見もの・読みもの日記

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2023年9月関西旅行:みちのくのいとしい仏たち(龍谷)、京都水族館

2023-09-24 23:48:24 | 行ったもの(美術館・見仏)

龍谷ミュージアム 秋季特別展『みちのく いとしい仏たち』(2023年9月16日~11月19日)

 小さなお堂や祠、民家の仏壇や神棚などには、その土地の大工さんやお坊さんたちの手による、素朴でユニークな仏像・神像がまつられ、人々に大切に護られてきた。本展は、青森・岩手・秋田の3県に伝わった約130点の仏像・神像を展示し、みちのくの厳しい風土の中、人々の暮らしにそっと寄り添ってきた、やさしく、いとしい仏たちの、魅力あふれる造形を紹介する。

 展示の主要部分は江戸時代の民間仏だが、古代から中世に作られた仏像・神像も複数来ている。岩手・天台寺の如来立像(平安時代)は、頭髪や衣紋の表現を省略しているが、かなり頑張った仏像らしい姿。膝を揃えて座り、両手を胸の前で交差させた尼藍婆像・毘藍婆像(平安時代)は複製が来ていた。「花巻市・熊野神社毘沙門堂」という注記で、はじめ分からなかったが、成島の毘沙門天の左右に安置されているものである。見たことがあるはずだ。

 「山と村のカミ」と題した近世以降の造形には、本展のメインビジュアルになっている山神像(岩手・八幡平市・兄川山神社)が登場。これ、記憶にあると思ったら、『かわいい仏像、たのしい地獄絵:素朴の造形』という本で見たものだった。いま調べたら、同書の著者の一人であった須藤弘敏氏が、本展の監修もされていた。

 個人的に好きな作品は、岩手・宝積寺の六観音像。それなりの技量だが、どういう解釈をしたらこうなるんだろう、と感心する観音像である。みちのく仏のやさしさを感じるのは、青森・慈眼寺のツインテールの子安観音坐像。青森・法蓮寺の、亡者の三角巾をつけた童子跪坐像も愛らしい。

京都水族館

 この日は3箇所まわって、まだ少し時間があったので、以前から気になりつつ、行ったことのない京都水族館を訪ねてみることにした。噂のオオサンショウウオを見ることができて満足。意外とよく動くなと思ったら、9月は繁殖期で活発になるそうだ。「京の海」の大水槽も楽しかった。京都には海があるんだなあ、とあらためて思った。 私がいちばん最近行った水族館は、北海道のおたる水族館なので、北の海に比べると明るく華やかな感じがした。

 余談。京都の「バス1日券」が2023年9月末で発売停止、2024年3月末で利用停止になるというニュースを見た。私は高校の修学旅行の自由行動日にもこれを使った記憶があり、40年以上お世話になってきたので残念である。しかし来年3月までに2回は京都に来るだろうと思ったので、2枚買っておくことにした。

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