○藤井斉成会有鄰館(2012年5月20日参観)
あまりたびたび行けるところではないので、見たものの備忘録を残しておこうと思いながら、先週は忙しくて書けなかった。まだ記憶がよみがえるかしら。
■1階陳列室
1階は、ほぼ常設なのだろう。動かしにくそうな「大物」が多い。同館のサイトの「蔵品略目」には、以下のような展示品があがっている。
婦人木彫(エジプト)
マトウラー帝釈窟説法図(インド)
仏伝図・石仏(ガンダーラ)
雲岡石窟仏頭(北魏)
太安元年仏座像(北魏)
天平二年弥勒三尊仏立像(東魏)
元象元年交脚菩薩像(東魏)
河清三年三尊菩薩立像(北斉)
開皇四年金剛力士像(隋)
黄玉観音立像(隋)
仁寿四年鉄観音立像(隋)
貞観十三年仏坐像(唐)
響堂山石窟羅漢像(唐)
五台山胡僧礼拝図(唐)
東王父・西王母画像石(漢)
画像空心磚・狩猟画像磚柱(漢)
十二字磚・長楽未央磚等(漢)
双馬画像磚(唐)
瓦当「羽陽千歳」「羽陽臨渭」等(漢)
熹平石経(漢)
正始石経(魏)
統和二十八年陀羅尼石幢(契丹)
確かにエジプトの婦人木彫とかガンダーラ仏とか雲岡の仏頭があった。このほか、私がメモに残したのは、
・漆箔木彫の三尊仏(宋)…つり目の観音(たぶん)を本尊とし、穏やかな表情の脇侍。よく彩色が残る。
・立膝をついた木彫羅漢像(宋かな?)…やたら脛が長い。
・流金阿弥陀像(明)…明太祖が使用したという螺鈿の寝台に収まっていた。
・供養人を描いた巨大な壁画(元)…永楽宮に似ているという。
確かに、大きさも遜色なし。いちおうガラスケースに収まっている。
・熱河宮殿の壁画×2件(明)…むき出し。保存上、これでいいのか~。
・壁になにげなく鄭孝胥の書の額。
■二階陳列室
青銅器、玉器、漆器、璽印、古銭、硯など。
・乾隆帝、康煕帝の玉璽(清)
・呉越王の印(五代十国)…呉越王=銭弘俶のこと。
・銅虎(戦国時代)…目が大きくて、かわいい。
・夾帯衣装(清)…科挙のカンニング用下着。細字でびっしり書き込みがされている。
・「建牙偉略」…展示室か、その外にかかっていた扁額。清・雍正帝の筆。
■三階陳列室
清の盛世をあらわす服飾工芸品、陶磁器、書画など。
・乾隆帝の大玉床…天蓋なし。ソファ。
・乾隆帝着用の龍袍×3件。どれも青色系。よくある黄色でないのが、かえってホンモノらしい。
最上段の1着は、胸・原・袖・肩などにデザインされた白龍が、ビーズのような小さな真珠で埋めてある。
赤は珊瑚。細身の袖口はストライプで、細い金糸の縫いとりあり。とても綺麗。
・青磁のキリスト像(元)
・緑褐釉の梟のペア(後漢)…まんまるでかわいい!
以下、書画はけっこう丁寧にメモを取ってきたつもり。
・(金)王庭筠(おうていいん)「幽竹枯槎図巻」
・(清)鄭燮(ていしょう)書
・(清)華昆田 蘭花図
・(明)王鐸 書「香山寺詩」
・(清)郎世寧「春郊閲駿図」…これが日本で見られるのは、ほんとに幸せ。
馬上の乾隆帝を、まぶしげに見上げている若者は誰?
・(清)倪元[王路](げいげんろ)書
・(梁)武帝 書「異趣帖」…わずか二行。
・(明)沈周 山水図…文人画っぽい。乾隆帝の印あり。
・(北宋)黄庭堅 書「李太白憶旧遊詩」…昨年5月に続き、二度目の参観。はじめの10行ほどが特に好き。
昨年秋に京博の『細川家の至宝』で「伏波神祠詩巻」を見たし、
新春に東博の『北京故宮博物院200選』で「草書諸上座帖巻」を見たけど、どれも好きだ。
黄庭堅は、かなり日本人好みの書家ではないかと思う。
・(明)王鐸 山水画
・(明)「楊貴妃入浴図」…歴史的主題に託した風俗画なのだろう。
肌も露わな下着姿の楊貴妃、すだれ越しに覗いているのは玄宗皇帝?
