さいばい日誌

放流用のマダイやアワビなどを育てる種苗生産の現場をご紹介します。

アワビの生産はじまりました。

2018-10-16 16:31:11 | 貝類生産
マダイ・クロダイの放流がすべて終わり、
アワビの採卵がはじまっています。


採卵は未明2時から作業スタートです。
それについては後日レポートしたいと思います。

今回は、採卵の翌日、幼生管理と採苗準備について。


採卵後、孵化用のパンライト水槽に収容された
アワビの受精卵は、翌朝には元気に泳ぎ回っています。

全ての受精卵が孵化して育つわけではないので、
孵化後も状態の良い幼生を選別するなどの管理が必要になります。
担当者は孵化用の水槽をこまめにチェックしながら
幼生を回収し、元気な幼生だけを新たに水を張った水槽へと移していきます。


同時に、採苗の準備も進めていきます。
当協会HPの「種苗生産の現場より」では4日後にベリジャー幼生になると
ご紹介していますが、水温が高いとだいぶ早い段階でベリジャーまで
進みます。今回も、採卵翌日にはベリジャー幼生になっていたので、
珪藻を付着させた波板を準備して、採苗に備えました。


波板上の余分な珪藻や動物プランクトンを洗い落とし、
各水槽へと波板を沈めていきます。
幼生が泳がずに定着する時期になったら採苗です。


アワビのベリジャー幼生
殻の口のあたりに泳ぎ回るための繊毛があります。
採苗は、この繊毛を落として歩き回る直前のタイミングを狙います。

水温や受精卵の状態によって、そのタイミングはまちまちなので、
担当者はこの時期、顕微鏡とにらめっこです。

当協会HP「種苗生産の現場より・アワビ」
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