かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

倭国

2016年05月28日 | Books
今日は、ゴルフ。
スコア相変わらずだったが、天気が最高だったんで、まぁいいか。



本書は、本屋で見つけた。
1977年初版で、34刷。名著だ。

著者は、東洋史の先生。
力作である。

ただ、やや中国、韓国に残された倭の痕跡を重視しすぎのきらいはあるかとの印象を受けた。
つまり記紀に記されたもので、中国・韓国の書と異なる内容のものは、あっさり作り話としてしまう感じが、今出されている本の書きぶりとは、やや異なる。

本書では、倭は結局、河内王朝につながり、それが勢力範囲を広げることにより、大和朝廷につながっていく。ただ、その道のりは、記紀に記されたようなつながりのあるものでは、必ずしもなかったのではないか。
特に古事記については、平安時代の偽書との立場をとっており、かなりのものは、作り話になってしまう。
今、日本海側にかなり巨大な力があったことが明らかになっており、もう少しダイナミックな動きが当時の日本にあったのではというのが、最近の書の傾向だろう。

一言でいえば、韓国も、倭も、中国の国力の変化に右往左往した歴史といことになろうが、考えると、今もそう変わらない?
後書きに代えて参考書籍が挙げてあるが、かなり時代を感じる。

ただ、やはり、日本の古代史は、東洋の古代史と平行して研究しなくてはならないとすれば、本書は、その基本となる良書と言える。
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