・(唐)「春秋経伝集解」
・(清)袁耀「楼閣山水図」
・(北宋)許道寧「秋山蕭寺図」
・(明)張瑞図 書
・(明)陸治「白岳紀遊図」
三階陳列室の向かいは貴賓室である。その入口の上の扁額「夙志澄清」は印が見えなかったが、調べたら、康煕帝の筆らしい。
あまりたびたび行けるところではないので、見たものの備忘録を残しておこうと思いながら、先週は忙しくて書けなかった。まだ記憶がよみがえるかしら。
■1階陳列室
1階は、ほぼ常設なのだろう。動かしにくそうな「大物」が多い。同館のサイトの「蔵品略目」には、以下のような展示品があがっている。
婦人木彫(エジプト)
マトウラー帝釈窟説法図(インド)
仏伝図・石仏(ガンダーラ)
雲岡石窟仏頭(北魏)
太安元年仏座像(北魏)
天平二年弥勒三尊仏立像(東魏)
元象元年交脚菩薩像(東魏)
河清三年三尊菩薩立像(北斉)
開皇四年金剛力士像(隋)
黄玉観音立像(隋)
仁寿四年鉄観音立像(隋)
貞観十三年仏坐像(唐)
響堂山石窟羅漢像(唐)
五台山胡僧礼拝図(唐)
東王父・西王母画像石(漢)
画像空心磚・狩猟画像磚柱(漢)
十二字磚・長楽未央磚等(漢)
双馬画像磚(唐)
瓦当「羽陽千歳」「羽陽臨渭」等(漢)
熹平石経(漢)
正始石経(魏)
統和二十八年陀羅尼石幢(契丹)
確かにエジプトの婦人木彫とかガンダーラ仏とか雲岡の仏頭があった。このほか、私がメモに残したのは、
・漆箔木彫の三尊仏(宋)…つり目の観音(たぶん)を本尊とし、穏やかな表情の脇侍。よく彩色が残る。
・立膝をついた木彫羅漢像(宋かな?)…やたら脛が長い。
・流金阿弥陀像(明)…明太祖が使用したという螺鈿の寝台に収まっていた。
・供養人を描いた巨大な壁画(元)…永楽宮に似ているという。
確かに、大きさも遜色なし。いちおうガラスケースに収まっている。
・熱河宮殿の壁画×2件(明)…むき出し。保存上、これでいいのか~。
・壁になにげなく鄭孝胥の書の額。
■二階陳列室
青銅器、玉器、漆器、璽印、古銭、硯など。
・乾隆帝、康煕帝の玉璽(清)
・呉越王の印(五代十国)…呉越王=銭弘俶のこと。
・銅虎(戦国時代)…目が大きくて、かわいい。
・夾帯衣装(清)…科挙のカンニング用下着。細字でびっしり書き込みがされている。
・「建牙偉略」…展示室か、その外にかかっていた扁額。清・雍正帝の筆。
■三階陳列室
清の盛世をあらわす服飾工芸品、陶磁器、書画など。
・乾隆帝の大玉床…天蓋なし。ソファ。
・乾隆帝着用の龍袍×3件。どれも青色系。よくある黄色でないのが、かえってホンモノらしい。
最上段の1着は、胸・原・袖・肩などにデザインされた白龍が、ビーズのような小さな真珠で埋めてある。
赤は珊瑚。細身の袖口はストライプで、細い金糸の縫いとりあり。とても綺麗。
・青磁のキリスト像(元)
・緑褐釉の梟のペア(後漢)…まんまるでかわいい!
以下、書画はけっこう丁寧にメモを取ってきたつもり。
・(金)王庭筠(おうていいん)「幽竹枯槎図巻」
・(清)鄭燮(ていしょう)書
・(清)華昆田 蘭花図
・(明)王鐸 書「香山寺詩」
・(清)郎世寧「春郊閲駿図」…これが日本で見られるのは、ほんとに幸せ。
馬上の乾隆帝を、まぶしげに見上げている若者は誰?
・(清)倪元[王路](げいげんろ)書
・(梁)武帝 書「異趣帖」…わずか二行。
・(明)沈周 山水図…文人画っぽい。乾隆帝の印あり。
・(北宋)黄庭堅 書「李太白憶旧遊詩」…昨年5月に続き、二度目の参観。はじめの10行ほどが特に好き。
昨年秋に京博の『細川家の至宝』で「伏波神祠詩巻」を見たし、
新春に東博の『北京故宮博物院200選』で「草書諸上座帖巻」を見たけど、どれも好きだ。
黄庭堅は、かなり日本人好みの書家ではないかと思う。
・(明)王鐸 山水画
・(明)「楊貴妃入浴図」…歴史的主題に託した風俗画なのだろう。
肌も露わな下着姿の楊貴妃、すだれ越しに覗いているのは玄宗皇帝?
・(唐)「春秋経伝集解」
・(清)袁耀「楼閣山水図」
・(北宋)許道寧「秋山蕭寺図」
・(明)張瑞図 書
・(明)陸治「白岳紀遊図」
三階陳列室の向かいは貴賓室である。その入口の上の扁額「夙志澄清」は印が見えなかったが、調べたら、康煕帝の筆らしい。