見もの・読みもの日記

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アイスショー"Fantasy on Ice 2022"ライブビューイング

2022-06-05 23:10:34 | 行ったもの2(講演・公演)

Fantasy on Ice 2022ライブビューイング(幕張:2022年5月28日、名古屋:2022年6月5日 13:00~)

 私の一番好きなアイスショーFaOI(ファンタジー・オン・アイス)が3年ぶりに開催されることになった。今年は、幕張、名古屋、神戸、静岡の4会場で3公演ずつ。しかしチケットが全く取れない。私が初めてFaOIを見に行ったのは2010年の新潟公演で、当時は開催直前でもチケットが買えたのだ。ところが、2014~15年くらいからか、「羽生結弦のアイスショー」的な位置づけが定着してからは、チケット争奪戦が激化し、正直、この数年はチケット売買サイトで、定価の2~3倍で購入するのもやむなし、という感じだった。しかし、あまりにもひどい転売の横行に規制がかかり、今年のチケットは全て抽選販売、入場時には本人確認が必須となった。

 基本的には、多くのファンが納得できる方式になってよかったと思う。しかし私はくじ運がなくて、先行・一次・二次・リセールなど、何回申し込んだか分からないが、どの会場も落選を続けている。CSチャンネルは契約していないので、生中継も見られないし…と落胆していたら、なんと映画館でライブビューイングを行うという発表があった。これもチケットは抽選で、先週の幕張公演は、第1希望の都内の映画館は駄目だったが、柏の葉MOVIXが取れた。名古屋公演は安全策で柏の葉MOVIXを第1希望にした。ということで、久しぶりにつくばエクスプレスに乗って、2週連続でららぽーと柏の葉に行ってきた。

 ゲストアーティストは広瀬香美さん、スガシカオさん、遥海(はるみ)さん。音楽監督は鳥山雄司さん。出演スケーターは、羽生結弦、織田信成、田中刑事、三浦佳生、ステファン・ランビエル、ハビエル・フェルナンデス、ジェフリー・バトル、ジョニー・ウィア、デニス・バシリエフス、エラジ・バルデ、荒川静香、坂本花織、河辺愛菜、三原舞依、松生理乃、パパシゼ(パパダキス&シゼロン)、アクロバット(ポーリシュク&ベセディン)、エアリアル(アゼベド&キャンパ)。予定されていた樋口新葉ちゃんは怪我のため欠場。常連の海外男子スケーターが顔を揃えてくれたのは嬉しいが、例年に比べると、やはり海外組が少なく(FaOIにしては)日本人スケーターが多いかな、という感じがした。

 ジョニーは第1部が「Siren Song」、第2部がスガシカオさんとのコラボで「夜空ノムコウ」で、これまで通り、ファッショナブルでエモーショナル。後者は歌詞をよく咀嚼して演じてくれていた。ランビは「Lost」「This Bitter Earth」、どちらも音楽に身を任せる「ダンス」ではなく、むしろ音楽を裏切り、氷の上に倒れたり叫んだりする「演劇」的なプログラムだった。ジェフの「In My Life」は、現役時代さながらの優雅で軽快な滑り。彼ら30代後半のスケーターたちが、それぞれ自分の滑りたいスケートに向かって進化を続けていることが分かって、感慨深かった。ライブビューイングなので、画面にスケーターの年齢が表示されるのだが、荒川静香さん、もう40歳なのか。第1部の「Nella Fantasia」は女神のように気高く、第2部の広瀬香美さんとのコラボ「Promise」は小悪魔のように可愛かった。大技には挑戦しないが、構成に入れた技はきちんと決めて、決して外さないのがすごい。

 ハビはスペインらしい「ラ・マンチャの男」とロックな「Kiwi」。久しぶりに見る彼のスケートの心地よさ。正統的な古典音楽のプロや、コミカルなプロも見たくなった。あ、デニスくんが、すっかり青年らしくなっていたのにはびっくりした。織田くんの「キンキーブーツ」は伝説のプロになるだろうなあ。三原舞依ちゃんは、広瀬香美さんとのコラボ「ゲレンデがとけるほど恋したい」が最高にキュート。パパシゼが、さすが超一流の現役ど真ん中の演技を見せてくれたのも眼福だった。

 羽生くんは、まずオープニング直後、スガシカオさんとのコラボ「午後のパレード」で群舞の先頭に立って演技。ライビュのカメラは、羽生くんを正面から捉えてくれるのがうれしい。今日の名古屋公演では、バサッと上着を脱いでノースリーブの両肩を見せつけたと思ったら、また上着を着るのに手間取っていて微笑ましかった。

 大トリもスガシカオさんとのコラボ「Real Face」。激しい曲調に乗って会場を煽り、カメラに向かっても煽り、弾けまくっていた。今日、名古屋公演最終日、最初の3Aは失敗し、2本目の3Aはなんとか堪えたもののクリーンな成功ではなかった。そうしたら、フィナーレのおまけで、果敢に連続ジャンプに挑戦し(舞依ちゃんみたい)SNSの判定によれば、4T-3A-3T-3Aを跳んだとのこと。すごいわ。その前、エンディングの群舞「ロマンスの神様」では、白シャツにピンクとブルーの襟巻みたいなふわふわのついた衣装で、カメラに向かってハートマーク、投げキッスなど、やりたい放題。まあ、君が楽しければ何をやってもいいよ。恒例「ありがとうございました!」も聞くことができた。

 もちろん、同じ空間を共有できる生観戦が一番いいのだが、初体験のライビュも悪くなかった。でも、ちょっと音声が画像より遅れる感じがあったかもしれない。

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