秘密保護法案をめぐる各紙の見解

同法を政府はついに国会に提出した。この法案についての各紙の意見、論じ方について若干の紹介をコメントをしておきたい。

この法案は今から30年近く前の85年(中曽根内閣)に世論の反対で廃案になっている。その後も制定したい動きを示したが法案提出を見送ってきた(朝日)。
そういう経過をもつ法案である。もちろん、国民の知る権利を阻害するという世論がその法案提出を阻止してきたと言える。

道新も「知る権利 危うく」と懸念を表明する。情報管理国家に懸念、と3面ではあるがトップ見出し。日米関係を最優先させ国民の権利保護 後回しと付け加える。

毎日は社説に大きなスペースを割いて「この法案に反対する」と主張。そしてこの法案全文を掲載している。社の立場は明確だ。第3面にもほご全面を使ってこの法案の問題点を解説している。

道新と朝日は1面のトップ記事、毎日も1面に大きい。しかし読売にはこの法案の記事は全くない。3面に、安倍首相が意欲を燃やす国家安全保障会議(日本版NSC)設置法案を大きく取り上げる。日本版NSC国内外から機密情報を集め、活用する。…情報秘密保護法案を閣議決定した。両法案はいわば「車の両輪」と、大きく持ち上げる。社説でNSC法案の早期成立図れ、と説く。

私たちは民主主義の基本をどう確保していくのか、をしっかり考えていく必要がある。この法律がなくても必要な国家の秘密は確保することができていたことだけは間違いがないはずである。

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