道議会でフリースクールをめぐる議論

5日(火)、民主党・道民連合の小林郁子議員が不登校問題をとりあげた。道教委の見解にことさら目新しいことはなかったが、気持ちだけ「前向き」があったという印象である。

・道教委として、不登校は大きな教育問題の一つとしてとらえており、引き続き不登校に対する取り組みの充実に努める。
・平成21年度の道内不登校指導生徒数は、小学校が763名、中学校が3,421名。学校復帰したのは小学校が240名(31.5%)、中学校が1,009名(29.5%)。
・フリースクールなどの民間施設は、その性格、規模、などがさまざまなであり、一概に申しあげるのは難しい。…一定の役割を果たしているものと考えている。
・フリースクールへの財政支援は難しいものと考えている。しかし道立の博物館や美術館への引率者観覧料などを減免措置を講じているし、ロッカーや机などの譲渡についての支援を行っている。
・フリースクールとの連携について検討している。意見交換や道立大雪青年の家などでの取り組み等一定の成果を当てているところもある。
・今後とも、フリースクールの関係者との意見交換を行いながら引き続き可能な支援策について検討してまいりたい。
・憲法89条の規定に触れる可能性があるため、運営にかかわっての支援策は難しい。

・次が教育長の総括的な見解。
「不登校は、その要因・背景が多様であり、学校だけの対応では解決することが困難な場合も見られますことから、…その状況に応じたきめ細かな支援に努めていく必要があると考えているところ」。
「道教委といたしましては、これまで市町村教育委員会や学校に対して、スクールカウンセラー派遣や……などを行っているところであり、今後、こうした取組に加え、フリースクールなどに通う子どもたちの声を聞く場を設けたり、保護者やフリースクールの関係者の方がたとも、十分意見交換を行うなどしながら、不登校問題の取組の充実に努めてまいる」。

○ 特に最後の高橋教育長の見解は、その延長上にあるものを想像すると意義のある内容を含んでいるように思うのだが、いかがだろうか。

○ 少々驚いたことに、質疑が終わったらすぐに小林議員から質問と回答の資料が届けられた。あらかじめ質疑の内容が印刷されていた!
さすが議会制民主主義が発達しているわが国だ。傍聴者もわざわざメモをとらなくてもよい仕組みができあがっていた!

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