毎年、三月末は落ち着かない。異動(と引っ越し)のサイクルにあたる年は無論、そうでなくても何かと慌ただしくて、ゆっくり桜を見ることのできた記憶がほとんどない。それが、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、不要不急の用事が雲散霧消した結果、意外とのどかな毎日を過ごしている(これからどうなるか分からないが、今のところは)。
3月20日(金) ベランダの前の桜が咲き始めたと気づいたのは三連休の初日。三連休は東京を離れる予定だったので、一気に咲いてしまうのではないかと心配したが、それほどではなかった。
3月24日(火) 花は下の枝から咲き始める。朝日が当たる時間帯はピンク色に染まってきれい。
3月26日(木) 中ほどの枝から梢へと徐々に開花が広がる。
3月28日(土) 雨の予報が外れて暖かな好天。一気に開花が進み、窓の外がピンク色になる。この日は、念願のお花見クルーズを予約していたのだが、都知事の「外出自粛要請」のため、運航中止になってしまった。仕方ないので、ひとりで川沿いの桜並木を歩きに行く。例年に比べると驚くほど人が少なかったが、静かな散歩が楽しめた。
3月29日(日) 翌日は一転して春の雪。白い塊が散っているのは、花びらではなく牡丹雪である。
3月30日(月) 雪で散ってしまうのかと思ったが、寒さのせいか、意外と花が残った。
3月31日(火) 今朝の窓の外。今が盛りの趣き。
今年は外を歩いている人が少ない上に、花に目を留めている人もあまり見かけない。それでも、どんなときでも花は咲くんだなあと思う三月尽。来年は心のどかに桜が見られますように。