大好きです
。
さだまさしさんのペンによる、山口百恵さんの名曲「秋桜」。涙なくしては聴けない、名曲ですね
。それから、僕には「コスモス」という名前の持つノスタルジーも手伝ってるのかも知れません。
小学校高学年の頃、「コスモス~宇宙~」というカール・セーガンという天文学者が監修した、それはそれは素晴らしい映像の宇宙に関するドキュメンタリー番組がありました。あまりの革新的な視点と映像だった為、結構なブームにもなり、今でもDVD化され、現在までに6億人(地球の全人口の10人に1人!)が観た、といわれている良質な科学番組です。僕も当時、大いにハマりまして、番組とシンクロして毎月発売されていた本も定期購読していたほどです

。そー、なんたって当時、科学天文クラブでしたからね(笑)。
話は戻りますが、「チョコレートコスモス」という種類もあって、これは本当にチョコレート色をしているのだそうです。それだけでなく、匂いまで甘い、チョコレートの香りがするんだそうですが、残念ながらまだ実物にはお目にかかってないんですよ。サルビアみたいに実際に甘くはないんですかね。せっかくですから(何がせっかく?(笑))、ちょっと味見してみたいですね(笑)。
ところで、コスモスに限らずなんですが、花はどれも美しく色とりどりでも、葉っぱって、どんな植物でも、必ず「緑色」ですよね、太古の昔から。なんでこの色なんだか、ご存知でしょうか。赤でも、青でも、黒でもよかった・・・ような、ね。
葉緑素が緑だからー。はい、それはまぁ、その通り。でもじゃあなんで、葉緑素は緑なんでしょ。葉黄素、でも葉白素、でもよかった・・・ような。天地創造の神がいたんだとしたら、何故神様は、植物の色を「緑」と決めたんでしょうか
。
今日は無駄に引っ張らずにサクッと答えを(笑)。
「一番、太陽の光を通すのに適しているから」
なんだそうです。つまり、こういうことなんだそうです。植物が育つと、当然、大きくなりますよね。太陽に向かってズンズン伸びる。多くの植物は、やがて大きな木になります。枝をニョキニョキと広げ、沢山の葉っぱワシャワシャとつける。そのときに、もしも、例えばその葉っぱが「真っ黒」だったら。例えばそんな、真っ黒なジャングルを、想像してみてください。
そう、もしも葉っぱが真っ黒だったりしたら、自分はともかく、下にいる、背の低い植物や、地面に生きる小さな動物達に太陽の光がね、ちゃんと届かないんです。大きな木が、大きな葉っぱが、遮ってしまうことになる。これでは、下のものが、太陽の光がなくて、死んでしまう。大きな木にとっても、やがて自分の栄養になってくれる小さな植物や動物が死んでしまうことになる。これでは、皆が困る。なので、一番太陽の光を透過するのに適した色は、ということで、
「緑」なんだそうですよ
。
自然にとって、「緑」は、いえ「緑」こそが、共存共栄の色なんですね。これって、人間の社会にも、当てはまる、示唆に富んだお話ではないでしょうか。
大きな木が太くたくましい根を張っていてくれるから、地面がガッシリ、シッカリとしてるわけですよね。雨や風、水害からも守ってくれる。そこで初めて小さな生き物達は安心して暮らしていけるわけです。でも、その大きな木が、人の上に立つ人が、下の小さな世界のことを考えず、上ばかり見て、自分がただ大きくなることばかり考えていたら・・。やがては、自分も弱り、死に絶えてしまうのにね
。
コスモス、少し肌寒い雨上がりに見に行ったんですが、フラフラと頼りなく風に揺られているようで、実はその柔らかくしなやかな茎で、冷たい風をサラリとやり過ごしているようにも見えて。そして強く揺られても必ず元に戻って、仲間達と一緒になって、一生懸命に咲いていました。タイトルにも書きましたが、こう見えてとってもたくましくて、強いんですよ、コスモスって。そして、その密を吸いに来たミツバチも何匹か見ました。可愛かったなー。そしてそれは、本当に穏やかで、とっても美しい光景でした
。
ではー。