じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

森村誠一「ラストウィンドゥ」

2022-09-03 17:14:28 | Weblog

★ 台風のせいか気温はそれほどでもないが、むし暑い。最速の梅雨明けも実はそうでもなかったというから、昨今の気象は予報官泣かせだ。

★ さて、今日は暇に任せて、青空文庫から極短い作品を読んだ。太宰治「満願」、芥川龍之介「女体」、夢野久作「縊死体」「きのこ会議」、横光利一「盲腸」。

★ 太宰治の「満願」。太宰本人らしき主人公が伊豆の三島でひと夏を過ごした時の話。ある事故がきっかけで、診療所通い。そこで、若い女の人と顔見知りになる。肺病を患った夫の薬を取りに来ているという。夫は快方に向かい、医師は「もう少しの心棒」と叱咤する。(どうやら夫婦の営みのことを言外に含んでいるようだ。)ある朝、その女性がとてもうれしそうに歩く姿を見る。医者の奥さんの話によると、今朝、「おゆるし」が出たという。

☆ 末尾の「お医者の奥さんのさしがね」というのがどういうことなのか。

★ 芥川龍之介の「女体」は、主人公の心がノミに入り込み、ノミの視点で妻の体を見ると、その美しさに感動したという話。シュールだけれど面白い。

★ 夢野久作の「縊死体」「きのこ会議」。「縊死体」もシュールな作品。たぶんサイコパスの主人公。恋人の女性があまりに美し過ぎたので、息苦しさに堪えきれず殺してしまったという。ただ縊死に偽装した死体が見つかったという記事がどの新聞に載らない。ある日、ふと「空き家の怪死体」という見出しの記事を目にし、殺害現場に行ってみると、自分の縊死体があったという、何とも訳が分からない作品。更に、最後は若い女の笑い声で終わっている。「あたしの思いが、おわかりになって・・・」と。何のことやら。

★ 「きのこ会議」は、キノコたちが談話会を開いて、愚痴をこぼしたり、自慢話をしたりという作品。中でもシイタケやマツタケのような食べられるキノコ対毒キノコの論争が見ものだ。

★ 横光利一さんの「盲腸」。この作品は訳が分からなかった。主人公は「盲腸」なのか。

★ 最後に、森村誠一さんの「永遠のマフラー」(角川文庫)から、「ラストウィンドゥ」を読んだ。定年退職した主人公。人生の20年は学生時代、次の40年は会社に捧げ、人生80年時代、残る20年は自分のために生きようとしている。サラリーマンのおおよそが辿る道。

★ サラリーマン時代はできなかった途中下車。かつて車窓から見て気になった古いアパート。廃墟化し、もはや1軒しか住んでいないようだ。そこには若い女性が住んでいるようだ。見ず知らずではあるが、何か引かれる。フリーになってその場所を訪ねると、その女性は田舎に帰ったという。女性は女性でアパートの窓から電車を見ていたようだ。

★ 主人公は「人生の出会い」について考える。

☆ 昨日は壊れたシーリングライトを電気屋さんに交換してもらい、ちょうどガスの法定点検があったので、古いガス炊飯器を廃棄した。今日は、4か月ぶりに散髪に行き、着々と毎日が進んでいる。明日は、朝から中学3年生の模擬テスト。雨が降らなければ、近所の溝掃除もある。

☆ 学生時代の師匠の言葉、「やりたいこと、やらなければならないこと、やれること」を考えて生きていきたい。

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