塵埃日記

つれづれなるままに、日々のよしなしごとなど。

うじょう流グリューワインの作り方

2017年12月06日 | カテゴリ無し

突然ですが、グリューワインをご存知でしょうか?ドイツ語ではグリューヴァイン、フランス語ならヴァン・ショーといい、ひとことでいえば甘く味付けしたホットワインです。縁日の甘酒のように、ヨーロッパの寒い地域でおなじみの冬の飲み物です(アルコールはしっかり入ってますが)。

材料はシンプルに赤ワインと砂糖、それにシナモンやクローブ、ナツメグなど風味付けのスパイスのみです。輸入品店などでは、これらを混ぜて温めるだけの出来合いグリューワインも販売されていますが、そういったものは甘さがきつすぎるのが相場です。それほど難しいものでもないので、やはり自分でお好みの甘さに仕上げるのに越したことはありません。

ネットなどでは、たいていワインに材料を投入して煮るだけカンタンみたいに書いてあります。それでも別に悪くはないのですが、無駄に煮詰めてアルコールが飛んでしまったり、材料同士の反応で味がおかしな方向に変化したすることがままあります。そこで、私がドイツ語を習っていたときのドイツ人の先生の1人に教わったのですが、砂糖と香料はワインとは別に水で煮出すのがベター。その後でワインと一緒に温めれば、風味を損なう可能性を抑えられます。加水することになって味が薄くなってしまうと思うかもしれませんが、砂糖と香草で味はお好みに調節できるのでまったく無問題です。

うじょう流(要は我流w)はここにさらにひと工夫を加え、ワインはあらかじめマグカップなどに飲む分だけ分けて、電子レンジの「お燗(お酒)」機能で温めます。その方が、確実にアルコールが飛ばない温度で止めてくれるので確実です。そこに、香草と砂糖の煮出し水をお好みで注げば、味も香りも温度もうまい具合に仕上げられます。熱さや甘さは、煮出しの方で調節します。ワインをそのまま鍋に入れてしまうと、余ってしまったり飲み切らなくなったりしますが、私の方法ならそんな心配もありません。

さらに、うじょう流は香草にもひと工夫加えます。クローブだのシナモンだのは、日本人にはおなじみとはいえない材料なので、普段から容易に手に入るとはいいがたいところ。欧州ではティーパックにひと通りのスパイスが小分けにされたものがあり、輸入品店で売られていますが、わざわざグリューワインのためだけに買うのも面倒です。そこで、私はいつも柚子の皮で代用します。柚子なら普段から家にあるという人も少なくないでしょうし、なければ最寄りのスーパーなどでいつでも買えます。

柚子の皮を剥いて煮出せば、日本人にはおなじみのホッとする香りの、ジャパンテイストのグリューワインができあがります。ちょうどワインの会があったので、うじょう流グリューワインを披露してみたところ、ワインに詳しい人たちからもたいへん好評でした。柚子と砂糖とワインさえあればいつでもできるこの和風グリューワイン、よろしければぜひお試しください。

ちなみに、ヒレ酒などと同じく、グリューワインに使うワインはあまり良質のものだともったいないです。「ちょっとこのワイン、そのまま飲むのはあまり美味しくないな…」などというときに、グリューワインにするのがおすすめですよ(笑)。

  



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