このところ我が家そっちのけで、四国在住の「AXIOM80」(以下、「A80」)の愛好家「S」さんの「バックロードホーン」の箱が気になって仕方がない。
我が家のオーディオの終生のテーマの一つとして「いかにしてA80をうまく鳴らすか」を追い求めているので至極当然の話ではある。
ご厚意により「精緻な設計図」を送っていただいたが、まず気になるのが箱の「板厚」なので率直にお訊ねしてみたところ、次の返信メールが届いた。
「21ミリのシナ合板 今でしたらフィンランドの合板を使っていたかも知れません
引っ越し屋さんの苦労も考えもせず
先日 吾が家の Marantz 8 のヒューズが切れる事態
数日前にも同じ症状があり 対症療法で何とかなっていたのですが 緊急入院
〇〇様が来られる当日でなかったことが幸いと 何とか納得しています
20年以上健康診断をサボった結果
このヒトが退院したら御試聴ください
好事魔多し
人間万事塞翁が馬
昔の人は この状況を言語化するコトバをちゃんと残しておいてくれています
気持ちを言語化して昇華すること これができることが如何に重要か
できないがための不幸と悲惨
「祖国とは、国語だ。それ以外の何ものでもない。」シオランの言葉
出典「完本 文語文」 山本夏彦 文春文庫 ISBN 16-735216-8 P127
とりあえず 今のところは 去年の冬に作ったサブシステムで楽しみます
JBLのメトロゴン(風)
パソコンでらじるらじるを聴くために作ったもの
妻もスマホにつないで楽しんでおります
アンプ(デジタル)内蔵 外機のヘッドフォン端子から入力
これでもバックロードホーン形式
ステレオでは離れて聴くと音がダンゴになりますが
30センチでは格別 モノラルは最高で 古い録音はこれに限ります
電蓄をラジカセサイズにした感じ
最近は小さく作ることが楽しくなっています
去年の冬に あるグループ展に出品いたしまして
スマホを繋いで聴けるようにしておりました
係の人から後で聞いたのですが
会場に来た男子高校生が自分のスマホをつないで
机に頬杖をついて長いこと聞き入っていたそうです
自分が欲しいもの 作りたいもの が
誰かの琴線に触れる ありがたいことです
以上に対して次のように返信した。
「随分器用ですねえ!!「AXIOM80」だけではなくJBLのメトロゴン風とは、恐れ入りました。どうやら同類項のようで安心しました(笑)。
「気持ちを言語化して昇華する」、仰る通りだと思います。人に悩みを打ち明けると解決策が得られなくても精神的にスッキリするのもその一環でしょうか。
自分も引退以降、曲がりなりにもブログを続けてきて考えていることをどうにかこうにか言語化していますが、心理的にずいぶん救われている感じがしています。
今から700年前の古典「徒然草」(兼好法師:鎌倉時代)の序段にも「物言わぬは腹ふくるるわざなり」という言葉がありますしね。
マランツ8Bの修理とメンテの件、気が重たいでしょうが「ピンチはチャンス」、もっと良くなるかもしれませんよ!1か月ほどかかるようですが、修理が完了次第お伺いさせてください。」
最後に、高校時代の同窓生カメラマン「T」君が撮影した「羽根を広げたメジロと梅の花」です。