「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

オーディオ談義~「二者択一」~

2010年10月24日 | オーディオ談義

前回からの続きだが、冷静になってみると「大手術」なんて題名はいかにも大げさで「いい歳をして」とチョッピリ赤面。そこで表題を変えることに。

さて、19日(火)の午後、タンノイウェストミンスターの低域用アンプが未調整のままの状態でオーディオ・マニアが2名、急にやってくることになったのは既に記したとおり。

「うかつな音」を聴かせるとオーディオ・センスが疑われて「何だ、その程度か」と思われるのが癪の種。長年のオーディオ歴のプライドが許さない。

ン、「プライド」!?

そう、誰もが人生を振り返ってみるとすべてが何らかのプライドにこだわった歴史と言えよう。

早速、M崎さんに泣きついた。「困りました。オーディオマニアが1時半に来ると言ってます。それまでに”01-A”の改造は出来ないものですかね」

「ウン、部品があったから何とか間に合わせてみよう。改造は10分程度で済むから昼食を済ませて12時半頃には着くように行ってみるよ」

「どうもありがとうございます~」

予定通り順調に改造が済むとすぐにM崎さんは帰宅されて、アンプの電源コード、SPコード、信号ケーブルを接続していると玄関のチャイムがピンポ~ン。

まさに滑り込みセ~フ。

N松さんのご友人の方とは初めてなので自己紹介。N島さんという大分市にお住まいの方で真空管アンプを自作されるそうで相当年期が入ったマニアとお見受けした。

ひととおり、システムの説明をして早速改造したばかりのアンプで音出し。

「これがウェストミンスターの音ですか、音象定位がいいですね。」

いろんな曲を聴く中、ソニー・ロリンズの「サキソフォン・コロッサス」〔ジャズ)を聴いてみたが、シンバルの輝きがいまいち。ちょっと鈍すぎる。

タンノイのユニットにシンバルの輝きを求めるのは酷というものだがそれにしてもという感じ。

〔高域専用の)ツィーターが必要かと思ったがM崎さんの言葉をふと思い出した。

「ツィーターが必要だと思うときはむしろ中域に問題があることが多い。まず中域を澄み切った音で出す方向で調整すべきで安易にツィーターを追加しようなんてのは無駄遣いの元だよ」

たしかに高域は中域の延長なので、最終的にツィーターを加えるにしてもまず中域対策に目を向けるのはちゃんと理にかなっている。

そこで、中高域用の2A3の真空管アンプをPX25真空管アンプに交換することにした。お客さんに了解を求めると、逆に大喜びで
「是非、比較して聴いてみたいです」。

10分ほどでそっくり交換後に早速試聴。お客さんから異口同音に「比較して、初めて分かりました。低域とのつながりがずっと良くなった印象です。高域の鮮度が一段と上がりました。断然こちらのほうがいいです」

これは決して2A3の出力菅が悪いということではなくてあくまでも相性の問題としてとらえるべきだろうがそれにしてもアンプの選択は難しい。

最後は不世出の大歌手「美空ひばり」の伝説のライブ録音を試聴。
                                
             

彼女が30代半ばの頃の、声に最も「張りと艶」のある全盛時代に東京厚生年金会館大ホールの公演〔昭和48年1月19日)の模様を録音したもので現在は廃盤の憂き目にあっている代物。

まるで彼女が目前で歌っているような佇まいでその魅力的な歌声に一同、心から聴き惚れた。結局、是非にとせがまれるままお二人に○○○。

「今晩は日本酒を飲みながらしみじみと美空ひばりを聴きます」と喜ばれて帰宅の途につかれたが、「これをご縁によろしく~」と見送った。

こういう具合にウェストミンスターがなかなか健闘中となると、現在改造中の「アキシム80」のシステムとどちらをメインにするか、これはなかなか難しい「二者択一」になりそう。

どちらも一長一短がありそうだ。

その待望の改造済みボックスがもうすぐやってくる。

以下、続く。


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« オーディオ談義~「大手術」... | トップ | オーディオ談義~「七転び八... »
最新の画像もっと見る

オーディオ談義」カテゴリの最新記事