落葉松亭日記

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記憶

2006年05月02日 | 日常・身辺
 1ヶ月ぶりに実家の母(90)を訪ねた。1年前に背骨を骨折してすっかり背中が丸くなり小さくなっている。それなりに元気そうであった。そろそろ野菜の種まきをしようと思っているという。週2回ヘルパーさんが来て母の部屋の掃除と洗濯をやってくれている。家族との会話があまりなく愉快な日々とはいえないのだろう、「お前もあんまり長生きせんときや」などという。

 両親が結婚したころは大東亜戦争で風雲急をつげたころで家も転々としている。父は復員後仕事を次々変わった。私の兄弟もそれぞれ生まれた場所が異なる。母はノートに自分の歴史を書き付けている。私が生まれたところは神戸の垂水であるが、どのあたりかは判らないので聞いてみたところ、おもむろにノートをみて言うには、「垂水区の××通り」とのこと。Kさんという家主の8軒長屋に住んでいたという。

 帰宅してからネットで調べてみたが、その町名はなかった。略図も書いてくれたので一度訪ねてみようと思う。疎開先の岡山市で空襲にあったが、その町名も今はなく判然としない。

 60年前のことを調べて何になるものでもないが、これも歳のせいかもしれない。

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6 コメント

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今を大切に (higejiro2001)
2006-05-02 12:24:55
落葉松亭さんと...同様の生活は私も同じでございます....今の生活に満足など致してはいませんが...何とか皆さんに迷惑を掛けながらも...細々と小さな幸せを頂いています、がんばりましょう。
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Unknown (しょうた)
2006-05-02 20:24:38
年のせいではないと思います。誰でも自分の過去は知りたいものではないでしょうか。私もいろいろ調べてみましたが、いいこともあれば、知りたくなかったこともあります。落葉松亭様もお父さんが兵隊に行ったり、戦時中疎開をされたり、多難な過去をお持ちのようですね。老齢のお母さんが、いつまでもお元気でいられることをお祈りします。
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Unknown (落葉松亭)
2006-05-02 22:03:41
higejiro様

 けっして今の生活に不満を持っているのではないのですよ。人生の終盤にあって自分の歴史をもう少し知っておくのもつとめのような気がしています。



しょうた様

 有り難うございます。

 私の両親は本当に仲のいい夫婦で、あの苦しい時代我々兄弟4人を不自由なく育ててくれました。年々感謝の念が増すばかりです。だから母には晩年は楽しく過ごしてもらいたいと思うのですがうまくいかないものですね。せめて月に一度くらいは帰って苦労話や思い出を聞いてやろうと思っています。私自身の人生の始まりの部分でもあるので興味もあるのです。
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Unknown (nonaka)
2006-05-02 22:42:52
私は小さいころから兄に「武庫川の橋の下から拾ってきた。」と言われて育ちました。

武庫川の橋は多すぎて何処で拾われたのか解かりませんので探しようがありません。
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Unknown (さんぽ)
2006-05-03 08:07:12
歳のせいではないでしょう。ぼくもとても興味があります。一緒に出かけられたらと思いますが、なかなか都合も合わないかもしれません。もし実際にその場所を見つけられたら、また教えて下さいね。ぼくもぜひ足を運んでみたいと思います。ぼくの起源でもありますもの。
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Unknown (落葉松亭)
2006-05-03 10:26:17
nonaka様

 それ、よくあります(笑)。私などは上とけんかし怒られ、下を泣かしては怒られ、よそから貰われてきたのではないかと小説の主人公にダブらせたりしてましたよ。今となっては懐かしいですね。



さんぽさん

 久しぶり、元気そうですね。場所がわかれば写真に撮って今の様子を母に見せてやろうと思っています。さんぽさんも訪ねてみてください。
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