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見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

東寺の密教図像(東寺宝物館)+弘法市

2013-09-25 23:38:31 | 行ったもの(美術館・見仏)
金曜日の夜、札幌→中部国際空港に飛んで、名古屋駅前で1泊。土曜の朝に京都入りした。半年ぶりの新幹線(自由席)は満席で座れなかったけど、車窓風景に癒される。やっぱり私は鉄道旅が好き!

折しも土曜日(9月21日)は弘法市の日なので、まず東寺に赴く。7月か8月の弘法市に来合わせたことがあるが、こんなにお店は多くなかった。9月はお彼岸のせいか、特別なのだろう。

骨董あり、


仏具・線香あり、


食品あり。こんな生ものまで売っていて、びっくりした。


■秋期特別公開・観智院(2013年9月20日~11月25日)

東寺の塔頭寺院。宮本武蔵が描いた襖絵と五大虚空蔵菩薩像と石庭が見どころ。だが、唐渡りと伝える五大虚空蔵菩薩像は、日本人の美意識からすると奇ッ怪だし、昭和の石庭「五大の庭」も子どもだまし。…と思っていたのだが、先だって、森浩一先生の『京都の歴史を足元からさぐる・北野・紫野・洛中の巻』を読んで、もう一回見たくなり、行ってきた。



■東寺宝物館 『東寺の密教図像』(2013年9月20日~11月25日)

地味だが、文書好き・図像好きには楽しい展示。『蘇悉地儀軌契印図(そしつじぎきげいいんず)』は、唐の天水郡で記されたものという説明を読み、シルクロードの入口、天水市と麦積山石窟のことを思う。『覚禅抄・聖天法』には、さまざまな形の歓喜天(聖天)像が載っていて、三頭三身四手(?)なんてのもある。『六大黒天像』には、俵を持ち上げる大黒天や、文官形、武官形、少年形も。『大元帥明王像』に描き込まれた後ろ向きの供養人像もめずらしい。『仁王経五方諸尊図』(2幅展示)は、紙の端に「治承五年五月二十八日」の記載があるのを確認できるが、図像の筆法から見て、中世の転写本らしいという。難しいなあ、文書の年代判定は。文献以外では、木造彩色の九曜像12体。大きさは20センチほどで、フィギュアっぽい。ほとんど類例のないものだそうで、研究が俟たれる。

最後に、

新し物好きのチャレンジ精神はよろしいが、「見れる!」はいかがなものなのか。
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