かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

大正浜っ子奮闘記

2007年03月01日 | Books
崎陽軒の会長の野並豊さんの自伝大正浜っ子奮闘記が2/8に出たので、早速読んだ。この日は、野並さんの85回目の誕生日で、盛大に出版披露パーティが催されたらしい。

本の内容は、神奈川新聞で連載されていたので、大体わかっていたが、改めて読んでみると、野並さんが、横浜の今の姿を作って来た方であることがわかる。

野並さんは、二代目の社長さんなのだが、親は一代で、今の崎陽軒の基礎を築いた人だ。野並さんが覚えているお父さんの言葉に『食えるから(そんなこと言っていられる)』、『命までは(とるまい)』の2文字があったという。生きていくのがたいへんだった時代の人だから言える言葉だ。”命大事、生存大事”の経営哲学である。

横浜へのアドバイスとしては、
①社会的半島性を理解する→横浜は元々陸の孤島であった。開港当時は、横浜港のある地区に行くには、東海道のメインストリートから、野毛山を越えるか、海を渡らないと行けなかった。
②横浜に二つの核があることを理解する→横浜駅を中心とする核と、港を中心とする核があり、その相乗効果を考えていく必要がある。
③港の性格の変化を理解する→昔は、人と文化が港を通して、入ってきたが、今は、荷物の出入りが中心になっていることを理解するべきである。
大正浜っ子ならではの、実感だと思う。

横浜の歴史を知る上でも、経営哲学を学ぶ上でも、人間としての行き方を学ぶ面でも、とっても良質な本だと思う。
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