「地域」と高齢者

「体育の日」。毎年子どもの体力が問題になる。低下しているといわれる。遊びが減って部屋の中でチマチマする遊びで時間を費やす。多少頭を使うことはあっても体力を伸ばすことに通じる行動ではない。テレビの解説で「学校の役割も限界がある。地域が子どもを育てるという取り組みが大切」といったコメントがある。子どもの体力だけでなく、高齢者や障害者サポートも同じことがいわれる。いわば「地域」が問題のキーワードといってもいい状態だ。

しかし重視される「地域」はそれほど期待にこたえられるようなちくみになっているのだろうか。たとえば町内会とか小学校ごとの支援活動などが地域の組織的な保障である。これもよほど意識的なサポーターがいなければほとんど実態をともなわない。「輪番」制的役員体制でそれほど有効なサポーターになることは難しいのでは。

一方において元気な高齢者が多くなっている。このマンパワーをつかわないテはない。ただこういう地域ぐるみのサポートシステムを提起し、実践する「言い出しっぺ」のデビューが必要である。ややもすると「あの出しゃばりが」といった批判を「うるさい」と一蹴できる人物とそのグループを期待することになる。

高齢者が最もスポーツジムなどに通っているという。体力維持に最も関心がある。であれば、もっともっと地域社会のために働くモチベーションを高めるような呼びかけをしなければ、と思う。高齢者が社会の財政負担の要因になっているような立場ではなく、これからの社会の支えになるような社会の立て直しをすることが求められる。

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